★Merry Christmas in Wonderland★キッカケ【12/19～12/20】

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真「ただいま…」 遙「おかえり。早かったな」 宗「また野菜もらってきたのか？」 真「あ、うん！大根と蕎麦の実だって」 宗「蕎麦の実…蕎麦掻にでもするか？」 遙「そうだな。…真琴、少し顔色が悪いぞ？」 真「え！あ、うん…それが…」 宗「どうかしたのか？」

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凛「ただいまー」 宗遙真「……」 凛「どうしたんだ？3人して辛気臭い顔して」 真「凛…」 凛「あ？」 真「お願い！！！」 凛「は？何がだ？？」 真「実は……」

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凛「つまり？」 真「いつもお願いしてた演劇サークルさんが今年はクリスマスにある大会に出るらしくて…」 凛「それで頼まれて、断れずにズルズル引き受けることになったって……？」 真「今年も子どもたちが期待してるらしくて…」

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宗「だが…だからって、近所の保育園に俺たちがわざわざ演劇しにいかなくてもいいだろ；」 遙「だが、いつも近所のおばさんには野菜やいろいろ貰って助かってるのも事実だ」 凛「そうだな…」

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宗「劇なんてしたことねーぞ」 遙「小学生の時にした」 凛「俺も記憶にねぇな」 真「そういえばハルは魚の役をしてたね」 凛「それどんな劇だよ；」 真「あれは確か……」

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遙「姫が悪い魔女に毒ぶどうを食べさせられ、王子がいろんな動物の仲間を引き連れて海に退治しに行く話だ。俺はそんな王子たちを案内する魚役だ」 凛「おい待て」 宗「いろんな話が混じってんぞ；」 遙「ちなみに真琴は王子役だ」 凛「だろうな」

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凛「…やるとして、演目はどうするんだ」 真「あ、それはアリスにすると、衣装は準備できるらしいよ」 宗「アリス…？」 遙「というと、あの少女がウサギを追いかけて不思議な世界に迷い込む？」 真「うん！」 凛「また…ファンシーな演目だな…」 宗「誰がアリスや女王やんだ」 真遙凛「……」

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凛「とりあえず話し合いといこうじゃないか」 宗「話し合いっていっても、もう演目は決まってるんだろ？」 真「別に絶対それにしなきゃいけないわけじゃないんだけど…」 遙「衣装を作る時間がないだろう」 凛「だな」

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凛「不思議の国のアリスは決まりっつーことで、次は配役と台本か」 宗「そもそもこの話って、どんなキャラクターがいるんだ？」 真「アリス、うさぎ、チェシャ猫、女王、帽子屋？」 遙「よく知ってるな」 真「蘭や蓮によく絵本を読んであげてたから。でも衣装を見たかぎり、まだいると思う」

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凛「こうなってくると、人数が足んねぇな」 真「渚や怜にも声かけてみるよ」 宗「その2人呼べたとしても足りねぇだろ」 遙「貴澄に声をかける」 凛「俺は江に声かける。アリスなら女がいいだろ」 宗「あーそうだな。じゃあ俺は似鳥に連絡してみる。人数はいた方がいいだろうからな」

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真「渚と怜ＯＫだって！」 宗「似鳥も大丈夫らしいが、補講で練習が全くできないから立ってるだけでいい役とかがいいらしい」 遙「貴澄の了承は得た」 真「凛は？江ちゃん…」 凛「だから、アリスの劇すんだよ。お前がいねぇとアリスできるやつがいねぇだろ」 宗「なんか揉めてるな」

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凛「はぁ……」 真「江ちゃん、どうだったの？」 凛「あー…とりあえず今から来るらしい」 宗「あ？今から？」 遙「こんな時間からきたら危ないだろう」 凛「とりあえず駅まで迎えに行ってくる」 遙「ああ、気をつけて」

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真「ハル～江ちゃんから連絡きたみたいで、渚たちもこっちに向かってるって」 遙「渚と怜も？」 真「なんだか嫌な予感がする…」 遙「そうだな…」 宗「なんでだ？江やあいつらがくるとなんか都合悪いのか？」 遙「そういうわけじゃない」 真「ただ…江ちゃんの熱が入りそうだね；」 宗「？」

