ミステリの探偵像とカタルシスについて その2
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K_misa_maguro
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@rufa9 始めは書評家気取りで読もうとするも、いつの間にかストーリーに没入して読後はただただボーゼン、ということもしばしばですw しかし、毎回新鮮な気持ちで「ほえー面白いなー」と純粋に楽しめるのもまた一興…と自己弁護っ!
2011-01-15 22:25:48![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
探偵小説と特撮ヒーロードラマは構造が同じだと思ってる。 @K_misa_maguro さんの「ミステリの探偵像とカタルシスについて」をお気に入りにしました。 http://togetter.com/li/89226
2011-01-15 22:45:30![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ひえぇ RT @togetter_jp: .@K_misa_maguro さんの「ミステリの探偵像とカタルシスについて」が2000PVを超えたって!あなただけには読んでほしいな。 http://togetter.com/li/89226
2011-01-15 22:49:16![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@sigerusan おおっ、それは非常に興味深いです>ブラウン神父が「神父探偵」であることは、解決方法に深く関わっている。読まないとなぁ、ブラウン神父。
2011-01-15 23:51:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
きのうの名探偵TLをみて思ったが、あれだけ名探偵のあり方に関心が持たれるのは、ふだん絶対的な正義なんてないし、真実は人の数だけあると感じているのに、作品の中ではたったひとつの真相を求めてしまうという矛盾に、名探偵もまた直面しているからではないだろうか。
2011-01-16 00:13:03![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
昨日から話題になっている「ミステリの探偵像とカタルシスについて」を考えると、果たして探偵が犯人を越える悪の属性を持つことによって、「推理」に新たな地平が開くかは極めて疑問だと思う。
2011-01-16 01:48:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
まず考えられるのは、探偵が推理の結果得た果実(犯人or何らかの財産)を公権力に委ねず自分の意志で勝手に処分したとしても、それは事後的な処理の問題で「推理」に本質的な変化はない。
2011-01-16 01:48:53![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
次に、探偵が公正さを持たないことによって「推理」の過程でニセの証拠をでっちあげて、偽りの結果を意図的に作ったとしても、それは後期クイーン問題の変奏曲に過ぎず、我々はその方向性での名作(探偵の存在について極めて自覚的な作者による)を去年既に読んでいる。
2011-01-16 01:49:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
更には、探偵=犯人、探偵が普通に推理するけどその探偵の動機が非常に悪辣などは既に前例が山ほどあり、探偵の悪性が論理に頼らず途中で暴力などの手段によって解決に至ればそれは本格ミステリとして劣化以外の何者でもない(新たな鉱脈には成り得ない)。
2011-01-16 01:49:32![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
トピ主が立てたマンガでは見られるという例は、事件を解決する探偵というよりは財産の獲得を目指してのコン・ゲームの中に本格ミステリ要素が含まれているのに過ぎないのではないか?(少なくとも本格ミステリ的な新しさは感じなかった)
2011-01-16 01:49:53![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
結局探偵に犯人を越える悪の属性が与えられたとしても、それは基本探偵のキャラクターの問題に留まりそうだ。もし、探偵に悪の属性があることによって本格ミステリ的に新しい変化が起こり、それがジャンルとして成立するようなことがあれば是非とも読んでみたい。
2011-01-16 01:50:05![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
唯一思いつく鉱脈はそもそも善悪とはなにか? を問いかけるような結構のミステリで…と思ったら既に石持浅海さんがガンガンそこを掘っていた。
2011-01-16 01:59:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【呟き】さてと。一晩遅れで「探偵」について喋ってみますか。@tinydogsさんが議論したいこと、提唱したいことは「探偵vs犯人はなぜ善vs悪になってしまうのか(悪vs悪がもっと見たい)」と「探偵はなんのために事件を解決するのか」ですね。これを軸として喋っていきます。
2011-01-16 03:01:18![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【警報】あらかじめメモ帳に書いて、140字ずつに分けてみたらなんと13個にも及ぶちょっとしたレポートになってしまったので、こんな時間にどえらい連投になることをお許しください。そして最初に謝ります。フォローしてくださっている皆さん、ごめんなさいm(__)m
2011-01-16 03:03:56![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【1】1つ目の「探偵vs犯人=善vs悪」について。有栖川有栖先生曰く「作家はほぼ犯人寄りです」とのこと(『密室入門!』より)。事件を起こしたいという人間の、不満による爆発とか好奇心というものはある一定の人に宿っている「野性」とか「獣性」とします。
2011-01-16 03:04:17![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【2】同時に社会に生きる人間であるのでそれを抑える「理性」は不可欠。それを物語内に具体化させたのが「犯人」と「探偵」ではないかと思っています。 特に有栖川作品(ソースが偏ってしまうのが悪い癖)ではこれが顕著で、犯人のことを理解できる人間が探偵役を担っています。
2011-01-16 03:04:26![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【3】有栖川作品では、理性という一線を越えてしまった人間が犯人、それを飛び越えず踏みとどまったのが探偵になっているのではないかと思います。(火村だけではなく江神もそういうキャラだと思っています)
2011-01-16 03:04:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【4】ではなぜ探偵が理性を司ったのかを考えるに(想像の範囲を超えませんが)1.実在の警察に対する不信感や揶揄。 2.作家自身が実在の犯罪者に対し理解できる部分がありそれを自身で否定するための「絶対理性」を設けたかった。 の2つが考えられます。
2011-01-16 03:04:48![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【5】私はミステリにおける探偵は、警察と裁判所を兼ねた存在だと思っています。これは権力です。これを強く行使すれば事件なんか起きないor起きたとしても瞬時に解決するような、本来ならば強力な存在です(麻耶作品はこういうことなんだと思います)。
2011-01-16 03:04:59![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
【6】実在の警察や裁判所も常に理性や公平感や正義感や、そういう人間社会においてプラスに働いてほしいものを強く持っていればいいのですが、現実に未解決事件や冤罪や被害者意思の軽視が起こっているので、ミステリの探偵はこれに対する当てつけというか皮肉だと思います。
2011-01-16 03:05:10