天気(亮HPB)

2015亮ハピバ
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全∞ @all_zen_bu

20151103HBD プルル、プルル いつもの呼び出し音と、画面に彼の名前。 明日はその人の誕生日。 日付が変わるまでにはまだ時間がある。 遠い町にいて会えないけど、大切な日におめでとうは届けたくて。 日付が変わるころに電話しようと決めてたのに。 変なタイミングの電話。

2015-11-03 02:58:35
全∞ @all_zen_bu

「もしもし??」 『あ、もしもし??』 「どうしたの??」 『いや、なんもないねんけど、…家??』 「うん、今は家…」 『出掛けてたん??』 「うん、お夕飯の買い物。」 『スーパーか。』 「え、どうしたの??」 『雨…濡れなかったか??』 「えっ!?」 『降ったんやろ。』

2015-11-03 02:58:50
全∞ @all_zen_bu

「う、ん。」 『濡れたんやろ??傘持ってなくて。』 「なんで分かったの(笑)」 『アホ、風邪ひいたらどないするん。天気予報くらい見とけや。』 「…亮、」 『俺が見て、どないするん。』 遠い町の天気予報。 5分刻みの雲の動き。 私の住む町の地図。 インターネット。 パソコンの中。

2015-11-03 02:59:05
全∞ @all_zen_bu

そこには私も亮もいないけど、確かに想いはあって。 『風邪ひいても、すぐ行かれへんのやし…』 耳元でため息混じりの声。 『心配させんとって…』 「ゴメンナサイ。」 『謝らんの。』 「あ、りがとう…電話までくれて。」 『はぁ……遠いなぁ…』

2015-11-03 02:59:27
全∞ @all_zen_bu

「私のスーパーマンは、遠くてもいつも私を想ってくれてるよ。」 『スーパーマンに、なれてるか??』 「もちろん♡」 電話の向こうで、ヘラっと笑う顔が見えるよう。 「ねえ、明日誕生日だね。」 『おん、そやな。』 「12時に掛けようとしてたのに、亮の方から掛かってきちゃった。」

2015-11-03 02:59:49
全∞ @all_zen_bu

『やって、心配なったんやもん。もっかい掛け直して??』 「やだ…だって…もう切りたく無い…。」 話しながら涙がこぼれそうになる。 『ふふ…ずっと話しとく??あと3時間くらいあるで(笑)』 出来るわけないのにね。 お風呂入るし、トイレ行くし。 分かってるけど…電話切りたくなくて。

2015-11-03 03:00:18
全∞ @all_zen_bu

『エエよ、ずっと繋いどこな。』 照れながら笑う優しい声に、鼻の奥がツンと痛む。 『一緒にカウントダウンして、一番にお祝いして??』 ぐす、と鼻水をすすって涙を誤魔化す。 ねぇ、亮。 遠く離れてたって、 すぐに駆け付けられなくたって、 あなたはやっぱり私のスーパーマンだよ。

2015-11-03 03:00:33
全∞ @all_zen_bu

0時になったら、一番に言うの。 離れてたって、一番最初に。 「亮、だいすきだよ。 お誕生日、おめでとう。」 pic.twitter.com/x8kiEgv1Mc

2015-11-03 03:00:46
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