- asako_bank
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1 ある日の仕事帰り マンションの前に人影。 「・・・あ。」 『おかえりー♡待ってたよ♡』 そう言うと彼は 私の手を掴んで 何の遠慮もなく部屋に向かう。 「ちょ・・・待って!ねぇってば!」 だけどお構い無しで。 『朝から何も食うてへん。 お腹空いたー♡』 #ツキナシ
2015-11-28 23:52:212 私に何も聞かず あっという間にダイニングのイスで 体育座りで待機。 「はぁ・・・」 ため息をつきながら ご飯を用意し始める。 『いい匂い♡ なぽーーーりたん!!? 正解!?』 「正解だから落ち着いて?」 皿を差し出すと 『わーい♡いただきまーす!』 #ツキナシ
2015-11-28 23:52:273 食べてるとこは無邪気で可愛いなぁ。 だけど。 気になるのは腕にある高そうな 真新しい腕時計。 「それ・・・どうしたの?」 『ん?買った♡欲しかってん♡』 「お金は・・・?」 『実家からの仕送りで買った! 安心して!』 安心して・・・ってそれ・・・ #ツキナシ
2015-11-28 23:52:334 「生活費・・・使い切ったの?」 『おん♡ はーおいしかった!ご馳走様♡』 いやいや。 そんなん言ってる場合ちゃうでしょ? ・・・って言うか。 つまりはそういう事でしょ? 『でな? お金くれへん? 食費とおこずかい♡』 ほら来た・・・それが狙いよね。 #ツキナシ
2015-11-28 23:52:405 「嫌だよ・・・もう何回目?」 『ふーん。じゃあ。 ここ住み着いてええの? エリート彼氏にバレたら まずいんちゃう?』 ほんと・・・嫌なとこついてくる。 仕方なくため息をついて 財布の中から ありったけの紙幣を渡す。 「もう・・・こないでね。」 #ツキナシ
2015-11-28 23:52:536 するとそれを受け取りにやっと笑って 『うん♡もうこーへん。 でも・・・お礼はさせてな?』 私の手首を掴むと 抱き上げてベッドに連れてかれる。 「やめてよ・・・もういいから」 『またまたぁ・・・♡』 押し倒されてキスされれば その舌を抵抗なく受け入れる。 #ツキナシ
2015-11-28 23:53:017 『ほら♡固くなってきた♡』 胸の飾りを指先で弾きながら 体中に舌が這う。 「やっあ・・・」 『全然嫌ちゃうやろ? むしろウエルカムwww』 言う通り 私は十分濡れきっていて 『欲しいんやろ? 素直になりやー?』 彼の指が侵入するのを許した。 #ツキナシ
2015-11-28 23:53:198 彼の与える快楽に 弱い私はおねだりしちゃって 「ねぇ・・・もう欲しい・・・」 そりゃ笑うよね。 『ええよ。 そーゆう素直なとこ好き。』 告げてそのまま貫く。 「やぁっは・・・」 内側を走る快感に 今にも意識を手放しそう・・・ #ツキナシ
2015-11-28 23:53:309 そんな私を見下ろして 満足げに笑う。 『ほらね。 俺のこと切れんでしょ? ね・・・? これからもこっそり飼ってよ♡』 ・・・はぁ。ほんとに。 私って男を見る目がない。 こんな男に 今日も振り回されてる。 #ツキナシ pic.twitter.com/vbdZNTkwoT
2015-11-28 23:53:4110 それでも。 この関係を 終わらすべき日は迫っていて。 『お腹空いたー!』 今日もやってくる忠義を なんとか追い返さなきゃ。 「ねぇ・・・話があるんよ・・・」 そう言うのに 『うん。どーでもええわ。』 とか。 ほんと。酷い男。 #ツキナシ
2015-11-29 00:16:4411 『まだお金はなくなってないよ。 でも・・・人肌恋しくて。』 そんな自分本位な欲求に 付き合ってる私もどうかと思うけど。 『脚開いて? その体勢が好きやろ?』 その言葉を否定したいのに 本能が命じるまま 忠義の言う通り脚を開く。 #ツキナシ
