緊迫するイラン・サウジ間の中東情勢その２

久経 @hisatune3

バグダッドでは１９９０年にイラクがクウェートに侵攻して以来、閉鎖されていたサウジ大使館が１日に再開したばかりだが、シーア派政治組織の指導者からは「外交関係を断絶すべきだ」との声も上がっているという。」

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どうしてこの時期に「イスラム教シーア派の宗教家の死刑執行」を実行したサウジアラビア王国側の「理由」と「動機」についてはイスラム原理主義テロ組織「ダーイッシュ」によるサウジアラビアへの「脅威」が主な原因の模様ですね。

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国際テロ組織「ダーイッシュ」はサウジアラビア王国国内へ「心理戦」・「宣伝戦」・「宣撫工作」・「プロパガンダ」を開始。 これに感化されたサウジアラビア人の若者達がまずサウジの近隣諸国であるクウェート王国国内のイスラム教シーア派のモスクにて「自爆テロ攻撃」を実行した模様。

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さらにサウジアラビア国内に少なからず拠点を保有するダーイッシュの関連組織や支持者達の組織が「テロ攻撃の犯行声明」を公式発表。

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ダーイッシュがイスラム教シーア派に対してテロ攻撃や自爆テロを実行したのは去年からの「シリア内戦」において １：イラン・イスラム共和国政府 ２：レバノン共和国政府 ３：イスラム教シーア派の武装勢力「ヒズボラ」

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などの国々や組織がアサド独裁政権とアサド政府軍のバックアップ体制に入り、サウジアラビア国内や中東諸国のイスラム教スンニ派の間では 「強大化するイスラム教シーア派に対して『反シーア派ジハードの戦線の構築』」を強く望む声と「イランの大国化」を懸念する声も多数ある模様です。

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さらに問題をややこしくしているのがアサド独裁政権による「シリアの民間人や民衆への大虐殺」です。 特にアサド独裁政権の「シリア人民衆へのジェノサイド」は極めて大きな反発と批判が中東諸国でも続出している様子です。

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そしてダーイッシュは彼らサウジアラビア人に対して極めて巧妙かつ悪辣な「心理戦」・「宣伝戦」・「宣撫工作」・「プロパガンダ」を実施している様子ですね。

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１つ：「テロ事件においてサウード王家はイスラム教シーア派に対して、サウジアラビア国民の生命と財産を守る事が出来ていない。」 ２つ：「イスラム教のアッラー（神）と預言者ムハンマドの『シャリーア』（イスラム法）の尊重をせず、これをおざなりにしている。」

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と、・・・・・。 無論、「彼ら」ダーイッシュの「詭弁」でもありますが、いずれにせよ彼らダーイッシュの「対サウジアラビア内乱工作」は徐々に成功しつつある様子です。

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そして今回の「イスラム教シーア派の宗教家ニムル師の死刑執行」は、 １つ：「サウジアラビア王国内部からの瓦解の可能性すら出て来た事」、 ２つ：「シリア・イラクなどのイスラム教スンニ派の大虐殺があった事」、

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３つ：「ダーイッシュによる巧妙な対サウジアラビア国内への『心理戦』・『宣伝戦』・『宣撫工作』・『プロパガンダ』の作戦の発動」、 ４つ：「イスラム教シーア派の盟主たるイラン・イスラム共和国政府の『地域大国化』から、さらに強大化し『大国化』するのではないのか？と、いう懸念と恐怖感」、

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５つ：「サウジアラビア国内の暴発・暴走し、熱狂的なサウジ世論を、『ある意味では事実上のシビリアンの暴走』を阻止出来なかったサウジ当局の問題点」、 ６つ：「サウジアラビア王国の今回のニムル師の『処刑執行』は実際には『サウジ国内の世論対策』などであった事」。

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さらにはサウジ南部方面のアブバーにて、サウジ治安部隊とダーイッシュ支持者のテロリスト達と交戦状態に突入せり。アブバーのモスクへの自爆テロ攻撃を阻止に失敗し、約１５名もの死者が出た模様です。アブバーの位置確認はこちらから確認願います。 pic.twitter.com/4tVTCCLZyn

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などが挙げられます。このままでは中東諸国全域が、湾岸諸国もアラビア半島全域をも含めて、「中東版第一次世界大戦」が勃発し、大規模な軍事的衝突は「不可避」となる事でしょう。

久経 @hisatune3

（承前）米国政府を始めとする欧米列強諸国やロシア連邦・中国政府などの「仲介役」や「外交交渉」・「イラン・サウジ両国間のホットライン」などによる外交交渉による政治的決着が悉く失敗に終わった場合、

久経 @hisatune3

皮肉にも中東諸国は「石油など天然資源の枯渇」では無く、下手をすれば此度の「中東版欧州大戦」によって、「中東諸国版大英帝国崩壊」が始まる可能性すら、持ち始めてきました。ひょっとしたら「終わりの始まり」なのかもしれませんね・・・・・。 pic.twitter.com/piTktWu1O2

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あとこれも参考までにどうぞ。 「イラン・シリアを巡る周辺国の態度」 pic.twitter.com/Ab66CQ8bke

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そういえば「第二次世界大戦後」・「独ソ戦後」のドイツの敗戦４０周年の時にこういうエピソードがありましたね。 以下引用。

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ドイツの敗戦４０周年にあたる１９８５年５月８日、リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領がドイツ連邦議会で記念の演説を行った際に次のように述べている。

久経 @hisatune3

（承前）「五月八日は、ドイツの歴史のみならず、ヨーロッパの歴史に深く刻み込まれている。ヨーロッパの内戦は終わり、古いヨーロッパの世界は崩れ去っていった。

久経 @hisatune3

（承前）歴史学者ミヒャエル・シュテュルマー教授の言を借りれば『ヨーロッパは戦い尽くした』のである。停戦の直前、東西から進撃してきた米ソ両軍兵士のエルベ河畔での邂逅は、さし当って、ヨーロッパの１つの時代が終わったことのシンボルである。」

久経 @hisatune3

エマニュエル・トッドはその著書『帝国以後』の中で「第二次世界大戦の戦略的真相は、ヨーロッパ戦線での真の勝利者はロシアであったという事である。 引用終わり。

久経 @hisatune3

くれぐれも後の中東諸国の政治家達が「中東諸国の内戦と紛争と戦争は終わり、イスラム世界は崩れ去っていった。アラブ諸国は戦い尽くしたのである。中東諸国の１つの時代が終わった事のシンボルである」と、そう公式にコメントする様な事態にならない事を祈る他にありません・・・・・。