渋谷家の人々 七夕の翌朝

大切な友人のお話。Thank you asako
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あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝① 朝起きて、リビングに降りると。 珍しく親父と妙ちゃんが爆笑してて。 亮がいじけていた。 《あ、おはようすばる!》 「おはよ。どないしたん? なんかおもろいことあったん?」 《ん、思い出話で盛り上がってたん。》 それで、俺はピンと来る。 #渋谷家の人々

2015-07-08 05:38:46
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝② 「あー。亮が七夕の短冊にお願い書いたら、 サンタさんが叶えに来てくれると思ってた事?」 俺がそう言いながら亮の隣に座ると、 亮は堪らず声をあげた。 [ちょお待て!だって兄ちゃんがいうたんやん!?欲しいもの短冊に書いたらサンタさんが来てくれるて!] #渋谷家の人々

2015-07-08 05:38:54
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝③ 「んなもん普通信じへんよwww 妙ちゃん。そんなことより朝飯♡」 俺がそう言うと、 妙ちゃんはキッチンに消えて行った。 それを見届けて。亮がボヤく。 [俺は信じてん。 だって・・・ 父ちゃんが欲しい。 兄ちゃんが欲しい。 そう書いたら叶ったし。] #渋谷家の人々

2015-07-08 05:39:01
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝④ その言葉に。 俺と親父は目を合わせる。 そうか。亮は俺たちと一緒になる前に そんなこと書いてたんか。 そんで、俺が言ったこと間に受けたんか。 ・・・そら、わろたらあかんな。 でも。 なんてフォローをしていいかわからず。 俺が戸惑っていると。 #渋谷家の人々

2015-07-08 05:39:09
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝⑤ すると、正面にいた親父が語った。 《七夕の願いは 人の優しで成り立ってんねん。 短冊を見た人が その願いを叶えてあげたいと努力する。 母さんも。 亮の短冊を叶えてあげたいと思ったから 俺やすばるといる人生を選んだんやろ。》 俺と亮は聞き入った。 #渋谷家の人々

2015-07-08 05:39:15
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝⑥ 《どや。お前らの母さんのありがたみがこんなとこでわかったか。》 その言葉に、俺と亮は顔を見合わせ。 二人共小さく頷いた。 その様子に親父は笑ってこう付け足した。 《それなら。 今度は母さんの願い叶えたり。》 そう言うと、1枚の短冊を指さした。 #渋谷家の人々

2015-07-08 05:39:21
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝⑦ そこには妙ちゃんの字で 《息子たちが仲良く、 健康に過ごせますように。》 と書かれていた。 俺と亮はまた目を合わせる。 その様子を見て親父は笑い、 出勤の為に席をたった。 しばらくして。 亮が俺に話しかける。 #渋谷家の人々

2015-07-08 05:39:27
あさこ。Lv.MAX @yoko_7d8u_asako

七夕の翌朝⑧ [どーする兄ちゃん? これ。叶えてあげる?] だから俺は笑って、 それから答える。 「あほか。 これ叶えられんかったら 男として最低やん。 ・・・気合い入れろや?亮。 今度は俺らが叶える番や。」 #渋谷家の人々 pic.twitter.com/QkUxutpj9E

2015-07-08 05:39:37
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