MOMOTAROU-Another Story-

とあるホグワーツ生による創作桃太郎。
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Hermione Granger @HarrH7

@r_w_hp ( んん”、と小さく咳払いし) 「お爺さんとお婆さんは、その歳からは想像出来ない様なテンションで喜び、そしてついに桃に向かい鉈を振り下ろしました。…すると。桃の中からは止めどなく紅い血が流れ、二つに切られた桃の中からは血に濡れた小さな男の子が」

2016-01-10 23:46:30
Ron Weasley @r_w_hp

@HarrH7 「男の子の身体は真っ二つでした。しかし、まだ息があったのです。お爺さんとお婆さんは慌てて二つの身体を縫い合わせました。身体は戻りましたが、男の子の二つに折れた心は元に戻りませんでした。そして同じ報いを受けさせるべく、鉈を持ってお爺さんとお婆さんに復讐を___」

2016-01-10 23:52:43
Hermione Granger @HarrH7

@r_w_hp 「男の子は「何故僕を切りつけたの?」とあどけない声で二人に向かって問い掛けました。しかし二人はどう答えたらいいのか分かりませんでした。まさかその場のテンションで、とは口が裂けても言えなかったのです。「何故なの?」男の子はそう問い続け乍段々と二人に近付いて__」

2016-01-11 00:00:48
Ron Weasley @r_w_hp

@HarrH7 「鉈を振り下ろしました。すると、裂けた2人の身体から犬、猿が出てきました。呆然とする桃太郎の前に一匹のキジが。キジは言いました。「桃太郎様、お迎えに上がりました。ふふ、先程は犬と猿めが失礼を。貴方は鬼を倒すことが出来るただ一つの鍵。私と共に来ていただけますね?_

2016-01-11 00:11:03
Hermione Granger @HarrH7

@r_w_hp 「未だ状況を理解出来ない桃太郎を他所にキジは続けました。「貴方こそ、鬼の一族と1000年に渡り戦いを繰り広げて来た桃一族の末裔。この長きに渡る鬼との戦いに終止符を打つ事が出来るのは、そう貴方だけなのです。鬼との戦い、我らの代で終わらせてみせましょう。」___

2016-01-11 00:20:49
Ron Weasley @r_w_hp

@HarrH7 「その時、桃太郎は気づきました。裂けても死なない身体、生まれたばかりだというのに重い鉈を持てるその力。__ああ、自分はこの為に生まれてきたのか。戦いを終わらせるために。「どうせ断っても、連れていくんだろ?」そう問いかけるとキジはただ微笑み、背を向けて歩き始め_

2016-01-11 00:29:56
Hermione Granger @HarrH7

@r_w_hp 「桃太郎はただその背を追いました。自分は皆を護る為生まれて来たのだとその使命を胸に焼付けながら。 __キジの先導で辿り着いた桃太郎の前に広がったのは夕日の光を受け輝く広い海。すると_「私がお送り致しましょう。…鬼共の待つ、あの島まで。」 声の主は__海亀でした。

2016-01-11 00:44:24
Ron Weasley @r_w_hp

@HarrH7 「貴方は…?桃太郎はそう問いかけると、海亀は小さく微笑んで「私はとある城の使いでございます。…まあ、私の話はさておき。鬼は勢力を拡大しております。事態は一刻を争うかと。」海亀の表情は真剣なものに変わりました。「「鬼退治だぜ!」」犬と猿は声を上げて戦意を顕にし_

2016-01-11 00:51:29
Hermione Granger @HarrH7

@r_w_hp 「しかし桃太郎の頭には一つの疑問が。「この人数をどうやって鬼ヶ島まで運ぶんだい?」亀は答えます。「そこが問題なのです 桃太郎様。私とてこの人数を背に載せ海を泳ぐ事は出来ませぬ。従って…まずはキジを抜かした何方かお一人が、あの鬼ヶ島へ乗り込まなければなりません」_

2016-01-11 00:57:48
Ron Weasley @r_w_hp

@HarrH7 「「俺が行くよ。」犬は言いました。桃太郎が正気か?と尋ねると「先程の失態の詫びです。」と小さく笑った。そしたら猿も「じゃあ俺行くよ。俺もやったし」と挙手しました。すると桃太郎は、「いや…俺の運命だ。俺が行く。」猿と犬は二人揃って「どうぞどうぞどうぞ」と_

2016-01-11 23:59:32
Hermione Granger @HarrH7

@r_w_hp 「なんでだよ!」桃太郎がそう突っ込み苛立たしげに地面踏み付けると一同はタイミングよく飛び跳ねました。すると犬と猿は満足げにお互いの手を叩き合い、桃太郎も思わず小さく吹き出すのでした。 __この流れにキジは(こんなんで鬼を倒せるのだろうか)と一人溜息を付いたとさ。

2016-01-13 00:02:36