- riem124blue
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251 **「えっっっ?!大丈夫っ?!」 大倉「ん~あかーん…トイレ行ってもえぇ?」 **「もー早よ行き!」 大倉「この辺で待っとく?」 **「ん~~~でも人混みに紛れちゃいそぉ…、一緒に行くから!早よ行こ!」 大倉の背中を押して、その場から離れる。
2015-07-24 21:18:52252 大倉が入った公衆トイレ近くで1人待つ。 しばらく待ってたら、2人の男に話しかけられた。 男1「1人なの?友達待ってんの?」 ナンパだ…。 最近いつも隣に大倉おったから、こんなの久しぶりだな。 男2「ねぇねぇ、一緒に花火見ようよ?」 めんどくさいなぁ…。
2015-07-24 21:18:57253 男1「そうそう、かき氷でも食べながらさ!」 もう食べたし。 おかげで大倉、オナカ壊したよ。 **「彼氏待ってるんで。」 男2「えー?ホントに来んのー?」 男1「ホントに彼氏いんの?」 後ろからやっと、待ってた声。 大倉「彼女に何か用?」
2015-07-24 21:19:01254 あー、出た出た…大倉の冷たい目…。 背の高い大倉が、その目で2人を思いっきり睨んでる。 男2人は呆気なく退散。 大倉「もぉー、なにナンパなんかされとんねーん…!」 **「誰かさんが、オナカなんか壊すからやろ!!遅いよ、もぉ!!」 大倉「あはっ!そぉかー俺かー!」
2015-07-24 21:19:19255 **「涼しい部屋でアイス食べたくせに、またかき氷とか食べたからやろ!オナカ弱いくせに!あほぉ!」 大倉「あっはっは!アイス食べたん忘れとったぁ!ごめーん!」 もぉ…いっか…助けてくれたから…守ってくれたから…。 河原に戻ると、さっきよりもずっと人が増えてた。
2015-07-24 21:19:25256 大倉「ごめんなー?これじゃ、見にくいよなぁ?」 **「うーん…でも花火は上に上がるんやから、全然見えるやろ?」 大倉「まぁ、そぉかー。」 その時、ドーンと大きな音と共に花火が上がった。 周りから、わぁっと歓声が上がる。 **「…お兄ちゃん…。」
2015-07-24 21:19:29257 花火の光に照らされた、お兄ちゃんの姿が人混みの中で見えた。 大倉「えぇー?なにぃー?おまえ、どこ見て…あ…。」 私の視線を追ったのか、大倉もお兄ちゃんの姿を確認したらしい。 少し離れてるけど、私がお兄ちゃんを見間違うはずないし…。 隣にいるのは、あの彼女だ…。
2015-07-24 21:19:34258 嬉しい気持ちと、懐かしい気持ち…それに、隣の彼女にちょっと嫉妬…。 楽しそうに笑ってるお兄ちゃん…良かった、元気そう…。 花火の音も光も気にせず、ついお兄ちゃんを見つめてしまう。 手がギュッて握られた。 大倉「行こ?」 **「…どこに…?」
2015-07-24 21:19:39259 大倉「どこって、お兄ちゃんのとこやろ。」 **「えっ………。」 そうだよ…ずっと会いたくて堪らなかったお兄ちゃんが、すぐそこにいる。 びっくりして…それから「久しぶりやなぁ」って、また頭をポンポンってしてくれるはず…。 私は大倉の手をギュッとした。
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