キャシャーン(OVA版)感想

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

これもルナを戦いへ巻き込ませたくない故ではあるが……。それとは別にキャシャーンでいつづける間鉄也としての記憶がどんどん消滅していく設定が存在していたり、原作と同じ太陽エネルギーによる稼働設定ながらOVA版ではどんどんキャシャーンが衰弱していったり……

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と早い話、原作以上に燃え尽きる道へ向かっている悲劇のヒーローとの面が強い。そしてルナについては3年前に鉄也と離れ離れになってしまった恋人との設定が与えられて、新造人間として鉄也である事を拒むキャシャーンとのすれ違いが前半 pic.twitter.com/fIdKGJQj5l

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後半では衰弱して燃え尽きていくキャシャーンに対して何もできないような悲哀がクローズアップされていく。ちなみに原作と同じパンチラ要員 pic.twitter.com/3yHYcmgItI

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それ以外としてはスワニーから現れる母みどりについては原作と同じ設定ながら、服装がミニスカートになったせいか異様に若く見える(パンチラ要員ではないが) pic.twitter.com/hy2VxqQErK

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ちなみにフレンダーも大体同じだが、尺の都合で変形はフレンダージェットのみに留まっている。ただ第1話ではラッキーに偽装する能力が与えられているファンサービス要素もあり pic.twitter.com/qfeiGmZaag

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そんでもって3幹部について。アクボーンは原作の三枚目ながら卑屈なイメージより不敵な人物という色が出ている。ただ1話であっさりキャシャーンに倒されてしまう訳だが、尺の事情とか原作の立ち位置を考えるとまぁ…… pic.twitter.com/YRwK1podIy

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続いてバラシン。まぁ原作のイメージとあんまり変わらない。彼も登場回で即降板 pic.twitter.com/ztVrtVC9oK

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最後にサグレーならぬサグリア。性別と名前が代わっており、その点では最も相違が出ているキャラかもしれない。一応出番は3人の中では1番多いかつ、実写映画版でもサグレーではなくサグリアの設定が使われたそうでなんだかんだ恵まれている方。 pic.twitter.com/gMTXxdEIHp

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といったところで大体のキャラクターの差異について。あと戦記もののOVAという立ち位置故かキャシャーンは技名を叫ばない。無論原作と同じくアンドロ軍団を平気でちぎるバトルスタイルに変わりはないのだが pic.twitter.com/izm4KghXJ7

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第1話……キャシャーンについて人類にとって希望の存在として扱われている所は原作にもあったが、OVA版ではそれがより強く表現されている感じ。ルナが奴隷の人々と共闘する際に彼らの長老から「お前がキャシャーンでなければ協力しない」と言ってきたり……

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また、ルナが捕まった際もアクボーンは彼女がキャシャーンではないが、「キャシャーンが処刑される」と代替的に宣伝して執行すれば人々の反抗心が萎えるとの策略が行われる辺りは妙に上手いやりくち。 pic.twitter.com/4bCYABMtKX

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あと、この時点で労役にこき使う人類に対して、「人間を鞭でしごけばロボットと違って死んでしまう、人間に雨を与えれば余計なエネルギーを費やしてしまう」というブライキングボスの台詞が妙に印象深い。いわば飴と鞭だが、ただ必要以上に人類を殺さないモットーを考えると……

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そんでもって、脱走を試みた若者3人について、2人はアクボーンに見つかって処刑、1人は他の仲間への脱出した事への見せしめとして痛めつけられただけで元の場所へ送り返されるというものだが…… pic.twitter.com/2GKJQaNzwm

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後にその一人がルナの破壊工作に協力する訳だが、その直後にアクボーンに脱出の許可がもらえたと言う買収をされてあっさりルナをアクボーンへ送って自分だけ逃げようとする辺りは原作でもあった人間のエゴそのもの。

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無論、アクボーンに約束を破棄されて彼も殺されて自業自得だが。ただ「ロボットは仲間を裏切らない、裏切るのは故障したロボットだけだ」というアクボーンの彼への台詞が妙に印象深い。人間の男=裏切る=故障したロボット=処刑という。

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第2話……冒頭のちょい役だがルナと行動を共にしていた人類軍の上官らしき人物がなかなか恰好良い。MF銃をルナに託して自分がしんがり役を買う訳で、戸惑うルナへ躊躇わず発砲して彼女に情を断ち切らせて目的地へ向かわせたり。

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そんでもって、ルナの姿がいなくなったのを見て「いい女だった、平和な時に会いたかったぜ」との軽口をたたきながらアンドロ軍団と刺し違えで自爆して果ててしまう。人類軍のゲストは妙に渋い人が多い。 pic.twitter.com/5RmP74BWS3

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そんでもって、キャシャーンの過去が明かされる前の印象的なシーンとして、湖でキャシャーンがスワニーから映し出された母の手を握ろうとする描写…… pic.twitter.com/flI66RA8I9

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ここの辺りシーンでは大島ミチルさんの弦楽器全開の壮大かつ綺麗なメロディに圧倒されてしまう訳だが(この場面はぜひ聞いてほしい)OVAのBGMについては原作の菊池BGMに匹敵するクオリティだと思う訳で、メルヘン的な場面では原作を上回っている魅力

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そして湖でみどりが現れた時、キャシャーンが思わず手を取り合おうとするも、彼女が映像としての姿の為お互いの腕が素通りしてしまう…… pic.twitter.com/eQYdSKKrCV

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そして、母と手を取り合えない現実に静かに目を閉じて悲しみをこらえつつ、憂いの瞳をキャシャーンは母へ向ける。その後キャシャーンの過去が明かされるが、それ以上に辛い事は”この家族が元の身体に戻れない点”なのであり…… pic.twitter.com/f1dG9X5uMA

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おそらくこのシーンがOVA版屈指の名場面。目の前に光り輝く母の姿があっても手を取り合えない。その悲しみは静かに胸の内へ…… pic.twitter.com/OBl0BaJCPb

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ただ、キャシャーンが新造人間である葛藤についてルナが貴方の活躍のおかげで奴隷の人々に活気が戻っているや、体は新造人間でも心は人間という励まし方についてはちょっと弱い描写かもしれないけど……

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ちなみに今回の敵のみ対キャシャーン用のロボット(2号ロボット)という設定であり、ここら辺は原作後半を彷彿させる場面。バリアーを張って高速で移動する相手だがあっさりキャシャーンには敗れる。仕方ないね pic.twitter.com/Lb28Uynjwk

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そんでもって、一度人類軍へ帰参しようとしたルナだけど、自分を見送るキャシャーンに鉄也の面影を重ねて、ヘリから飛び降りてキャシャーンに空中で受け止めてもらう描写は……原作にあった「ロボット・ハイジャック」のラストシーンっぽい pic.twitter.com/D6QkU2TiHu

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