編集部イチオシ

こえのおはなし

とても良い内容だったのでまとめさせていただきました。
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.原井 @Ebisu_PaPa58

(参考の2) 市川團十郎の至芸 歌舞伎「勧進帳」part1 youtu.be/qNqBmOX5ZVg

2016-01-30 22:57:25
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.原井 @Ebisu_PaPa58

アナウンサーの発声、舞台役者の発声、歌舞伎役者の発声、講談師の発声、オペラ歌手の発声、ロック歌手の発声……、どれも「通る声」ではあっても、その性格は異なります。 どれがいいというのではなく、その場の自分の発話の目的になかったタイプの発声を選ぶことが大切です。

2016-01-30 23:02:13
.原井 @Ebisu_PaPa58

たとえば何かのセミナーに出席して、講師がいきなりオペラの発声で話しだしたら、僕ならメチャクチャ緊張します。これ宗教かなにかの集まりなんじゃないか、って(笑)。

2016-01-30 23:07:46
.原井 @Ebisu_PaPa58

B'zの稲葉さんがいかに素晴らしい歌声をもっていようと、あの歌声でオペラには出られません。もちろん逆に、ルチアーノ・パバロッティがウルトラソウルを歌っている姿も、我々には想像しがたい光景です。

2016-01-30 23:10:42
.原井 @Ebisu_PaPa58

古典落語「二番煎じ」では、火の用心の掛け声を登場人物が謡の調子でやってしまって「ダメだよそれじゃあ…」なんて言われる場面が出てきますね。目的にに使わない声を使ってしまい具合が悪いという例です。 古今亭志ん朝 二番煎じ youtu.be/fORe2uwByns

2016-01-30 23:13:51
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.原井 @Ebisu_PaPa58

一般に、授業やプレゼンの際に使いやすいのはアナウンサー、あるいは舞台役者の発声だと思います。 ただ、「あえてミスマッチを作る」ことによって、そのミスマッチを何か効果的に使用することができるかもしれません。可能性を探ってみてください。

2016-01-30 23:32:06
.原井 @Ebisu_PaPa58

(ホントは、ひと口に「舞台役者の発声」と言ってしまうのは正確ではなく) (新劇が小劇場がという話しがあってややこしいのですが) (ここではそんなもんは関係ないので近現代演劇史が気になる人だけ調べてみてください)

2016-01-30 23:33:49
.原井 @Ebisu_PaPa58

声の話をすると、セットになって語られることが多いのは「滑舌」の話ですね。 少しその話をしてみましょう。

2016-01-30 23:37:09
.原井 @Ebisu_PaPa58

なじみのある言葉だとは思いますが、滑舌とは、「レッスン」によれば「言葉を明瞭に言う」こと、「ススメ」では「言葉を滑らかに発音すること」とあります。

2016-01-31 00:05:20
.原井 @Ebisu_PaPa58

「レッスン」「ススメ」『アナウンサーになろう!』のうち、著者が舞台演劇出身である前2冊と、アナウンサー出身のもう1冊とでは、滑舌に対する考え方が少し異なるのが面白い。

2016-01-31 00:09:03
.原井 @Ebisu_PaPa58

滑舌の訓練というと、すぐに思い浮かぶのは「早口言葉」だと思います。舞台経験のある人なら、「外郎売」と聞くと、暗唱できるできないはさておき、一度ぐらいは読んだことがあるのではないでしょうか。

2016-01-31 00:13:01
.原井 @Ebisu_PaPa58

『アナウンサーになろう!』では、滑舌のトレーニングとしていくつかの早口言葉を紹介しています。「早口言葉ですから、できるだけ速く」という指示付きで。

2016-01-31 00:18:57
.原井 @Ebisu_PaPa58

「早口言葉では、口の開け方、舌の回転の練習になるだけでなく、なんとも楽しくなってきて顔がほころんできます。にこにこしながら声を出せば、自然におなかから素直ないい声が出ます。 楽しんでやってみて下さい」。 と。

