キャンジャニ∞ 丸子×大倉

あ阿々。 @rainbow_solara

151 忠義の手が外れて、あっ…って見たら、笑顔で「行ってらっしゃい」って手振ってくれた。 「見に行く！」 『うん！…待って、倉子！』 （遅い！…ったく） 『…ん、ねえ』 （何よ） 『ありがとう』 （…何のこと？） 『…んーん』 （…ふん。…ぁ、そういえばさ、安子！）

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152 『えっ！？』 思わず声が大きくなっちゃった。 （ん？あ、安子さあ、また何かやったらしくて） 『…』 （あの子、さっき生徒指導の村上と一緒にあっちから出てきたんだけど、会わなかった？） 『…や、知らない、けど…』

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153 （いい加減にしないと今日のステージ出演停止にするって脅されちゃった） 『えっ！？』 （や、大丈夫なんだけどさ） 『ぁ…よかった…安子は？』 （まだ何かあるらしくて、村上と一緒に先行ったよ） 『…へぇ』

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154 （…何？顔赤いけど…あんたちゃんと化粧しないとホントぶっさいくなんだから！後で何とかしなさいよ！） 叫んで更に速足で先へ。 あんなこと…誰にも言えない。 安子のことも、私達のことも。 思い出してさらに顔が熱くなるのを感じて、振り切るように走り出した。

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155 そうして立つ、体育館のステージの上。 いっぱいの歓声と熱気。 中心にはすば子と錦子。 その両隣に私と安子。 そして後ろに横子、倉子、村子。 本当は恥ずかしがりやで緊張しいな私。 でもここに立つとそんなのどうでもよくなってもう一人の私が出て来る。

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156 興奮して楽しくて、みんなの声と笑顔と渦巻く音で体が熱くなる。 体に響くベースの振動が気持ちいい。 体の中の空洞に…子宮に響く低音に、キュン…って濡れちゃう。 ゾクリと体を震わせて、紡ぎ出す音に身を任せたら、後はもう夢中。

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157 ステージを降りて、待っててくれた忠義に抱き付いた。 「お疲れ」 『ただいま！』 「楽しかった？」 『うん！どうだった！？』 「良かったで。めっちゃ楽しそうやった。俺もめっちゃ叫んだもん」 『見えてた！』 まだ体に残る熱。 その勢いのままぎゅーって抱き締める。

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158 「ぁ…後なぁ…」 『ん？』 「めっちゃ色っぽかった」 『え！？』 「丸子、ベース弾いてるときめっちゃエロい顔してんねんで？知ってた？」 『…知らない』 「…ええ顔やった」 『やだぁ…』 「ええやん」 『…それはいいの？』 「ん？」 『そんな顔…みんなの前で…』

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159 「あ、それはええの」 『何で？』 「もっとエロい顔知っとるから」 『っ！』 「もっと可愛い顔も」 『何っ…！』 「見せびらかしとんねん。ええやろ？って」 そう言って、チューって…ちょっと、みんな見てる…。 バキッ！ 響く音。 「ってぇ！」 （ったく…アホッ！）

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160 スティック振りかざして睨む倉子。 （あっちでやんなさい！） 倉子！それめちゃくちゃ痛いやつ！ 「アイツ…思いっきり頭…」 『ちょ、重い…』 よれよれ倒れこんでくる忠義を慌てて抱き止めた。 『ただよ…』 「…な、あっち」 『え？』

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161 指さした方を見ると…あ、安子と村上先生。 何かこそこそ先生が話して、安子が手上げかけて降ろした。 楽しそうに笑う先生と顔赤らめて俯く安子。 あぁ…やっぱりそういうことなんだ。 何か、よかった…。 「…エッチやったな、あのふたり」 『ちょ…！』

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162 「今度はちゃんとシよな？」 『…ッ！もうっ！』 思わず手を振り上げて思いっきり頭を叩いた。 「った…！さっきと同じとこ…っ！」 涙目で座り込む忠義。 周囲から笑い声が上がる。 バカで情けなくてヘタレでちょっとエッチ。 私しか知らない忠義の姿。

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163 忠義にもあるのかな？ 忠義しか知らない、私の姿。 忠義の前でだけ出せる、本当の私。 きっとみんなそれぞれに秘密の姿が。 もっともっと見せて欲しいな。 どんな忠義だって、きっと大好きだから。

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164 うずくまる忠義と同じにしゃがみ込んで、頭を撫でてあげる。 「丸子ぉ…」 泣きそうな顔で呟く、私の王子さま。 『大好き♡』 その唇にキスをした。 pic.twitter.com/fwIRFnM6zX

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