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遙「それなら貴澄も呼ぶか」 宗「どうせすぐそこだしな、よんどけ」 真「みんな協力的で嬉しいな～」 宗「お前は反省しろ」 真「う……ごめんなさい…」

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江「こんばんは～！みなさんお久しぶりです！」 渚「やっほー来たよー！」 怜「おじゃまします」 凛「なんだってお前らまで…」 真「江ちゃん。久しぶり」 宗「 元気そうだな」 江「うん！この通り！じゃ、早速ミーティング始めましょう！」 遙「…お茶、用意してくる」

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江「つまりですね！私がアリスをするより、誰かが女装してアリスをした方がおもしろいと思うんです！」 凛「って言われてもな…」 宗「誰がすんだよ…」 真「やっぱり渚？」 渚「え～！僕アリスより女王様の方がいい！」 怜「女装は受け入れるんですね；」 凛「じゃあ誰がやるんだ…」

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遙「お茶入れてきたぞ」 (皆一斉に遙を見る) 江「やっぱりここは遙先輩しかいないでしょう」 渚「だね！」 遙「なんの話だ？」 怜「女装なんてありえ…いや、遙先輩は前例があるので大丈夫なのか」 凛「普通にいけんだろ」 真「声は江ちゃんに やってもらえばいいしね」 宗「問題ないな」

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遙「嫌だ」 真「そこをなんとか…」 遙「なんで俺が女装なんだ！」 凛「初めてじゃねぇだろ？むしろ何度も…」 遙「不可抗力だ」 宗「もう何回しようがかわんねぇだろ」 遙「身長的にも渚がやればいいだろう」 怜「遙先輩気付いてました？渚くん実は…」

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渚「ハルちゃんと身長変わんないんだよ！」 遙「！！！」 凛「そういえば最近渚の目線が近くなったような…」 真「確かに！いつの間に！」 渚「絶賛成長中なんだよ～！」 江「筋肉もいいかんじに育ってる！」 怜「江さん；」 宗「決まりだな。身長的にもハルがやるしかない」 遙「………」

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凛「お前が行きたがってたくらげと ゆるキャラの融合空間…っつー水族館に連れてってやるよ」 遙「本当か！？」 怜「なんですかその怪しい空間；」 宗「お前が着たがってた着ぐるみも買ってやる」 遙「4人全員で着る」 真「わかったよ…」 凛「しょうがねぇな」 遙「わかった。アリスをやる」

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江「それじゃあ主人公も決まったことですし、配役を決めていきましょう」 凛「江は、アリスの声もするからナレーションってことでいいのか？」 江「うん！アリスと若干声色変えてやるから大丈夫」 真「渚は女王様やりたいんだろ？」 渚「うん！他にみんなの希望はないの？」

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宗「男ならなんでもいい」 真「もうその気持ちだよね；」 怜「アリスとハートのクイーン以外はみんな男性でしょ う」 凛「ならもうあみだにすっか？」 真「そうだね」 渚「なんかいつもあみだで決めてない？」 怜「すぐにできますしね」

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遙「貴澄と似鳥がいないが…」 凛「その二人ならなんでもいいだろ」 真「そんな；」 宗「似鳥は立ってるだけの役じゃないと無理だぞ」 江「ならトランプ兵かな」 怜「では似鳥さんと遙先輩抜きのあみだを作りましょう」 渚「はいはーい！作ったよ。あとはみんな名前入れてってね」

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江「みなさん書きましたね？では…オープン！！！」 真「俺ウサギか～」 渚「いつもハルちゃんを追ってるから逆だね！」 真「渚～その言い方なんか語弊があるよ～」 怜「僕はトランプ兵ですか…美しくない…」 渚「まぁまぁ、怜ちゃんに はピッタリだよ？」 怜「どういう意味ですか！」

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宗「俺もウサギか…」 怜「三月ウサギの方ですね」 遙「真琴のウサギとどう違うんだ？」 江「それはまたあとで！それじゃあ帽子屋はお兄ちゃん？」 凛「だな」 遙「貴澄はチェシャ猫か」 真「なんか…」 凛「ピッタリだな…」