【刀剣乱舞】戯言屋さんのプレイログ・番外「本丸最後の日」

ここしばらく忙しかったのでまとめられてなかったんですが、面白いネタをされていたので、さくっと。 最後までいじられる長谷部ェ…
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戯言屋 @zaregotoya

「……現時刻をもって、本丸を放棄する!」 審神者の決断に、ほんの僅かな一瞬、さまざまな感傷の色が刀剣男士達に浮かんだことを、審神者が気づかないはずもなかった。無言で従い、それぞれ準備を始める刀剣男士達。すすり泣く声が聞こえた気がして、短刀の誰かだろうか、と考える。 #本丸最後の日

2015-09-01 01:20:42
戯言屋 @zaregotoya

だが、仕方がない。そうするしかないという決意は変わらなかった。審神者は本丸の上階に移動して、周囲の景色を眺めようとする。矢が少し離れたところに突き刺さった。……十重二十重に本丸を囲もうとする、時の政府の軍勢。苦々しい顔で、審神者はそれを見下ろす。拳を握りしめた。 #本丸最後の日

2015-09-01 01:26:13
戯言屋 @zaregotoya

……何が悪かったのだろうか。審神者は自問する。歴史を守る存在である検非違使を、自分達が倒せるという事実が明らかになった、あの時だろうか。……そう、思えばあの時に、気づくべきだったのだ。歴史を守る検非違使が、なぜ自分達にも襲い掛かってきたのかを、考察するべきだった。 #本丸最後の日

2015-09-01 01:31:21
戯言屋 @zaregotoya

自分達は歴史を守っていた。そこに誤りは……無かった。無かったとも。刀剣男士達は、どれほど歴史を変えたいと想ったことだろうか。……けれど刀剣男士達は、それを望まなかった。辛い過去の先にある今を、みんなで守ろうと、決めたのだ。どんなに苦しくとも、そう決めたのだ。 #本丸最後の日

2015-09-01 01:38:27
戯言屋 @zaregotoya

だから……気づかなかったのだ。自分達が知る正しい歴史は、2015年までの歴史であり……2015年より先の未来が、一体どうなっていたのか……自分達は、考えもしなかった。どうして敵が、あれほどまでに歴史を変えようとしていたのか…… そして気づいた時には、すでに…… #本丸最後の日

2015-09-01 01:44:23
戯言屋 @zaregotoya

「……遡行軍との戦いが終わった瞬間に、この有り様。しかし、時の政府の審神者に対する扱いで気づいても良さそうなものだったのに、自分も抜けているな」 今更自嘲するが、しかし、その答えも理解していた。……そんなことに気づかない程度には、審神者は、この本丸での日々が…… #本丸最後の日

2015-09-01 01:48:59
戯言屋 @zaregotoya

「主!」 突き飛ばされる。「なんだ、長谷部か」「なんだ、ではありません。矢が」 ついさっき立っていた場所に、何本もの矢が刺さっている。「死なれるおつもりですか!」「……いや。そんな気はなかったが。しかし敵の狙いは、まあ、自分だろう。そのほうが被害が少ないかもな」 #本丸最後の日

2015-09-01 01:54:14
戯言屋 @zaregotoya

長谷部の顔が、怒りや恐怖で赤や青に変わるのを見ながら、これをいじるのも今日で最後かー、と、そんな当たり前のことに気づく審神者。「撤退の準備は?」「……敵の包囲が固く、ですが今、大太刀を中心に突破口を開こうと……」「うまくいきそうか」「……」 長谷部は答えなかった。 #本丸最後の日

2015-09-01 02:02:00
戯言屋 @zaregotoya

「……短刀達は逃がしたいところだな。仕方ない。切腹して許してもらうか。長谷部、介錯を頼む」 さて、どこにあったかと白装束を探し始める審神者を、呆然と見る長谷部…… 本丸に降り注ぐ矢は、いつの間にか紅蓮を帯びて、灼熱の雨に変わっていた。……今、本丸が、燃え始める。 #本丸最後の日

