陰山英男氏の実践-学校をよくするために絶対に必要なこと-

陰山氏は「百ます計算」「早寝早起き朝ご飯」などで有名だが、それは氷山の一角。ここにあるのがもっとも重要なのではないかと思う。そしてこれは学校だけでなく、あらゆる組織に必要なことだと思う。
1
陰山英男 @Kageyama_hideo

確かに学校は多忙だが、それは当然やるべき指導がなされていての話。多忙を理由に当然の学習指導がなされてないのは、多忙を口実にした怠慢でしかない。そんな地域は減っているはずだが。

2015-12-13 15:38:11
陰山英男 @Kageyama_hideo

多忙と聞いて思い出すことがある。山口小学校に赴任してしばらくして、私は希望して、高学年担任、研究主任、生活指導と業務の多い主な役を1人で引き受けた。多忙な業務を全部引き受けたので心配はされたが、しんどい仕事を私がやるので、歓迎された。私は業務の無駄をなくしたかったのだ。

2015-12-14 07:00:16
陰山英男 @Kageyama_hideo

教師は役割を与えられると、真面目に仕事を増やす。全体とのバランスは余り考えない。努力や一生懸命への信仰の強い人間集団なので、要領とか効率とかは気にしない。むしろそれを嫌う。時間対効果なんて考えない。自分が仕事をしてるかどうかの評価ばかりを気にする。校内の業務はリンクしていかない。

2015-12-14 07:10:10
陰山英男 @Kageyama_hideo

私はその効率化を狙った。校内の主要業務が集中するわけだから、まともにやればパンクする。でも校内の時間進行は私がリードできる。業務改善に反対しそうな人への根回しを忘れず、一気に効率化を狙った。会議の時間は削り、作業時間に回した。会議は結論を作る。それは新しい作業を生み出してしまう。

2015-12-14 07:19:55
陰山英男 @Kageyama_hideo

会議が減れば新しい作業は生まれない。会議の時間を作業時間に当てれば、1日は早く終わる。みんな協力的になっていった。そりゃそうさ、面倒な仕事は回ってこないし、日常業務は作業時間にみんなで協力して早く終わるから。ただ、私はそうはいかない。基幹業務の中核までは減らせないから。

2015-12-14 07:25:56
陰山英男 @Kageyama_hideo

でもその経験が土堂小学校で生きた。基幹業務を1人でやると学校の動きのポイントが見えてくる。2年目は基幹業務も効率化し、計画も作業全体を見据えていたので無駄はなくなった。この時役だったのは手帳。前任校で始めた自分用の教師手帳は強力なツールだった。

2015-12-14 07:32:11
陰山英男 @Kageyama_hideo

そんな時だ、同僚の先生がくも膜下出血で亡くなったのは。引き継いだ学級の前任の先生と指導の考え方が違い、自分のやり方にこだわっておられた。 指導の一貫性の重要性を痛感した。仕事のやり方だけでなく、内容においても一貫性がなければ、教師の高い指導力はマイナスにも働くのだ。

2015-12-14 07:39:43
陰山英男 @Kageyama_hideo

使えるものはすべて使う。目的のためには手段を選ばない。当時文部省はそれまであった「ゆとりの時間」という学校裁量の時間を廃止した。教師になった時はその創設の時で、研修はいつもそのことが強調された。それがいきなりなくなった。あれは何だった。でもほどなく名案を思いついた。継続させよう。

2015-12-14 07:46:31
陰山英男 @Kageyama_hideo

それは学校裁量の時間を時間割から消さない。子どもから見れば、むしろ何も変わらない。そこを補習の時間に当てた。よく当時の校長が了解してくれたと思う。さらに文部省は加配教師を1人増やした。実践は急加速していった。目に見えて子どもは伸びた。地域や保護者の信頼は最高となり、楽になった。

2015-12-14 07:53:46
陰山英男 @Kageyama_hideo

学校からの退勤時刻は近隣の学校に比べて、一番早かったと思う。私も体制が落ち着いて誰でも担当できる状態にして、役割を分散した。その発想は土堂小学校でも生かされ、あの激動にあっても、近隣の学校に比べれば退勤時刻は早かった。でもそれは教師が意欲的にするため、必須のことだった。

2015-12-14 07:59:48
陰山英男 @Kageyama_hideo

時は金なりというが、時間を金に置き換えてみよう。目的達成のためにと、際限なく金を使えば会社はすぐに行き詰まるはずだ。だから予算を立て、効率を考え、優先順位を考え執行する。学校の時間も同じ。早く帰るのがいいのではなく、最も効果的な時間活用を考える。時間は金より限定的な資産だ。

2015-12-14 08:07:44
陰山英男 @Kageyama_hideo

私は教師は増やすべきと思う。でも多忙解消が目的なら反対するかな?漢字や計算の指導すらまともに指導できない学校に人員を入れても、無駄な仕事や時間を増やすだけになりそうだから。報告書ばかりで忙しいなんてあちこちから聞こえてくる現状では、文部科学省も財務省に押し切られてしまうと心配する

2015-12-14 08:51:25
陰山英男 @Kageyama_hideo

学校の裁量で授業時間を上乗せしていたという話。転入してきた先生は当初反発するが、すぐに賛成になる。放課後、会議しますか、学級指導しますかということなので、当然学級指導がいいとなる。そのことを文部科学省が知ったとき、そんな手があったかと呆れられたが、別にお咎めはなかった。

2015-12-14 09:03:42
陰山英男 @Kageyama_hideo

今、子どもが犯罪に巻き込まれないようにと集団下校の指導がなされていて、居残り指導ができないとされる。家に帰って1人でみんな遊びにいって意味ないけど、何かあったとき責任問われるからとそうしてる。そして、今起きてる指導不足は問題にされない。末期的なものを感じる。

2015-12-14 09:09:01
陰山英男 @Kageyama_hideo

とにかく長々とつぶやいたけど、言いたいのは多忙は指導不足の理由にできないってこと。一部の言葉にひるんで、漢字や計算などの基礎指導の不足を泣き寝入りしてはいけない。その後遺症のために、親子のみならず、小学校高学年や中学高校大学の教師は悩みまくり、不毛な多忙に追いまくられてるのだから

2015-12-14 09:17:05
陰山英男 @Kageyama_hideo

どうしようもない保護者への対応は校長の仕事。もちろん最初から出て行くことはないが、肝のすわった校長の元では、職員も安心して対応するので問題は大きくなりにくい。

2015-12-14 10:02:51