有為転変の海の上で

仮面ガンナー編プロローグ
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霧雨の鎮守府@SS&脳内設定アカウント @kirisame_zaha

1. 「……SN作戦ねぇ」 大海原を舞鶴鎮守府所有の艦娘母艦「よほろ」が進む。そこに乗るのは霧雨艦隊 この度発令された「第二次SN作戦」。ソロモン方面への作戦と指示されてはいるもののその詳細は不明であった。

2015-10-16 21:15:44
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2. どうやらすでに陽動作戦が始まっているとのことを受け他艦隊との合流のため現在該当作戦海域まで移動中であった。 内部の司令室にはザハ提督と大鳳他の艦娘はといえば秘書艦娘の榛名をはじめ数名は艤装の改装に、阿武隈率いる水雷戦隊がよほろの周りを護衛しているような状態だ 。

2015-10-16 21:26:00
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3. 「この作戦、どう思う」 「どう、といいますと?」 艦娘にそれを聞くのは酷かなと苦笑いしつつ 「今回の作戦は最終目的が見えない。深海棲艦の本拠地があるわけでもないが大規模作戦ではある」

2015-10-16 21:32:06
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4. 「しかし、大本営の命令は絶対です。過去の作戦も同様に制海権の回復に努めてきたわけですし」 「まあそれもそうか……」 海軍の現状は言わずもがな、ステビア秘匿泊地で戦艦棲姫より聞いた深海棲艦の現状。すでに深海棲艦の勢力は一枚岩ではないこと、現在はより強力な軍となっていること。

2015-10-16 21:36:36
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5. そして、最後に言われた……新たなる憎悪により何かが生まれようとしていること だが結局深海棲艦の目的は語られなかった。それと同様、ザハ提督もあれ以降自分の目的とは別に何かに動かされているような感じがしたのだ

2015-10-16 21:40:38
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6. 「ま、正直言って大本営は信用していない」 「ええっ!」 「そんな驚くことか?先の秘匿泊地への行動でこってり油を絞られたんだ。そのまま好きでいるほうが珍しいよ」 「まあそれもそうですね……」 大鳳も同じような返答。大鳳は続けて話をする

2015-10-16 21:42:30
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7. 「提督は艦娘を指揮する立場なんですよ。今そんな事言われたら全体の士気に……」 「誰も指揮するつもりがないとは言っていない。艦娘を危険に晒すことはできるだけしたくないものだ」 外を見つつザハ提督は話をする

2015-10-16 21:47:06
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8. 「大規模作戦の度に世界は変わってきた。深海棲艦との関係がもう少し見えればいいのだが」 「瑠奈花提督が言っていた和平ですか?」 それが理想形なんだがまだ時期尚早だ。あまり派手な行動はできないしな」 「何も考えず『カラテだ!』って戦える人が羨ましいよ」

2015-10-16 21:48:30
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9. そう言ってぼーっと外を見たらふと目に入ったものがあった。 それと同時に外の阿武隈から報告が入る 「前方に艦娘……とあの小型艇は何なのでしょう」 前方を確認すると艦娘が一人見える。それと同時に横を小型艇が追い抜いていく 「小型艇?なぜこんな大海原に」

2015-10-16 22:03:50
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10. 「ぜ、前方の艦娘にコンタクトを試みまーす!」 阿武隈の報告を受けた時そこから驚くべき光景が目に入った 全身に装甲を纏った人……いや人型の何かが前方の艦娘に向けて飛び立っていったのだ。それはまるで棲姫クラスの深海棲艦のように艦娘へと砲撃をしつつ近づいていく

2015-10-16 22:18:17
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11. 「あの飛ばしてるのは……まさか艦載機!?」 人型の影から飛ぶ謎の飛行体。遠目で見えないが艦載機のようだ 飛ばしつつも人型の影は艦娘に接近していく。そして艦娘と一瞬ですれ違ったと思った瞬間だった ドゴォォォォン!! 「ば!爆発!?」 大鳳が慌てて叫ぶ

2015-10-16 22:30:36
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12. 「大丈夫か!?」 爆発からは離れていたとはいえこちらも怯んでしまう 「は、はい。とりあえず船を止めるように命じます」 大鳳が機関室に通信を入れていると同時にこちらに通信が入る 「提督、今の爆発音は?」 改装工廠にいた榛名だった 「ああ、目の前の艦娘が……襲われた」

2015-10-16 22:40:28
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13. 「どういうことだ?」 さらに横にいたであろう武蔵が聞いてくる 「わからないが、今阿武隈が確認に向かうが少なくとも艦娘を襲った時点でまともな奴じゃあない。深海棲艦か……はたまた第三勢力か。そちらは大丈夫か?」

2015-10-16 22:45:16
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14. 「ああ、ちょうど整備を終えて出撃も可能なところだ」 「了解、しばらく待機していてくれ。嫌な予感がする……」 ザハ提督は外をもう一度見る 「こんなところに新型の深海棲艦……か?阿武隈、今はどうなってる?」 「はい、今ヴェールヌイさんが解析してます」

2015-10-16 23:00:00
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15. 「Анализ……駄目。存在がわからない」 「どういうこと?」 「人間とも艦娘とも深海棲艦とも取れない……こっち来るよ。応戦する」 「ええ!存在がわからないって。それよりもこっち来るって?」 ヴェールヌイが解析のデータを使いそのまま砲撃を開始する

2015-10-16 23:07:37
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16. 「新手の存在か。この海の上は常に変化を続けている。何があってもおかしくない。とにかく今は目の前の応戦だ。もしやあの人影、青葉が言ってた鹿屋の……いや今はそんなことを考えている暇はないか」 大規模作戦の前、変化を続ける海の上で霧雨艦隊の新たな戦いが始まる

2015-10-16 23:33:14