「普通の景色」を破壊する
- puraritabi321
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よくいわれるのが、ジオパークになったことによって、隠岐の見どころに新たに地質や岩石が加わったというものです。確かに間違いではありませんし、分かりやすいポイントですが、あまりにも表面的です。
2016-01-12 11:29:26実はこの点、とても頭が痛いことになっています。「地質や岩石がすごいところ」というジオパークの紹介は、良くも悪くも分かりやすいポイントであるだけに、この点を強調すれば誰でもわかるPRになると考えられ、様々なメディアでのジオパークの紹介が、この点の強調によって成り立っています。
2016-01-12 11:29:35少なくとも日本の社会の中で、地質だの岩石だのは「中学校の時に暗記してそのあと忘れたなんたら岩の話」でしかないのです。地質や岩石だのに詳しいなどと公言すれば、「変わり者だネェ」と言われることも少なくありません。
2016-01-12 11:29:47口にはせずとも大多数の人からは変人と判断されます。そんな世の中で「隠岐は地質や岩石などがすごいんです!」と言われても、「ふーん、じゃあ私には関係ないね」と思われるだけに決まっていますし、実際そのような誤解が年々拡大しているように見えます。
2016-01-12 11:29:57ジオパークとしての本当に大事なところは、そこにあるのが当たり前だと見過ごしている地質や岩石まで含めることで、はじめて見えてくる「地球の中の地域の姿」を扱うことであり、地質や岩石を扱うのは、そのために必要だからです。
2016-01-12 11:30:17誰も知らないし、調べてもわからないかもしれないけれど、道端にある石は何百万年、何千万年というはるか昔に溶岩が冷え固まったり、砂となって川を流れて水底に降り積もり固まったりしてできた石かもしれないんだよね。それだけじゃなくて、そこに来たのは先日の大風の時かもしれない。石の来歴。
2016-01-12 13:12:37最近はタモリさんのおかげで「地質に詳しいのカッコイイ…!」って風も吹いてきてる気がするし、定着するといいなって思う(*´ェ`*)>RT
2016-01-13 10:02:44@gervillaria: 少なくとも日本の社会の中で、地質だの岩石だのは「中学校の時に暗記してそのあと忘れたなんたら岩の話」でしかないのです。地質や岩石だのに詳しいなどと公言すれば、「変わり者だネェ」と言われることも少なくありません。
2016-01-13 10:04:15地質や岩石に詳しいって言ったって、地質や岩石に関する情報ってものっそいいろいろあるんだわね。生物に詳しいって言ったって、DNAか、分類か、形態か、生態か、飼育ノウハウか、ってなもんで。全部網羅して詳しいなんて標榜できるのは専門家クラスだわいな。タモリさんみたく。
2016-01-13 10:07:13でもまぁ、犬猫をペットに飼うのが一般的な程度に、地質や岩石の話も一般的であって欲しい、その方が当たり前だと思うのですよ私は。せめて文化的消費でしかないパワーストーンの情報の広まり程度にはね。
2016-01-13 10:08:40んで、ぶらタモリで出てくる話なんかは、地質と地理の端境のとこ。海外じゃ両者の縁が深いんだけど、日本の場合一緒に扱う機会が少ない。人文地理・自然地理は社会で地質は理科の地学。文系科目の社会と理系科目の地学だから、両者をセットに考える機会が大多数の人にとってゼロ査定(「・ω・)「
2016-01-13 10:14:22ブラタモリ見てりゃわかるんだけど、あの楽しみ方するのに「流紋岩」とか「変成岩」とかの単語の語彙とか知識なんて必須ではないのですよね。どこでもブラタモリしたいのであれば必須ですが(「・ω・)「
2016-01-13 10:17:08当たり前の地形とか、普通の地形とか、昔っから変化のない地形なんて地球上どこにもないのですよ。大地に「普通」はないんです。世界中どこでも「特殊」なんです。程度は兎も角。だから、「なんでこんな土地の形なんだ?」を起点にすれば、単に歩くだけですら発見や驚きになります(「・ω・)「
2016-01-13 10:19:21そんで、その地形の秘密は地質にあるわけです。そして、その地形ならではの人の暮らしの違いがその地域に今もなお残されている古くからの文化や風景、建物などに刻まれているわけです。うん、「普通の町」なんかありゃあせんのです。そういう目で見るからブラタモリは楽しいんよ(「・ω・)「
2016-01-13 10:21:09身の回りにあるはずと思っていた「普通」という色眼鏡と常識をぶち壊し、新鮮な驚きと納得を提供するという地的エンターテイメントがあれです。類似品でちょっと低学年教育向けだと「たんけんぼくのまち」とか。
2016-01-13 10:23:20昔ここで火山が噴いたからそこに山がある。山があるから風が遮られる。風がないから防風林がない、防風林がないから海が見える、なんて風に因果因果で風景を楽しむのです。風景に物語を読む。相乗効果でただ見て歩くのの2乗お得。なお、楽しさ0の場合は二乗してもゼロ査定(「・ω・)「
2016-01-13 10:27:24そこで硬い地質があるから半島として残ったのだろう。その場合、地層が火成活動で焼けて硬くなっているために侵食作用から取り残された、あるいは断層や傾動などでその地質がそこだけ露出しているケースなど考えられる。
2016-01-13 10:33:05「特殊」なのが「普通」かぁ、確かにそうですね。「普通」に見える景観も、ちょっと角度を変えると「特殊」に見えるというか。「特殊」なんだけど、似た景観が別の所にあったりというか。 twitter.com/gervillaria/st…
2016-01-13 10:39:45ちょっと私のフィールドを例に考えてみよう。茨城県の海岸線というのは、きれいな緩いカーブを描いている。要は海岸がみんな砂浜になっているのだけど、一ヶ所妙に出っ張ってるところがある。そこが大洗―ひたちなかで、なぜかそこに古くて固い地層があって、岩場になっているからなのだ
2016-01-13 10:25:54どうしてそこにそんな古い地層が(申し訳程度に)存在するのか、実はまだよくわかってなかったりもする。古い地層がいい具合に波で削られて、昔からちょっとした景勝地になっていた。そこでは色々な魚介が採れるのだけど、その辺の巻貝に混じって、巻貝みたいな形をしたアンモナイトも採れるのだ
2016-01-13 10:31:04大洗―ひたちなかとは別に、実はもうひとつ海岸線が妙に出っ張っているところがある。お察しの通りそこもめちゃくちゃ固い地層なのだけど、そこはずっと昔メタンガスが海底から湧き出していたところなのだ。湧き出したメタンは海水と反応して、コンクリートみたいな地層を作りだす
2016-01-13 10:36:19そういう固い地層が絶妙に侵食された結果そこも微妙に名の知れた景勝地になっていて、岡倉天心がえらく気に入って晩年住みついてしまうほどだった。そんな岩礁地帯で、メタンに群がる二枚貝や、絶滅した巨大ザメ―――メガロドンの化石が見つかっている。そ
2016-01-13 10:39:10六角堂のある五浦海岸ですね。かの震災で被災していますがすでに修復されております。 twitter.com/GET_AWAY_TRIKE…
2016-01-13 10:44:05