- tasobussharima1
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黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
ガンジーとクーカイが警戒線に差し掛かった頃。武装移動キャラバン寺院『ガンダーラ』は得度兵器との交戦によって壊滅した。僅かな生き残りは得度兵器によって捕らえられ、何処かへと連れ去られた。 膨大な徳の奔流は一切を覆い隠し、たった二人の越境者を見咎める者は居なかった。
2016-01-16 21:04:05
黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
何故、彼等は境界を超えられたのか。クーカイの用意したデータの助けは無論あった。それでも、もし強いて理由を求めるならば、それは偶然、或いは幸運と呼ばれるべきだろう。 だが、人はしばしば幸運にすら理由を求める。その時、ただの幸運は「運命」と名を変える。
2016-01-16 21:08:03
漣α/Synthia
@sazanami_alpha
ガンダーラのジャミングが効かなかったのは……得度兵器側が新型のセンサーを投入したとかそういうのなのだろうか。ガンジーとクーカイはそういうのに頼ってるわけではなさそうだからそこで不覚をとることはなさそうだけど…… #徳パンク
2016-01-16 21:12:52
黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
「……敵影は無し、と」 「ドローンを戻せ。地面が荒れそうだ」 廃墟に人の痕跡を探し、地図を作りながらの道行き。それでも拍子抜けする程余裕はあった。道を進むごとに建物の残骸は減り、次第に視界が開ける。そして、二人は見つけた。 「……あれは」 「街だ」 モニタに映るのは、建物の群れ。
2016-01-16 21:12:06
黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
……それも、崩折れたかの如き廃墟ではない。高層建築こそ無いものの、真新しい家々が立ち並ぶ『生きた街』である。 「……辿り、着いたのか?」 「幻じゃねぇよな?」 「その、筈だが」 あまりにも、あまりにもあっけない旅の終わりに、二人は思わず、現実か否かを確かめあった。
2016-01-16 21:16:07