中ザワヒデキ文献研究 2015年度第05回 2015年8月5日(水)芸術特許、ニューエイドス
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だけど、そのギザギザが面白いからそのためにわざと斜めの線 を引いたり円を描いて楽しもうとしたら、そのギザギザというのは自分の表現になる。何 が言いたいかっていうと、今回はそこまで踏み込んでないんだけど、このイデア論と原子 論の話に関して別の踏み込み方があるということです→
2015-08-05 21:43:37。それは表現者側からの踏み込みと いうことなんです。要するに写真などの素材をどこか外から取ってくる獲得系の話なのか、 それともここに線を引きたい、あるいはここにこの画素を置きたい、ここのギザギザをわ ざと見せたいと自分から出力する表現系の話なのか。→
2015-08-05 21:44:09その違いというのがベクターにしろ ビットマップにしろありまして。そして獲得系の話でとても強いのがアドビフォトショッ プであり高解像度でありアンチエイリアスなわけだけど、自分で出力しようと、自分で表 現しようというような時には、→
2015-08-05 21:44:33、アンチ高解像度になりアンチアンチエイリアスになるって いう。その時に低解像度の方が、一つひとつの画素をこう定義するという意思が明確にな る。なので、アドビフォトショップはもともと獲得のためのツールなので →
2015-08-05 21:45:00。「フォトショップ」ですからね、写真屋さんですから。だからあれが高解像度でアンチアンチエイリアスなことを憎む必要はなくて、正しいんですね(笑)。ただ、あれがビットマップツールの代表になっていることが、表現者から見てどうなのよっていうことで→
2015-08-05 21:45:48たとえばオレンジ色のモノクロームの単色の絵画も色だが、それを生理的に色彩絵画と語られたが、論として間違いだ。、生理的に感じる色と、この論理で取り上げる色は違いがある。その違いはスッラの点描にたどりつく、
2015-08-05 21:50:50差異があって色が感じられる、ということだ。 だから生理的に色はあるが単色では色がない。 カラーフィールドペインティングはだから絵画でなくミニマル彫刻へ移行する
2015-08-05 21:51:59カラーフィールドペインティングももともとは色々な色の差異から始まった。しかしそこには形はない。ヌードでも無く、なんでもなく。 絵画には平面に色しかない。形があっては彫刻である。 それでも残るものを求めたのがグリーンバーグのモダニズム理論で、その究極がモノクローム絵画。
2015-08-05 21:58:02カラーフィールドペインティングをつきつめると、モノクロームでやることがない。その後でるのがシェイプドキャンパス。 つまりキャンバスの内容がありそれに従いキャンバスの外形を決める。 単に塗られているとそれに説得力を持たせるためにでっぱってくる。それがジャッドへ。
2015-08-05 21:59:42ビットマップはそれ自体で定義できない。その画素をベクターで定義しなくてはないけない。 ということで、このことを次のトークで話すのでは?
2015-08-05 22:01:42引用)観客最終的にベクターで出来ているというところで終わってしまうと、小さいものを拡大していっただけのような気がするんです。コンピューターだけに限らず、何でも実体のあるものは拡大していけば、どんなグラデーションでも境目は必ずあるし。→
2015-08-05 22:03:48それは何で分けられているかというと、言葉で分けているだけなので。結局そこで止まってしまうと思うんです。最終的に言葉でしかない。(終
2015-08-05 22:04:03引用)還元していくとそっちで終わるっていう見方はその通り なんですけど、逆に言うと、コンピューターの本質は計算することだというのが最初にあって。その先に画素がある。画素を作った後にどうしていくかっていうことで、ビットマップの世界観とか原子論の世界観ということが生まれるので、→
2015-08-05 22:05:20多分順番としては突き詰めていったら最後は画素がベクターだったというよりも、ベクターで作った画素を最初に自明のものとしろ、そしてこのベクターで作った画素についてはもう問うな、という話です。→
2015-08-05 22:05:44この「問うな」すなわち自明のものとしろっていうところから始まる世界観が、ビットマップであり原子論であると。これが僕の考え方なんですね。あるいはデータベースの考え 方だと思います。反対に画素みたいなものは何かっていうのを「問え」っていう方向性を やってくのがベクターだと思います(終
2015-08-05 22:06:01形を扱う方が上であると、内心思っていることはある。 つまり塑像より彫刻。 しかしモダニズム以降、絵画のみ、ペインティングが上になってしまった。
2015-08-05 22:10:18引用)「それ以上問うな」の話をアナログの話で出させていただくと、イデア論の方はものを物体と考え、原子論の方は物質と考えているんです。物質を扱うサイエンスがケミストリーという意味での化学ですね。物体を扱うのが物理学です。ノーベル化学賞とノーベル物理学賞の話なんですけど、→
2015-08-05 22:11:26ラザフォードという人が原子が崩壊する同位元素という 研究をしていて、素晴らしい研究なわけです。同位元素は物質で、物質の崩壊なわけだから、これは化学の分野だということでノーベル化学賞にノミネートされたんです。→
2015-08-05 22:11:47