『咲―Saki―』152局[一片]備忘録(セルフまとめ)

作中で爽くんが引用した『新約聖書』の聖句「野の百合を見よ…/労せず紡がざるなり/かつて栄華を極めたるソロモンだに/その花の一片(ひとひら)にしかざりき…!!」についていろいろ言うコーナー
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  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 14:47:35
    「又なにゆゑ衣のことを思ひ煩ふや。野の百合は如何にして育つかを思へ、労せず、紡がざるなり。されど我なんぢらに告ぐ、栄華を極めたるソロモンだに、その服装(よそほひ)この花の一つにも及(し)かざりき。」(1950年版文語訳(大正改訳)新約聖書、マタイ傳福音書六章28~29節)
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 14:50:13
    「百合を思ひ見よ、紡がず、織らざるなり。されど我なんぢらに告ぐ、栄華を極めたるソロモンだに、其の服装(よそほひ)この花の一つにも及(し)かざりき。」(同、ルカ傳福音書十二章27節)
  • 作中に引用された聖句を、岩波文庫の文語訳『新約聖書』の底本に用いられているのと同じ大正改訳と比較すると、いくつかの相違点が見えてきます。
    ①ソロモンの「服装(よそほひ)」ではなく、ソロモンそのひとを百合と対比していること。
    ②ソロモンの栄華を「かつて」のこと、すなわち過去のこととして強調していること。
    ③ソロモンが花の「一つ」ではなく「一片」にさえもかなわない、としていること。
    これが爽くんの引用している聖句の特徴といっていいでしょう。

  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 14:55:17
    「野の百合のいかにそだつかよくみよそれはつとめず紡がずされどわれなんぢらにつげんソロモンだにもそのすべての榮にこの花のひとつほども粧はざりき」(ヘボン訳『新約聖書』1873年)マタイ伝の方
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 14:57:49
    「野の百合の如何にして育つかを看よ、働く事なく紡ぐ事なし、然れども我汝等に告ぐ、サロモンだも、其榮華の極に於て、此百合の一ほどに装はざりき。」「百合の如何に長つかを鑑みよ。働く事なく紡ぐ事なし、然れども我汝等に言う、サロモンだも其榮華の極に於て、彼百合の一ほどに粧はざりき。」
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 14:58:22
    @heartvine_aoi これがラゲ訳の『我主イエズスキリストの新約聖書』(1910)
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 15:00:28
    「野の百合花は如何して長かを思へ勞ず紡がざる也 われ爾曹に告んソロモンの榮華の極の時だにも其裝この花の一にも及ざりき 」「百合花は如何して生長かを思へ勞ず紡がざる也 我爾曹に告んソロモンの榮華の極の時だにも其裝この花の一に及ざりき 」(明治訳『新約聖書』1904)
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 15:12:18
    明治元訳はこのデジタル資料のコマ番号12~13 dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid… 大正新訳はこちらのサイトでどうぞ。bible.salterrae.net
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 15:25:23
    そして爽くんの引用した聖句を歌にしたカトリック聖歌がこちらになります。初音ミクでも大丈夫な人向け。ごらんよ空の鳥 youtu.be/ETcqrIS-5wQ @YouTubeさんから
     拡大
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 15:43:26
    「装」ということばをまるっと抜かしているので、本来「栄華を極めたソロモンでさえ百合の花ほどには着飾っていなかった」が「栄華を極めたソロモンでさえ百合の花の一片にも及ばない」という表現になってるんですね。引用の文脈がおかしいんじゃなくて引用する本文自体がおかしいんだ
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 15:47:27
    原文がどうなっているのかはさておき、流通している文語体聖書の中にそういう訳をおこなっているものがあるんじゃないかと思って確認したけど無かった。
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 18:15:40
    まず小さいところでも「栄華を極めたるソロモン」→「かつて栄華を極めたるソロモン」、「この花の一つ」→「その花の一片」っていう(おそらく)改変が行われていて、ソロモンのちからをより矮小化する表現になっている。ソロモンの栄華はすでになく、花の一つどころか一片にも及ばないと。
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 18:19:28
    ただこの引用は先述したように「明日には炉にくべられて焼かれる野の花」について述べたもので、そんな花でも美しく装ってくださる神が人間に恩寵を垂れたまわないことなどあろうか、とつづいていく。
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 18:20:35
    いっぽう、トッププロにはソロモン王を召喚してさらにそのソロモン王に72の悪魔を召喚させそこらへんの力で和了る(と推測される)キャラがいる。爽たちが打倒をこころみている瑞原はやりの子分的(失礼)存在・戒能良子だ。
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 18:23:53
    ソロモン王(戒能良子)は野の花(宮永咲)に勝てない、まあその宮永咲もしょせん敗退する運命だけどね、みたいな、ものすごく傲慢な思想をそこに読み取ることも、あるいは可能かもしれない。爽くん…!獅子王の貫禄!
  • 羽鳥羽院さん @heartvine_aoi 2015-12-04 18:29:38
    金管楽器は何とかのメタファー、みたいな話なのでアレですね…えっと、作品解釈においてはできるかぎり禁欲になるべきだと思いますが、「ここは死線の寝室だ、存分に乱れろ死線が許す」みたいなことを言ってくれる方さえいればひごろのフラストレーションとかをぶちまけたいですね

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