「スクリーニング効果」と「過剰診断」の違いは?

福島県の甲状腺がんの議論において、「スクリーニング効果」「過剰診断」という用語の定義が十分に理解されていないことが、混乱の一因になっています。 まさのあつこさんとの対話を通じて理解が少しでも進むことを願っています。 続きを読む
健康 医療
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まさのあつこ @masanoatsuko
「スクリーニング効果」と「過剰診断」の違い、「過剰診断」の根拠などをチマチマ尋ね、それが 患者も診ていない、適応症例も見ていない、統計上の推定と考察であることが分かりました。→福島の甲状腺がん推計を近々更新-国立がん研究センターbylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/2…

甲状腺がん検診の文脈で「過剰診断」という用語は「将来、自覚症状や死亡の原因にならない疾患を診断すること」という意味です。個々の症例のどれが過剰診断であるかはわかりません。手術の適応症例であっても過剰診断を含みます。腫瘍径が大きかろうと、リンパ節転移があろうと、将来、症状を呈さないものは過剰診断です。一方で、手術の適応にならない小さながんであっても、放置すればそのうち症状を引き起こすものは過剰診断ではありません。

津金昌一郎氏は、スクリーニング効果を「臨床症状をもたらすがんを前倒しで見つけている」という狭い意味で使用しています。狭義のスクリーニング効果は過剰診断を含みません。検診で発見された甲状腺がんは、狭義のスクリーニング効果(放置すればそのうち症状が出る)か過剰診断(放置しておいても症状が出ない)かのどちらかです。

まさのあつこ @masanoatsuko
有難うございます。スクリーニング効果(「専門家」である津金さんを含め過剰診断という言い方をする人もいる)で検出される甲状腺がんは15倍止まりであることを韓国のデータは示しました。女子で52倍、男子で90倍が日本の国立機関のデータです twitter.com/sakamotoh/stat…

過剰診断も含めて検診による罹患率上昇をスクリーニング効果と呼ぶ専門家もいますが、少なくとも津金氏は、スクリーニング効果と過剰診断を明確に区別しています。スクリーニング効果を「津金さんを含め過剰診断という言い方をする人もいる」と説明するのは誤りです。以降のやりとりからわかるように、まさのあつこさんは、過剰診断やスクリーニング効果の定義をご理解していません。

まさのあつこ @masanoatsuko
お示しになった図は、韓国の16行政地域で発症率が違うことを、2008~2009年の大人の甲状腺がん検診率と比べてスクリーニング効果で説明できると述べているものです。同じ期間で違う16の地域の比較です。お答えに感謝します twitter.com/NATROM/status/…

韓国の甲状腺がん罹患率の上昇の主因は、スクリーニング効果(狭義)ではなく、過剰診断だとされています。むろん、いくぶんかはスクリーニング効果(狭義)によるものでしょうが、私の把握している範囲内ではスクリーニング効果(狭義)は問題視されていません。地域による罹患率の差も過剰診断によると考えられています。それを「スクリーニング効果で説明できる」と言ってしまうのは、(ミスでなければ)スクリーニング効果と過剰診断の違いをご理解していらっしゃらないからでしょう。

まさのあつこ @masanoatsuko
@NATROM さんが、福島のリンパ節移転などの適応症例と、韓国で数人の医師が「検診をやめろ」と主張している症例(小さくても全摘してしまうなど)の差を理解しているか、お答えいただけなかったのは残念です twitter.com/NATROM/status/…
まさのあつこ @masanoatsuko
結論:過剰診断を語る「なとろむ」さんなる方が、福島のリンパ節移転などの適応症例と、韓国で数人の医師が「検診をやめろ」と主張している症例(小さくても全摘してしまうなど)では、差があることをご存知かどうか、確認できなかったのは、残念だ。
名取宏(なとろむ) @NATROM
@masanoatsuko 理解しております。むしろ、韓国ではなぜ「小さくても全摘するのをやめろ」ではなく「検診やめろ」と言われているのか、まさのあつこさんがご理解しているのかどうかが気になります。
まさのあつこ @masanoatsuko
韓国では少数の医師が検診自体をやめるべきとし、大手メディアで大論争となり、10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断が明らかになったとされています。ほとんどのマスコミが無視している日本とは違いますね。 twitter.com/natrom/status/…

がん検診の文脈では「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」という言い方は誤りです。なぜなら、10ミリより小さくても、将来症状が出るようながんも中にはあるからです。

まさのあつこさんは、「過剰診断」という用語を、「手術適応ではない小さながんを診断してしまうこと」と誤解しているようです。なので、津金氏の主張も理解できていません。ちなみに、この誤解は広く見られます。