2016-01-31 00:21:08
.原井 @Ebisu_PaPa58

ところが、鴻上氏と永井師は、必ずしも早口言葉に肯定的ではない。どころか、鴻上氏に至っては否定的ですらある。

2016-01-31 00:22:29
.原井 @Ebisu_PaPa58

「レッスン」には早口言葉も外郎売も掲載されていません。その理由については、「早口言葉を言おうとして、体に余計な緊張が入ってしまう場合が多いから」「感情やイメージがない言葉を、一生懸命、言うクセがついてしまうことを恐れるから」の2点を挙げています。

2016-01-31 00:27:52
.原井 @Ebisu_PaPa58

永井師も、「やらないよりはやったほうがいいでしょうが、朗読に際して読みにくい言葉が出てきたときに、集中的に訓練するということで十分でしょう」と述べています。「ぺらぺら口がまわっても、内容や感動が伝わらなければ、まったくなんの役にも立ちません。」

2016-01-31 00:34:39
.原井 @Ebisu_PaPa58

このあたりは、「表現」という問題をめぐる立場の違いではあるでしょう。 もしもあなたが演劇や朗読のために声のトレーニングをしようとしているのなら、僕もこの2人と同じ立場をとります。ただ、授業やプレゼンのためというのなら、必ずしも早口言葉を避けることはないと思います。

2016-01-31 00:39:00
.原井 @Ebisu_PaPa58

すでにある台詞や小説を読むお芝居や朗読と違って、授業やプレゼンは、基本的にはその場で自分の中から湧いてくる言葉を話す場です。もちろん、確実に言わなければいけないことは決まっていますが、台詞の暗記・暗唱とは別の行動ですよね。

2016-01-31 00:44:10
.原井 @Ebisu_PaPa58

ただし、早口言葉に取り組むときは、ひとつ注意点があります。先ほど引用したように「なるべく速く」を目指すのは、僕は賛同できません。 たしかに結果的に速く読めるようになることは大切ですが、それよりも嚙まずにはっきり読めることの方が大切です。確実に読める速さで口を慣らすことが大切。

2016-01-31 00:47:35
.原井 @Ebisu_PaPa58

それから、早口言葉を練習するときのもうひとつの注意点。これは永井師が「ススメ」で書いていることですけれども、「早口言葉や外郎売を練習するときは、ただ機械的に読むのではなく、意味を伝える意識をもって読んでみてください」。

2016-01-31 20:51:28
.原井 @Ebisu_PaPa58

意味や内容の実感のない言葉を繰り返し早口で声に出すことになれてしまうと、いざ自分が話したいこと・自分が伝えたい台詞を声にするときに、「口だけは綺麗に回っている」状態になってしまう危険性があります。音声は明瞭に聞こえるのに、不思議と内容はちっとも伝わってこない。

2016-01-31 20:55:04
.原井 @Ebisu_PaPa58

滑舌は自分が声にする言葉を相手に正確に届けるための手段であって、それ自体は目的ではないということを、忘れないようにしたいものです。 僕としては、単語がその単語に聞こえればいい、フレーズがフレーズ通り聞こえればいい、という立場です。

2016-01-31 20:57:54
.原井 @Ebisu_PaPa58

たとえば「魔術師美術室で手術中」なんて早口言葉がありますが、この一部になっている「手術室」という語はとても読みにくい。 でも、「先月具合が悪くなって病院に行ったら、その場で入院して《シジツ》することになっちゃって…」と言って、誰が「史実? 何それ?」と突っ込むでしょうか。

2016-01-31 20:59:54
.原井 @Ebisu_PaPa58

言葉を単語単位ですべて明瞭に発音しようとすると、かえって発話全体のリズムを阻害したり、堅苦しすぎる印象になってしまいます。 明瞭すぎる発声のひとつとして、「本来無声音でいいはずの音を有声音にしてしまう」というのがありますね。

2016-01-31 21:03:19
.原井 @Ebisu_PaPa58

無声音は声帯を震わせない音…ここでは、単純にヒソヒソ囁くときの声だと思ってもらえればOKです。「ここだけの話なんだけど…」と、喉に手を当てながらヒソヒソ声で話してみてください。普通の声で言うときと違って、ほとんど喉が震えないのがわかるはずです。

2016-01-31 21:09:45
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