2015-09-01 02:06:15
戯言屋 @zaregotoya

何もかもが燃え始める。楽しかった日々も、喧嘩した想い出も、みんなで食べたあの味も、敵と戦っていた無邪気さも…… 炎と煙が包んでいく。もう、全ては過去のこと。時間移動も封じられて、全ては過去のものになる。……けれど振り返れば、きっと歴史では、よくある話なのだろう。 #本丸最後の日

2015-09-01 02:12:49
戯言屋 @zaregotoya

審神者は優しく口を開いた。「長谷部、主命だ。切腹の作法が分からない。教えてくれ」 究極の嫌がらせに、ついに声をあげて泣く長谷部。そう、どうせ死ぬなら最後にこれがやりたかった、と拳を握りしめる審神者。階下で剣戟の音。逆に突破されたか。折れた仲間達を想って目を伏せる。 #本丸最後の日

2015-09-01 02:20:05
戯言屋 @zaregotoya

「諦めるのはまだ早いですよ、主様」 審神者と長谷部が見れば、そこにぽつんと立つ獣が一匹。「こんのすけ」「貴様、裏切り者が!」 怒声をあげる長谷部が刀を抜くのを、こんのすけは見ていないかのように続ける。「まだ、最後の希望が残っています」「この状況でか」 笑う審神者。 #本丸最後の日

2015-09-01 02:27:42
戯言屋 @zaregotoya

こんのすけが、審神者に道具を見せる。「……これを使えば、時空を超えて運命を変えることが出来ます」「……時間犯罪者になれと?」「今更、信じてもらえないと思いますが」 目を伏せる、こんのすけ。「自分も、この本丸のことは……気に入っていました」「……」「いけません主!」 #本丸最後の日

2015-09-01 02:33:41
戯言屋 @zaregotoya

「運命を、変えたくはありませんか?」 燃え盛る本丸。審神者とこんのすけの視線が交差する。……長くは無い逡巡の後……審神者は……こんのすけの道具を受け取った。「主!?」「さあ、行きましょう主様! 今度こそ……正しい歴史を手に入れるのです!」「主、それだけは……!」 #本丸最後の日

2015-09-01 02:39:40
戯言屋 @zaregotoya

「さらばだ、長谷部。新たな時間遡行者が出れば、討伐のためにお前達は生かされるだろう。次に会う時は敵同士だ。……新たな主を探せ。歴史を……守れ」「主!」「俺は運命を書き換える! この……」 「白龍のうろこを使って!」 NEXT GAME → 遥かなる刀剣乱舞3 #本丸最後の日

2015-09-01 02:44:31
戯言屋 @zaregotoya

戯「というのはどうだろう!」 長谷部「主……」 次郎「別ゲーのパクリじゃない」←現世に詳しい 今剣「……と、ときのせいふが……うらぎり……」←絶望顏 戯「ギャー! トラウマ直撃だったー!?」 長谷部「あ、主! もっと明るい本丸の終わり方にするべきです!」 戯「そ、そうだな!」

2015-09-01 02:50:28
戯言屋 @zaregotoya

……この後、本丸でみんなと別れて「あーあ、刀剣乱舞のサービス終わっちゃったかー」と思ってたらプレイヤーの現実に遡行軍が現れて殺される直前に時間移動してきた刀剣男士達がプレイヤーを助けて再会するメタで感動的なストーリーを頑張って語って、今剣の機嫌を取った審神者達であった。おわり。

2015-09-01 02:55:44
戯言屋 @zaregotoya

戯「……刀剣男士と審神者の頭上に飛び交うヘリ。そう、刀剣男士は審神者を助けるためだけに現代に来たのではない。今、この現代に遡行軍の総大将、ラスボスの政子様が現れて……」 今剣「え……ま、まさこさまが……そこうぐんの……」←絶望顏 戯「ギャー!?」 次郎「だから別ゲーだからそれ」

2015-09-01 03:00:58
戯言屋 @zaregotoya

なお、遥か3はリアル妹がやってるのを横で見ていただけであり、かなりうろ覚えなので、細かい部分を突っ込んではいけない!(くわっ)

2015-09-01 03:03:36