「御上が出す政策に反対でしか自由を語れない」という「原則ノーの自由」のもたらす衰弱

烏賀陽　弘道 @hirougaya

２０１２年12月に自民党が大勝ちして安倍晋三が総理大臣に返り咲いた日、日本の有権者に「どんな政策でも可決できる議席数」を彼らに与えたのです。３年近く前です。そのときからずっと今日の日は予測できたことです。当てが外れたのは、改憲するかなと思ったらしなかったことぐらいでしょうか。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

「安保法案の可決」「戦後最大の安保政策の転換」などと言っても、私たち有権者が２０１２年12月総選挙で自民党を大勝ちさせるという愚か極まる選択をした結果なのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私が生きているうちに、イラクやアフガニスタン、場合によってはアフリカや中南米で「ゲリラに包囲されて全滅した自衛隊の輸送部隊」を現地でカメラもって取材しているかもしれませんなあ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私が「こんなことを許してしまって、日本がどうなるかわからない」と心底恐ろしい思いをしたのは２０１２年１２月に自民党が選挙で大勝した日です。その後は福島第一原発事故の処理（除染、避難民対応）で「やはり本当にひどいことになった」と日々思っていました。なのできょうはさほど驚きません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

きょうの安保法案可決は「愚民の愚かな選択で生まれた愚かな政治家が愚かな政策を実現した」にすぎません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

みなさんが、福島第一原発事故の後処理が日々どれほどひどいか（除染、廃炉、避難民への対応）にもう少し真剣に関心を注いでいたら、安倍自民党政権がいかに反人道的なマインドの持ち主かもっと早く気づいたはずです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

つまり、安保法案に反対していた人も、結局は「政府が何かやったら反対する」だけで、受動的なのです。ですから主導権はいつも相手が持っている。それに受け身で反応するだけだから、昨日は原発、きょうはTPP、明日は安保法案と右往左往している。なんだか大戦末期の日本軍みたいです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

現実に１２万人の何の罪もない市民が家を負われ、故郷を失ったのに、避難先住宅の家賃打ち切りなど冷酷非情な政策を平気で実行する安倍自民党が、まだ一人の被害者も出ていない、しかも職業軍人の未来の被害などで良心を痛めるはずがありません。それくらい、通常の思考の持ち主なら予測できる。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

旧社会党・総評系の労働組合などは、この「反対する議題を自分で考え出すのではなく、政府が出したものに反対する」という受動的な思考癖から今も抜けていません。ですので、いつも場当たりで、短期的で、散発的で、空間的広がりがありません。これほど御しやすい相手もないでしょう。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

現実に１２万人の何の罪もない市民が家を追われ、故郷を失ったのに、避難先住宅の家賃打ち切りなど冷酷非情な政策を平気で実行する安倍自民党が、まだ一人の被害者も出ていない、しかも職業軍人の未来の被害などで良心を痛めるはずがありません。それくらい、通常の思考の持ち主なら予測できる。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

４年半、ずっと福島第一原発事故の避難民の苦しみを目撃し続けいてる私は「反対勢力のみなさん、なんでこんなに議題をコロコロ変えるのかねえ」と不思議でなりません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

まあ、悪政を実施するほうも、反対する方も、日本ではみなさん思考が浅く、矮小です。「戦略家としてこれはすごい」と思える人がいません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

その意味では、政府の出す政策によって運動対象がコロコロ変わる反対勢力より、ずっと日本の再軍備化に執念を燃やして総理大臣に返り咲くことまでやってみせた安倍晋三のほうが、首尾一貫しているという点では上手かもしれません。皮肉なことですが。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

４年前は原発、ついこないだまでTPP、夏以後は安保法案って、そんなにコロコロ目標を変えたら、運動として信用されるわけないじゃないですか。あほらしい。笑

烏賀陽　弘道 @hirougaya

きょうの安保法案可決は「愚民の愚かな選択で生まれた愚かな政治家が愚かな政策を実現した」にすぎません。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

これで「海外の戦地での自衛隊の取材」というあらたな仕事のプロジェクトが生まれました。いま５２歳なんですけど、まだまだ仕事が山積して当分引退できませんなあ。ヤレヤレ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

言葉や事実ではなく、示威行動にばかり熱心な人は「運動家」「アクティビスト」なのです。「ジャーナリスト」などと名乗らないでください。真面目に職責に打ち込んでいる記者に迷惑です。