2015-11-29 00:16:5012 『エロイ女大好きよ』 意地悪く囁く声に 体をゾクゾクさせながら・・・ その夜も 意識が続く限り何度もイった。 ・・・乱れに呼吸を 私の胸の中で整える忠義。 そんな彼に 私は現実を突きつける。 「ほんとにもう来ないで。 私、結婚するから。」 #ツキナシ
2015-11-29 00:17:0313 『結婚!?本気でいうてんの? こんな淫乱やのに?』 そう蔑まれても 私は堅実な愛にすがると決めたから。 「月末引っ越すから。 もう来ても私いないからね。」 忠義は ふーんと聞き入れて それから囁く。 『じゃあ。お別れに。 もう1回やらせて?』 #ツキナシ
2015-11-29 00:17:3514 『今夜終わったら もう邪魔せんから。 ・・・どうか幸せになって。』 何それ。ずる。 でも・・・私の感傷なんかお構いなく その夜を最後に 忠義は姿を消した。 #ツキナシ pic.twitter.com/ywgmQTSAbw
2015-11-29 00:17:5615 結局私は 忠義にとって お財布替わりの女で。 対価として与えられる快楽に 溺れていたバカな女なんだ。 だから 手放せば戻ってこない。 そんな事分かってたのに・・・ 《よし!もうすぐ結婚式やな。》 「そやね・・・」 《・・・マリッジブルーとか?》 #ツキナシ
2015-11-29 08:49:2616 「そんな感じかなwww」 結婚間近の優しい婚約者がいるのに 頭の中は忠義でいっぱい。 ・・・やめとけばいいのに 『・・・もしもし? 電話とかどないしたん?』 「いや・・・生存確認。」 電話しちゃうとほだされる。 「って・・・風邪?声が・・・」 #ツキナシ
2015-11-29 08:49:3517 『うん・・・咳治らんねん。』 「病院は?」 『そんなお金あらへんwww』 「ご飯は?」 『・・・ぼちぼちカップ麺』 ・・・ダメだ。 助けたらダメ。 なのに 「家・・・来る?」 『新居?彼氏は?』 「まだ一緒に暮らしてないから 大丈夫・・・」 #ツキナシ
2015-11-29 08:49:4118 自分でもバカだと思うのに 『わーい♡ やっぱりお前のご飯美味し♡』 この顔を見るとほっとけない。 「お金出してあげるから 明日病院行きな? 拗らすと大変・・・」 『はーい。』 相変わらず 何のためらいもなくそれを受け取る。 『あ・・・でもさ。』 #ツキナシ
2015-11-29 08:49:4819 『病院行く前に治したら おこずかいにしていい?』 「・・・治るわけないじゃん」 『どうかな?』 そう告げると 買ったばかりのソファに押し倒され 忠義が私に跨る。 『お前に移したら治るかも♡』 「・・・最低」 『分かってて引き入れたんは お前やろ?』 #ツキナシ
2015-11-29 08:49:5620 『新居を教えてくれた ってことは・・・ また来てもええんやね?』 「・・・自立したら? もうすぐ大学おしまいやろ?」 『するよ。卒業したら。 それまでは遊ぶ♡』 ・・・ほんとダメ男。 『これが・・・答えやんな?』 差し入れられた指が 蜜をかき混ぜる。 #ツキナシ
2015-11-29 08:50:0221 クチュクチュ響く音。 『そんなに俺の事欲しかってんや。』 ・・・欲しかった。 そんな私も大概ダメな女。 「ねぇ・・・風邪移すなら・・・ 何回でもしなきゃ・・・ 指で焦らしてないで もうちょーだい?」 催促して忠義の下腹部を露にする。 #ツキナシ
2015-11-29 08:50:0722 『ほんとに。ダメな女www ったく・・・お金貰う分以上に 俺が満たしてあげるな・・・♡』 突き上げながら甘く囁く。 その言葉に落ちる私は ほんと男運ついてないな。 ・・・まさに ツキ無し。 【END】 #ツキナシ pic.twitter.com/gosywsqMGk
2015-11-29 08:50:16