wとhalf

うさぎ🐰ときどき妄想してました @eitars_h

101 もう一生幸せになんかなれないって思ってた。 誰も私を庇わない… 私がいなくなってホッとしたのは母のほうだっただろう。 それを今更… 『紗織って、』 「村上さんには関係ないから。もうほっといて」 『…わかった。勝手にし』 ……… #wとhalf

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102 村上さんのバカ… コーヒーを淹れてリビングに戻ると、村上さんはソファで目を瞑っていた。 隣りに座りコーヒーを啜る。 最近忙しいって言ってたもんね。疲れてるんだろうな… 「ふぅ…」 私も溜息が出てしまう… もう一口飲もうとした時、 「？」 #wとhalf

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103 不意に村上さんが目を開けて、私の手からマグを抜き取りテーブルに置いた。 そのまま徐ろに重なる唇。 「ん…んっ…」 確認もなくすぐに舌が入ってくる。 乱暴ではないけど少し強引で、 「んんっふ…むら…ん…」 抗議の言葉も飲み込んで。 #wとhalf

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104 やがてそのキスに溺れかけた時、村上さんの手が服の下に進入した。 「あっ！まっ…んっ」 『…怖いんか？震えとる』 怖い？ …そうだね…怖いよ…. 自分が怖い… あんな経験しても男を欲しがる自分が淫乱になったようで穢らわしくて… #wとhalf

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105 村上さん… 私、お父さんに犯されて感じたの…頭では嫌だと思いながら、体は快楽を求めるようになってた… そんな私を知ったらあなたはどう思う？ 真っ直ぐに見つめられると直視出来ないような潔癖な瞳。 そんなあなただから尚更… #wとhalf

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106 『…わかった』 「え…あ、んんっ…」 突然抱き上げられキスで口を塞がれる。荒いキスと少し伸びた無精髭の感覚にクラクラした。 気づくとドサッとベッドに降ろされてそのまま村上さんがのしかかる… 『もうええやろ？自分に素直になり？』 #wとhalf

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107 『お前のどんな姿も受け止めたるわ』 その潔さに何かが解放された… 手を伸ばし引き寄せる。 言葉は要らなかった… 「はぁ…ぁ…」 私の全てを浄化するように、体中を這い回る唇。 全てを脱ぎ捨てた私は生まれ変わることができるかな？ #wとhalf

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108 「ああっ…そんなっ、とこ…」 いつの間にか舌が私の秘部に忍び込む。 指で飾りを摘まれると蜜が溢れ出しピチャピチャと村上さんが舐めとる。 「あ…はぁ…んっ…」 『…中狭いな』 指を1本差し入れて搔き回す。 「んんっ…」 #wとhalf

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109 指を2本に増やされて、 『いけるかあ？』 心配そうに呟く。 「あ…あっ、だいじょ…ぶ」 『ん…ぐっちゅぐちゅ言ってんもんなっ』 「あ、言わ…ないで…//」 『紗織？ええか？』 「ん、村上さ…欲しい…」 涙目で訴える。 #wとhalf

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110 『しんどかったら言いや？』 言うと、パンパンに膨れた村上さんの自身がソコにあてがわれて、ゆっくりと中に入ってくる。 「んんっ…」 『きっつ…』 「…村上さぁ…大丈夫…もっと、奥…」 『っぁかんて…制御できへんくなるやろっ』 「い…い、よ…」 #wとhalf

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111 激しくして…全部忘れさせて。 そして村上さんの記憶だけで一杯にして… 手を取り合い見つめ合う。 「っはぁあんっ！」 そんな私の気持ちがわかったのか、村上さんは一気に奥まで突き入れて、 『俺だけ見とればええからっ…』 ゆっくりと腰を動かす。 #wとhalf

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112 その動きに合わせる様に私の腰も自然に揺れ出して、もうどちらが自分の物なのか分からないくらいに溶け合って… 見上げると目が合って、ふっと笑った村上さんが啄ばむようなキスをくれる。 大好きで…苦しくて… 堪らなくなって… 「しん…ご…」 名前を呼んだ… #wとhalf

