２０１５年作品レビュー

ぴよこ @anokazenikike

誰しも一度は考えたことがある心の病理について、人生について、世の無常と理不尽について、己の裡で見つめ直してみたくなります。固い話ばかりではなくユーモアのセンスも随所にきらりと光るものがあるのでマジメ一徹というわけじゃないのです。そこは安心していただきたい。

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すっかり看板娘と化した魔法具現化のウィンディ、そしてイシュタムさんが可愛い。

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【４】幻想再帰のアリュージョニスト（SS、なろう作品）。ウェブSS部門に移ります。今年はなろうばっかり読んでたので主になろうから。

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この作品も最近になってかなりスコッパーたちの間では名の通ってきたタイトルです。御機嫌よう、アリュージョニストはいいぞ。御機嫌よう、アリュージョニストはいいぞ。とスール（）たちの間で親しげに交わされているわけですね。コワイ！（ぐるぐる目

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簡単な説明としてはニンジャスレイヤーやファイナルファンタジーSといった作品と同じ枠組みで伝わると嬉しい。常道を外れたイロモノに見えるんだけど実は精緻な構成の知る人ぞ知る傑作、というかこれは人を選ぶぶん怪作のレベルなんですけど。

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惜しむらくはデメリットも大きく目立ってしまっているんですよね。１話の量と全体の量が長すぎてライト層にはとっつきづらい。キャラ名及び用語に独自性が高すぎて慣れないと全然覚えられない（私は四章途中まで読んでサイバーカラテとアキラくんくらいしか覚えてません）。

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しかしそれを補って余りある魅力がこの作品には確かにあります。第一に、独自性と先程言及しましたが、話の根幹として「インターネットそのもの、及びそこへ溢れる作品群と発展してきた文化」についてメタ的に弄って作品内のネタに昇華する精度が凄まじく高い。

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個人的な好みとしてはアキラくん主人公回（ある程度したら主人公が交代するのです）かつヒロインとのクズムーブする会話の掛け合いがめちゃ好きで、ほかに感じる面白さは数段落ちてしまうんですが、これはキャラ名と用語を全く覚えてないせいなので作品に落ち度はありません。

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面白いことは保証できる。出来るが、人を選ぶし、面白くなるまでがたぶん長いし、胃に思いステーキ系の作品。概ねそんな認識で合っていると思っています。まずはサイバーカラテTw支部辺りをフォローしてみるといいかも。以上。

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８個も残っちゃったのでまた今度書きます。

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続き書いていきまーす。まだなろう作品のターン。

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【５】今日は昨日、明日は今日（SS、なろう）。R18作品です。抜きを目的としたタイプではありません。現代日本舞台、主人公に対しヒロインは固定、と一見特筆したものはないのですが……？

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主人公である「僕」が、金で身柄を買い取った「彼女 -年端も行かぬ少女-」との共同生活を送る。インモラルではあるものの、ハードさはなく、陵辱に傾くこともなく、ただ淡々と、ひたすらに淡々と、一人称で日常を描写していきます。

ぴよこ @anokazenikike

台詞「」が一切使われないことは大きな特徴でしょう。全てが地の文です。これにより無声映画のような、セピア色のフィルムのような、なんとも形容しがたい感覚が生まれています。会話の掛け合いが無いことによる物足りなさは不思議とありません。

ぴよこ @anokazenikike

そして機械のように正確で安定した投稿ペースはスコッパー達にとって大きな安心要素でしょう。現在に至るまで、それが乱れたことは一切ありません。１話１話が短いこともデメリットにはならず、読みやすくて良いという評価になります。

ぴよこ @anokazenikike

だいたい三分の二くらいで今は積んでしまっているのでそのうちまた一気読みしたいところです。次、

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【６】Dirty Century(仮題)。続きましてこちら、友人の作品です。今年出会った、には反するんですが応援の意味を込めてエントリー。まず大きなデメリットとして全く安定しない投稿ペース、開く間隔があるんですが本人曰く構想も充分練っておりエタる気は無いということなので。

ぴよこ @anokazenikike

近未来の日本を舞台とした、ケレン味たっぷりの活劇です。自己主張の激しすぎるキャラクター達の掛け合いも、風刺すら鼻で笑い飛ばす世界観も、心痺れるロックミュージックの如く、一度浸ればクセになること請け合い。

ぴよこ @anokazenikike

色々と元ネタのある、分かる人はニヤリとできる小ネタも沢山仕込まれてるらしいので、探してみるのもいいでしょう。私は音楽にはてんで疎いのでさっぱりでしたが。次、

ぴよこ @anokazenikike

【７】極星から零れた少女（SS、なろう）。業の深い生い立ちを持つとんでもなく強い女の子が無双したり立身出世したり死んだりする作者氏のシリーズ３作め。死神→勇者ときてここまで、世界観は全て共通しています。前作までを読んでいなくても一応大丈夫。個人的にはこれが一番好きなのでエントリー

ぴよこ @anokazenikike

前２作までの主人公は物理主体の強キャラでしたが今回の子は肉体的にとても貧弱です。が、性悪で頭の回転も速く、魔法主体の搦手が強い。性悪ロリに掌でころころ転がされたいお兄ちゃんたちにオススメ。

ぴよこ @anokazenikike

あらすじにもありますが、性悪ではあっても邪悪ではないので身内にはそこそこ優しく、最大の望みは充実した人生を送って寿命を全うすることなので様々首を突っ込んで（表舞台には上がらないタイプの）立身出世にも意欲的です。最近ちょっと更新減速気味なので続きが待ち遠しい。

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【８】ティタン　アッズワースの戦士隊（SS、なろう）。書籍化作品のエントリー。剣と魔法？モンスターと戦闘？テンプレ乙ｗｗｗみたいにすぐ思考停止する腑抜け玉無し野郎の顔面を凹ませる、力isPOWERを感じさせるタイトルです。

ぴよこ @anokazenikike

主人公のティタンは百年単位の過去からタイムスリップしてきた戦士であり豪の者。これがまたあまりにも雄臭く、あまりにも愚直に戦士で、あまりにも格好良く、あまりにも馬鹿なんです。詩人の吟じる英雄の冒険譚にワクワクできる気持ちが凄くよくわかると思います。

ぴよこ @anokazenikike

「戦いを！戦いに次ぐ戦いを！俺達は猛き風！俺達は真紅の太陽！ならば、ただ与えられるのを待つ事は無い！名誉と栄光を――勝ち取らん！！」