【感想文w】宮崎駿が描いたラブストーリーの変化（バルスの解釈みたいな）

れおポン @Leopon_A

そういえば、僕がラピュタを劇場で観たのは高校生のときだったが、当時は思わなくて、後になって思い浮かんだ解釈がある。 あれ、カリオストロの城が「盗んだのは少女の心」って落ちだったのと同様に、ラピュタは「パズーが手に入れた宝物は、シータとの未来」だった。ということでしょ。

れおポン @Leopon_A

飛行石が滅びの呪文「バルス」を起動させるのに、技術的問題として「二人必用だった」という話しをする人は多いけど、そのもう一歩先を話す人は少ないようだ。 その二人とは、王家でなければならないでしょ。 シータはパズーに対して「この人と運命をともにできる」って思ったわけでしょ。

れおポン @Leopon_A

その決意が、飛行石の機能から見ると「シータがパズーを配偶者として認定した」という条件に見えるはず。 玉座の間で二人は結婚したのだよ。 …というところまで言ってしまうと言い過ぎかもしれないけど、シータが「パズーは私と運命をひとつにする人」と思ったのは間違いないはず。

れおポン @Leopon_A

それで、滅びの呪文を起動できた、と解釈するのが良いはず。

れおポン @Leopon_A

気分で話すと説得力が足りないかもしれないので、脚本の技術という面でも説明してみる。 まず最初、パズーは飛行石を借りて屋根から飛び降りる、でも、飛行石は起動しない。 次、線路から落下するとき、シータがいるから起動する。 ムスカが飛行石を拾う。一応、血統として認定された感じ…

れおポン @Leopon_A

パズーでは飛行石は動かない、という描写から始めてる。そういう飛行石そのものの描写の積み重ね。

れおポン @Leopon_A

まあ、宮崎駿が、技術的な意味で滅びの呪文の起動の仕方を設定するような性格とは思われない。 「二人は結ばれました」って言いたいのが先にある人だろう。 宮崎駿なら「二人は結ばれました」が先で、それ以外は後から考えるだろう。

れおポン @Leopon_A

飛行石の機能の話しから始めちゃったんで、僕が「飛行石の解釈」をツイートしたというかっこうになってしまったけれど、発想の順番としては逆だったのだ。 宮崎駿は、コナンでも、カリオストロも、ラピュタも「二人は結ばれました」だなぁ。 というところから僕は順番に考えたのだった。

れおポン @Leopon_A

魔女の宅急便だと、まだ「結ばれました」とは完結しなくて、「始まりました」とか、どんな未来かは確定しないけど、これからの二人を予想させるものだった。

れおポン @Leopon_A

紅の豚は、「結ばれた」ではなくて「信頼関係」みたいな、離れていても信じてる感じ。 ラピュタの後から、だんだん「結ばれた」という距離感が変わってくる。 「離れているけど繋がってる」というような表現に変化する。 そして、もののけ姫では、信頼関係はあるけど、別々に暮らす。

れおポン @Leopon_A

もののけ姫は、信じているということと、何もかも二人で一緒、というのは別問題だというところになった。 「ともに生きる」と言いつつ、それは生活をともにするわけではなくて、「同じ意思を共有する」という意味になってる。

れおポン @Leopon_A

宮崎駿の中で、昔の映画は「二人は一緒」と表現していたのが、だんだん一緒じゃなくてもいい、「独立した人間が、互いに信じる」に変化した。

れおポン @Leopon_A

なんだかすっきりしないのはハウルの動く城で、運命がもつれる感じで、結ばれるとかでもなかった。 まあでも、本人たちの中で気持ちの整理がついた、納得した、というのはあったか。

れおポン @Leopon_A

風立ちぬは、ぐるっと一周した感じ。 二人はそれぞれの気持ち、考えを持って生きていて、それぞれに目標を目指している。 その二人が、結婚する。 それぞれの意志を持ち、仕事をしていて、一緒の生活はほとんど送れないが、しかし、「ともに人生を歩んだ」。

れおポン @Leopon_A

宮崎駿の変化、人生観というものが解るねぇ。

れおポン @Leopon_A

ん〜、これは今思ったのだけど、宮崎駿が「風立ちぬ」を作らなければ、なんていうか、宮崎駿の物語は未完になってしまうところだった、という感じ。