一乃瀬式インセイン向けシナリオの作り方

一乃瀬個人のやり方をまとめたものなので、他のやり方の方が上手くいく場合もあると思うのです。 参考までに、ということで。
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いちのせさん @yuhkiichinose

んじゃ、ま、いってみましょうか。 一乃瀬式インセイン向けシナリオの作り方です。 あくまでも一例、ということで、参考にならないこともあると思いますが、その辺りは適当に流してくださいな。

2016-01-13 20:49:16
いちのせさん @yuhkiichinose

まずはインセインの一番特徴的なガジェットである、狂気カード。 その山札についての考え方です。 山札の枚数の基準は、PC人数×4枚です。 この辺は公式シナリオでもこういうバランスですが……。

2016-01-13 20:52:08
いちのせさん @yuhkiichinose

これは、「トリガーをまったく満たさなくても顕在化する」枚数が基準ということです。 基準と言うことは、当然そこからの変更もありうる、ということですね。 で、考えるのは、「なぜ山札の枚数を変えるのか?」ということ。

2016-01-13 20:53:43
いちのせさん @yuhkiichinose

狂気カードの山札の残り枚数は、サイクル数とは違うもうひとつのシナリオのリミットです。 砂時計の砂、と思ってもらえばいいかも。 残りが少なくなればなるほど、PLの『余裕』はどんどん削れていきます。

2016-01-13 20:55:41
いちのせさん @yuhkiichinose

『余裕』がなくなると、どうなるか。 ロールプレイやゾーキングがどんどん少なくなり、ゲーム的にクリアを目指すような考え方になっていきます。 また、悩む時間も取れなくなるため、安易な解決を選びやすくなります。

2016-01-13 20:57:19
いちのせさん @yuhkiichinose

この『余裕』のコントロールは、山札の枚数調節です。

2016-01-13 20:57:47
いちのせさん @yuhkiichinose

つまり、ロールやゾーキング、葛藤などをメインにするシナリオでは、山札の枚数を基準よりも多くする。 逆に、心理的な余裕を持たせずに追い込んでいくタイプのシナリオなら、山札の枚数を減らす、ということになります。 ハンドアウトで初期狂気カードを渡せば、さらに余裕を削ることも可能。

2016-01-13 20:59:51
いちのせさん @yuhkiichinose

山札の枚数は心の余裕。 余裕を与えた方がいいのか奪った方がいいのかはシナリオ次第。 これはシナリオレベルでコントーロール可能です。

2016-01-13 21:02:55
いちのせさん @yuhkiichinose

ついでに言うと、初期狂気は『全員に与える』のと『特定PCにだけ与える』のとで、まったく違う効果になります。 初期プライズも同様。

2016-01-13 21:04:27
いちのせさん @yuhkiichinose

誰かひとりに初期狂気を渡しておいて、周りの好奇心を刺激する。 好奇心に負けて調査したら痛い目に合わせる。 これでお手軽に疑心暗鬼の完成です。

2016-01-13 21:05:32
いちのせさん @yuhkiichinose

インセインのシナリオのポイントは、『どこで疑心暗鬼にさせるか』です。 もちろん、これは「疑心暗鬼させない」も選択肢のひとつです。 シナリオの脅威に素直に向かってもらうためには、疑心暗鬼させる必要はないので。

2016-01-13 21:08:17
いちのせさん @yuhkiichinose

では、疑心暗鬼にさせるにはどうするのか、という話。

2016-01-13 21:08:45
いちのせさん @yuhkiichinose

実は、これはすごく簡単なことで、『なんとなく伏線っぽいのを大量にバラ撒いておく』だけでOKだったりします。

2016-01-13 21:09:42
いちのせさん @yuhkiichinose

もちろん、それらの伏線っぽいものにPLが気付くかどうかは状況次第。 気付かれなくてもいいのです。 基本的に、インセインのシナリオの伏線は、『未必の故意』として機能します。 (参考:未必の故意とはどのようなことをいうのでしょうか? oshiete.goo.ne.jp/qa/52189.html

2016-01-13 21:12:08
いちのせさん @yuhkiichinose

シナリオ上での誘導は、未必の故意の状態を保つのがポイントです。 強制的に踏ませるのではなく、PLが自分で踏む(ように見せる)ことが大事。

2016-01-13 21:13:29
いちのせさん @yuhkiichinose

大量の伏線は、PLがそれを伏線だと認識するだけで罠になります。 GMからの誘導がなくても、PLは勝手に深読みして、疑心暗鬼になってくれるでしょう。

2016-01-13 21:14:53
いちのせさん @yuhkiichinose

罠の話になったところで、罠のひとつである恐怖判定の話に移行します。

2016-01-13 21:16:42
いちのせさん @yuhkiichinose

恐怖判定には、以下の3種類があって、それぞれ用途が異なります。 ・予想できる恐怖判定 ・予想できない恐怖判定 ・チュートリアル恐怖判定

2016-01-13 21:18:07
いちのせさん @yuhkiichinose

予想できる恐怖判定について。 どう考えてもやばそうな真相とか、怪異に対する直接調査とか、そういうやつですね。 これは調査する前から、「どうせ恐怖判定でしょ」という覚悟を決めているので、特に怖くない。 これは、PLにとっては、シナリオのチェックポイントとか区切りを意味します。

2016-01-13 21:20:43
いちのせさん @yuhkiichinose

予想できない恐怖判定について。 表のハンドアウトには普通のことが書いてあって、裏の真相でエグいことが書いてあるタイプのものですね。 一般的な使い方の恐怖判定はこちらになります。 ここぞとばかりに、丁寧に恐怖感や嫌悪感を煽っていきましょう。

2016-01-13 21:23:42
いちのせさん @yuhkiichinose

『予想できる恐怖判定』と『予想できない恐怖判定』のバランスが、シナリオのタイプを決めます。 『予想できる恐怖判定』が多ければ、アクションとかスピード感を重視するシナリオ。スプラッタなんかにも向きます。 『予想できない恐怖判定』が多ければ、 スリラーとかサスペンスが向きます。

2016-01-13 21:26:00
いちのせさん @yuhkiichinose

これは、『予想できない恐怖』を一度引くと、疑心暗鬼のせいで1手1手を考えながら動くようになる(=速度が落ちる)ことも関係します。 導入フェイズ終わった後で提示する調査可能なハンドアウトを多くすると、比較的予想外の恐怖判定を仕込みやすいです。

2016-01-13 21:27:40
いちのせさん @yuhkiichinose

調査可能なハンドアウトを絞ると、どれが重要か(もしくは重要な物しか場に出ていないか)がわかりやすくなります。 重要なものを調べるなら、恐怖判定くらいは覚悟するものです。 つまり、予想可能な恐怖判定になる。

2016-01-13 21:28:39
いちのせさん @yuhkiichinose

一度に展開するハンドアウトの枚数や、重要な情報に辿り着くまでの深度(最低何回調査が必要か)は、シナリオのギミックのひとつだと考えてください。 その部分のコントロールで、シナリオの全体のカラーが変わるので。

2016-01-13 21:29:25
いちのせさん @yuhkiichinose

チュートリアル恐怖判定について。 ルールの確認のために、とりあえず恐怖判定をさせてみましょう! ……ではありません。

2016-01-13 21:31:15