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113 彼はまた嬉しそうに微笑んで、 『もう、あんまもたんけどええかっ？』 息を切らして囁く。 「っん…私もっ…」 吐息が混ざり合って…唇も体も離れてる所がないくらいぴったり重なりあって… 愛し合うことってこういうことなのかな… #wとhalf

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114 『っん…くっ！』 ぎゅっとキツく抱きしめると、村上さんは私の中に欲を放った。 それからまたキスを繰り返す。 唇を甘噛みし、舌でなぞり、唾液を送りこみ… 「…は、ぁ…あ…ふっ」 『もう1回…名前呼んで…』 「しんご…」 朦朧とした意識の中呟く… #wとhalf

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115 「…信五…愛してる…ぁあっ」 私の中に入ったままの彼がまたズクンと大きくなり、抜き差しを始める。 『っすまんな…まだ足りひんのや…』 そしてさっきよりも激しく腰を打ち付ける。 #wとhalf

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116 「ああ…もっとっ…信五で一杯にしてぇ…っ」 『あかんって、んなこと言うたら…』 「あ、あ…や、も、イくっ…」 その瞬間、 『んんっ』 ブルっと震えてもう一度、村上さんが私の中で弾けた… #wとhalf

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117 ＊＊＊ 父の遺影はなんだか知らない人みたいに優しい微笑みを浮かべていた。 こんな人だったっけ… ぼーっと眺める。 不思議と嫌な思い出は浮かぶことなくただそこに"存在していた"という事実だけが浮かび上がる。 #wとhalf

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118 [紗織…これ…] 母が手渡したのは1冊のノート。 それをペラペラとめくる。 目に止まったのは最後のページ… "さおり、すまなかった、、、" 筆圧もない弱々しい字でそれだけ… お父さんっ… 「っ……」 涙が溢れて… #wとhalf

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119 許すとか許さないとか、自分でもまだ整理がつかないけど、少しずつ癒されていくのかもしれない… 涙で滲む目でもう一度父の遺影を眺めた… ＊＊＊ 外に出ると 『…終わったか？』 村上さんが車にもたれて待つ。 「ん….これ」 とさっきのノートを渡す。 #wとhalf

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120 村上さんはそれを一瞥するとぽんぽんと私の頭をたたいた。 『オカンとは？』 「…どうかな…でも、苦労はしたんだろうなって感じた」 『…せやな。まあ、おいおい腹割って話していったらええちゃうん？』 「うん…ありがと」 忙しいのに付き合ってくれて… #wとhalf

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121 『次はちゃんと俺にも線香くらいあげさせてや』 「え？」 『お前のオトンに言ってやりたい事もものっそあるし、それに…ちゃんと挨拶したいやんか』 ええ？ 「挨拶？」 『そうや？これからは俺がコイツ守りますぅってやな』 /// 『なんやねんな！』 #wとhalf

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122 "ホンマなら今から行ったってええんやで" って言う村上さんを制して、 「わかったから！笑 もう、行こっ」 車に乗り込んだ。 村上さんも渋々乗り込みハンドルを握るとこちらを見る。 『…信用でけへんのかもしれんけ──』 #wとhalf

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123 フルフルと首をふる。 わかってる…だってあなたがいたから私はここにこれたんだから。 あなたが私の痛みを半分にしてくれたから勇気が持てたんだよ。 「ありがとう」 『かめへんよ』 いたって真面目な顔でそう言う。 『やって俺言うたやん、』 #wとhalf

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124 『お前の苦しみ半分持つって。 せやけど考えてみぃ？2人でおるって大概お得やで？』 「んふふ、どういうこと？笑」 『わからんか？痛みや辛さは半分になるんに、嬉しい事は2倍になるんやで！』 って得意げに笑ったけど、 「何それ笑 よくわかんない」 #wとhalf

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125 『自分あったま悪いなぁ』 って首をふる。 「ひっど…」 でも、これだけはわかるよ。 あなたといればどんな事も乗り越えられそうって。 『…な？やから、墓参りくらいは 連れてってや？』 なんだかんだ…もう笑 …どこまでも優しいよ。 #wとhalf