【ニンジャの二次創作】ストレイ・ストレンジ・スモトリ #2
- simanezumi88_n
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だが、かつてのトリクミと違い、今のマルダイズはフジサンのごとき安定感!「クソッ……なんでだ!」歯ぎしりするスガキに、「やっぱりな」つぶやいたマルダイズの声は、どこか不満げだった。「ちゃんとオスモウしてやりてぇが……俺はもう……ニンジャなんでな」「何……?」 19
2016-01-12 00:00:45思わず聞き返したスガキの耳へ、「気が済まねえだろうが……楽にしてやるぜ」虚ろに響く無慈悲な宣告。そしてマルダイズは右腕を引き絞り、無造作にスガキの胸へ無情の一撃を放つ。「イヤーッ!」「アバーッ!」 20
2016-01-12 00:04:33……スガキは胸を焼く激痛に覚醒した。徹甲弾を打ち込まれたような恐るべき衝撃がフラッシュバック、上半身を起こすと、見下ろした胸に巨大な手形、そして絶望が残されていた。 21
2016-01-12 00:07:24「畜生……タマキ=サン……マルダイズ!俺のやってきた事は全部無駄だったのか…!ブッダ……!ウオオオオオオーーーーッッッ!!」スガキは再び慟哭! 22
2016-01-12 00:12:25「あァ?まだ生きてやがったか。みっともねえ……さっさとくたばれ!」マルダイズがドシドシとスガキへ近づき、再び無情の張り手を放った瞬間!「イヤーッ!」ドクン!スガキの目が一気に見開かれた! 23
2016-01-12 00:15:52…全ての景色がクズユめいてどんよりして見える。(((見える…!マルダイズの動き!そして俺の体に漲るこの……カラテ!?))) 24
2016-01-12 00:21:28迫るマルダイズの右腕を頭を低くして掻い潜り、スガキは重戦車の如きタックルを仕掛ける!マルダイズの肩へ激突! 25
2016-01-12 00:23:20「グワーッ!?」水溜まりへ倒れこむマルダイズ!だが!巨体に似合わぬ軽快なバック転を打ち、距離をとる!その目は驚愕に見開かれた!「貴様…まさか!ニンジャに……なったってのか!?」 26
2016-01-12 00:27:19「ニンジャ……そうとも。ドーモ、レイジングブルです」「ドーモ、レイジングブル=サン…!マルダイズ…、いや、アルマジロです……!」 27
2016-01-12 00:33:03「ニンジャ……そうとも。ドーモ、レイジングブルです」「ドーモ、レイジングブル=サン…!マルダイズ…、いや、アルマジロです……!」 27
2016-01-14 22:04:31驟雨の中、二人の大柄なニンジャがアイサツ……巨大で如何ともし難い無骨なニンジャ同士が!片や戦車のキャタピラのごとき鋼鉄をまとったアルマジロ。片や鼻息荒く怒れる闘牛のごとき赤いニンジャ装束をまとったレイジングブル。 28
2016-01-14 22:05:32「仕切り直しだ、アルマジロ=サン!」レイジングブルは鼻から下を薄汚れたテヌギーでメンポ(注:面頬か)めいて覆った。「やっと貴様と対等になれた気がするぜ!」「ケッ、ニンジャになりたてのヒヨッコがでけえ口ききやがる!」アルマジロも鋼鉄メンポを装着。 30
2016-01-14 22:09:57レイジングブルが振り返る。「今度こそ、お前を倒してタマキを奪い返す!」アルマジロが振り返る。「返り討ちにしてやるぜ!」二人のニンジャの発するサツバツアトモスフィアは俄然高まり、ヤクザ円陣はおろか付近を通りがかった通行人すら腰を抜かす! 32
2016-01-14 22:13:02「今度こそ白黒つけてやる」「ニンジャになってまで……オスモウかよ」激しい雨の中、二人のニンジャは共に薄く笑った。その光景を眺めるタマキは、己の頬が濡れていることに気づいた……それは涙か雨か。 33
2016-01-14 22:15:41その肩へ手を置き、立ち上がらせようとする者がいる。『カンヌキ』の店員だ。「さあ、早く安全な所へ」「でも、アタシ、この戦いを見届けなくちゃならない気がする…」重金属酸性雨に濡れたオイランは、そのみすぼらしいアトモスフィアと裏腹に、目に強い光を湛えて言った。 34
2016-01-14 22:18:18「そうか…」店員はタマキと共に二人のイクサを眺める。店員とタマキ以外にも、いつの間にか集まった観衆が、ヤクザ円陣越しに固唾を飲んで見守る中、二人の巨体は静かに腰を落とし、両手をアスファルトに添え、前傾姿勢。 35
2016-01-14 22:22:43今宵二人の間にアチーブメントウェポンは無し。ただ、己の肉体をぶつけるのみである。……驟雨がアスファルトを叩く音、途切れ途切れのオスモウ放送。『ハッキョーホー!』 36
2016-01-14 22:25:10