名取宏(なとろむ) @NATROM
一般的な過剰診断の定義に従えば、「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」という主張は誤りです。10 mm以下の甲状腺がんの中にも、割合としては小さいが、将来症状を引き起こしうる過剰診断でないものが含まれます。 twitter.com/masanoatsuko/s…
まさのあつこ @masanoatsuko
90倍をスクリーニング効果とお考えの方に対して、スクリーニング効果があったとしても、それがどの程度だと、なとろむさんが、認識されているのか、なとろむさんの認識をお尋ねしたまでです。 twitter.com/natrom/status/…
名取宏(なとろむ) @NATROM
@masanoatsuko 「90倍をスクリーニング効果とお考えの方」って、具体的にどなたでしょうか?まさのあつこさんの「スクリーニング効果」の定義を教えてください。
名取宏(なとろむ) @NATROM
@masanoatsuko ついでに、まさのあつこさんが採用している「過剰診断」の定義も教えていだたけたら幸いです。「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」という言い方は、一般的な過剰診断の定義を採用していたら出てこないように思えるのですが。
まさのあつこ @masanoatsuko
問題は私の定義ではありません。国立がん研究センターの津金氏の定義です。 「断面的な検査により診断された頻度は、将来臨床診断される甲状腺がんを早期に診断している」とは「スクリーニング効果」の定義か。「過剰診断」の定義か」聞き→ twitter.com/NATROM/status/…
まさのあつこ @masanoatsuko
津金氏は 「狭い意味での「スクリーニング効果」で「過剰診断とは、将来的にも、臨床症状をもたらしたり、その人の寿命を短くしたりすることにならないがんの診断を意味しますが、推計を始める前の背景としては、「過剰診断」を想定していませんと twitter.com/NATROM/status/…
まさのあつこ @masanoatsuko
多発を認めた上で、過剰診断でもないのなら何なのか重要なカギを握る津金氏の考え方とはどのようなものかを明らかにしようとしたものがこちらです。bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/2… twitter.com/NATROM/status/…
名取宏(なとろむ) @NATROM
@masanoatsuko 「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」と、まさのあつこさんは仰っています。そのまさのあつこさんの仰る「過剰診断」の意味をお尋ねしています。ごまかさずにお答えください。
名取宏(なとろむ) @NATROM
@masanoatsuko 津金氏の定義の問題があるというのなら、それはそれでいいんです(私は別に問題ないと思いますが、それはそれとして)。まさのあつこさんが、どういう定義を採用しているのかを確認したくて質問しています。

今から考えると、「まさのあつこさんは、スクリーニング効果(狭義)や過剰診断の定義について誤解している」とストレートに言ったほうがよかったかもしれません。

まさのあつこ @masanoatsuko
繰り返します。問題は私の定義ではありません。政策決定にカギを握っている方々がどのような根拠で「過剰診断」と言っているかです。それを明らかにするための記事です。こちらもご参考ください。iwanami.co.jp/sekai/2015/04/… twitter.com/NATROM/status/…
まさのあつこ @masanoatsuko
過剰診断についてどのような議論がなされているか、こちらもご参考ください。議事録です。問題は私が定義しないことではなく、、「症例」について検証せずに過剰診断を議論するやり方です pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attac… twitter.com/NATROM/status/…
過剰診断についてどのような議論がなされているのかを理解するには、まず、過剰診断の定義についてきちんと理解したほうがいいと思います。
名取宏(なとろむ) @NATROM
@masanoatsuko ついでに言うなら、韓国のAhn HS(2014)の図については「狭義のスクリーニング効果で説明できる」とは述べていないことは、ご理解していますか?韓国の罹患率上昇は狭義のスクリーニング効果では説明できません。
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コメント

ゆ〜たん @Iutach 2016年6月19日
「過剰診断」ってテクニカルターム、しばしば専門家ですら違う定義で使うのに、なまじ「過剰」「診断」という日常語から形成されてるんでひたすらタチが悪いですね。
ゆ〜たん @Iutach 2016年6月19日
「福島の子供のQOLなんかどうでもいいからたくさん甲状腺癌を見つけ続けて欲しいヒト」にとっては是が非でも、と言うか非が否で卑でも拒絶したい邪魔な概念なのだろうから、「誤解」ぐらいへっちゃらでしょう。うわべだけでも「絶対正義」は手放せない以上、「過剰診断」などあってはならないのですから。
Ishida Brain Dam'd @tbs_i 2016年6月19日
「学ぶ」と言うのは自分の勘違いを少しずつでも正していく行為なのに、自分の勘違いを強化することだと思っている人は多い。
🌸 中谷康一 Koichi Nakatani @knakatani 2016年6月19日
「過剰診断」であろうがなかろうが病巣を取ってしまえばそのガンは進行しないのだから、過剰診断かどうかは神様でなければ分からない。いっぽう政治の文脈で「過剰診断」と言ってしまうと、過剰分の診断を節約してしまえば良いという議論に直結する。政治的文脈で使ってはいけないタームと言うべきだろうね。
🌸 中谷康一 Koichi Nakatani @knakatani 2016年6月19日
政治的文脈に意味が流れ込んでしまうことを防ぐために、わざと訳さないでオーバーダイアグノーシスと呼ぶのも良いと思う。近づき難さを形式で表現するわけだ。
NPAGW @NPwrAGW 2017年12月24日
@NATROM @masanoatsuko 福島における甲状腺健診の3巡目では、2017年6月末現在での癌診断数が7人にとどまっている。 https://twitter.com/NPwrAGW/status/937127977992601601
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