「攻撃的」な複数アカウントの作成が禁止される(Twitterルール改定 2015.12.29)

「複数アカウントの作成が全面的に禁止されるわけじゃなさそう」ってことを、いくつかの素材を追って見ていきます。
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3 Twitterルール原文から

行政法たん @admi_tan

このことは、実はTwitterルールを読めば推測することができるよ。

2016-01-01 22:03:34
行政法たん @admi_tan

まず、複数アカウントの作成禁止を定める内容を確認してみようか。元の文章がどんな内容を定めているかを確認することはとても大事だからね。

2016-01-01 22:04:04
行政法たん @admi_tan

Twitterルールは、複数アカウントの作成禁止についてこう定めているよ。 「複数アカウントの不正利用: 同一ユーザーが重複使用を目的として複数のアカウントを作成すること、または1つのアカウントが一時的または永久凍結された場合に備えて別のアカウントを作成することを禁じます。」

2016-01-01 22:05:32
行政法たん @admi_tan

Twitterルールの一文を読む限りだと、「同一ユーザーが重複使用を目的として複数のアカウントを作成すること」が一般的に禁止されるようにも読める。 それじゃ、ここで少し視野を広げて…いま挙げた一文が定められている位置、Twitterルール全体の中での位置づけを確認してみようか。

2016-01-01 22:08:17
行政法たん @admi_tan

すると、今回の複数アカウントの作成禁止はTwitterルール全体の中でこういう位置づけにあることがわかる。 大項目:Twitterルール  中項目:攻撃的な行為   小項目:複数アカウントの不正利用

2016-01-01 22:09:34
行政法たん @admi_tan

複数アカウントの作成禁止は「攻撃的な行為」っていう項目の中で規定されているんだ。

2016-01-01 22:11:05
行政法たん @admi_tan

「攻撃的な行為」の項目に続けて書かれている文章を読むと 「Twitterは表現の自由を尊重し、権力に対しても真実を伝えるべきだと考えています。ただし、そのような理念も、人々が恐怖に怯えているために何も言えないという状況では何の意味も成しません。… (続く

2016-01-01 22:11:52
行政法たん @admi_tan

続き) …Twitterではユーザーが安心してさまざまな意見や信念を表現できるよう、嫌がらせや脅し、または恐怖を与えて他のユーザーが発言できないようにするといった、攻撃的な行為を禁じています。」 って書かれている。

2016-01-01 22:12:22
行政法たん @admi_tan

この文章からすると、「攻撃的な行為」の項目ではユーザーが自由にものごとを表現できるようにするため、禁止されるべき攻撃的な行為を定めている…って考えることができると思う。 実際、続く小項目を見てみると脅迫行為、嫌がらせといった攻撃的な行為っぽい内容が定められている。

2016-01-01 22:17:38
行政法たん @admi_tan

ということは、【複数アカウントの作成についても、「攻撃的な行為」の項目に置かれている以上、攻撃的な行為に役立てようとして行う場合に限って禁止されている】と読むべきだろうなって思うんだ。 どんな場合でも禁止されるってわけじゃなくて、ね。

2016-01-01 22:18:25

4 Twitterの運営理念から

行政法たん @admi_tan

それに、複数アカウントの作成を禁止しないと利用規約やTwitterルールに定める運営理念やサービス内容を守ることができなくなる…ってわけでもないと思う。 Twitterは複数アカウントの作成を禁止する必要があるような運営理念は持っていないだろうから。

2016-01-01 22:25:35
行政法たん @admi_tan

Twitterが複数アカウントの作成を禁止する合理的な理由がなさそうなんだ。もっというと、複数アカウントの作成がひろく行われていそうな現状にもそぐわない。 形式面だけじゃなく実質面を考えてみても、今回のルール改定で複数アカウントの作成が一般的に禁止されるとは考えにくいかな。

2016-01-01 22:26:44
行政法たん @admi_tan

そういうわけで、Twitterルールの文面を見ても、Twitterが複数アカウントの作成を禁止する理由があるかってことを考えても、複数アカウントの作成が一般的に禁止されるわけじゃない、攻撃的な行為に役立てようとして行う場合に限り禁止される…って考えるのが適切だと思う。

2016-01-01 22:27:35

5 Twitter公式ブログの記事から

行政法たん @admi_tan

あと、Twitter公式ブログの記事 blog.twitter.com/2015/fighting-… を見ても、今回のTwitterルール改定が攻撃的な行為の禁止を徹底するためのものだってことが読み取れそうだよ。

2016-01-01 22:29:45
行政法たん @admi_tan

"Today, as part of our continued efforts to combat abuse, we're updating the Twitter Rules … (続く

2016-01-01 22:30:32
行政法たん @admi_tan

続き) … to clarify what we consider to be abusive behaviour and hateful conduct."

2016-01-01 22:30:52
行政法たん @admi_tan

意訳:「本日、攻撃的なふるまいを阻止するために行っている継続的な取り組みの一環として、Twitterルールを改定します。 これは、わたしたちがどのようなふるまいについて攻撃的であり、悪意があると考えているかを明らかにするためのものです。

2016-01-01 22:31:49

(連続ツイート後に追記)

行政法たん @admi_tan

まとめの中で、今回のTwitterルール改定は「攻撃的な行為の禁止を徹底するため」だろうなって言ったけど…。 改定した理由をより正確にとらえるなら、「何が攻撃的な行為として禁止されるかを明らかにして、その行為を行わないよう注意を喚起するため」って言ったほうがいいかもしれない。

2016-01-02 23:05:23
行政法たん @admi_tan

Twitterルールに明記されると「今回明記された行為をしたらアカウントを停止・削除されることがあるんだ」って見込みを立てられるようになる。 それに、運営者は明記された行為をした人に対して「ダメだって事前に言ってあったでしょ」と言って、アカウントの停止・削除で対抗しやすくなる。

2016-01-02 23:09:11
行政法たん @admi_tan

何が禁止される「攻撃的な行為」に当たるかをTwitterルールに明記してくれていれば、ユーザーの側としては「どんなことまでなら自由にできるか」の予測がつく。 そして、運営者の側としては「ルールにあらかじめ明記してあったから取り締まったのだ」と説明がつけやすくなるんだ。

2016-01-02 23:10:41

補足 Twitterルールの法的位置づけ