SSまとめ(時々二次創作)

お題や呟いた140文字前後の話。
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空付 碧 @sola_meilo

「一つ目は愛を込めすぎるの」紙に無意味な線を描きながら彼女はいう。「愛情過多で、うまく表現ができない」じり、と紙がいう。「二つ目は焦らずじっくり向かい合えるわ。丁寧に扱える」丁度食パンにジャムをぬる感じよ。「でも三つ目が上手くいっても、四つ目はどうかしら」目が鋭く光る。

2015-10-22 23:56:04
空付 碧 @sola_meilo

@sola_meilo 「きっと表現に満足して、言いたいことを言えたから満足して、悩むわ」 表現が変わって、主張が変わって、何がいるのか、何が足りないのか、悩みながら僕らは進んでいく。 「変わらないために変わるというけど、ね」

2015-10-22 23:59:12
空付 碧 @sola_meilo

雨は好き。きっといつか私も粉々にしてくれるから。決してネガティブな願いじゃなくて、パレットに並ぶ色彩のようにパラパラと弾け跳べる日が来るんじゃないかという期待の方。でも、雨粒より風になりたい。カラフルな雫を飾ったヴェールを纏って、どこまでも遠くへ。行けるだけ、遠くへ。

2015-12-10 21:50:52
空付 碧 @sola_meilo

.@odai_bot01 「だめだよ!きっと落ちるよ!!僕重いし、君は軽いし」「そんなこと気にしてたら、ナスカの地上絵だって完成しなかったぜ!?」わけのわからないテンションで、でも僕は必死の抵抗はどうにも伝わらないようで、彼は僕の足を拾うとそのまま脇に抱え、ビルから飛び降りた。

2016-01-09 22:02:16
空付 碧 @sola_meilo

.@odai_bot01 拗ねたように膝を抱えた彼は、どうにも小さく見えて、彼の前に私も座る。「大丈夫だよ。たとえ足が壊れても、君が望めばどこへだって行ける」「どこへいっても邪魔になるだけさ。役立たずで、木偶の棒で」「大丈夫だよ、大丈夫。桜だって花弁は遠くへ飛んで行けるもの」

2016-01-09 22:06:10
空付 碧 @sola_meilo

.@hitoriasobi_bot: 「バイバイ」 君の笑顔が眩しくて、傾いた西日が瞳に突き刺さって、僕は必死に片手を上げた。 「また明日」笑顔のままの君に、もう一度叫ぶ。 「また、あした!」 エメラルドグリーンの空の元、彼女は笑顔で言った。 「さようなら!」 夜闇に、飲まれた。

2016-01-13 16:32:03
空付 碧 @sola_meilo

.@hitoriasobi_bot: 炭酸水に放たれた魚 「二酸化炭素だからねー死んじゃうよきっとー」 実験室で水槽に淡水魚を放した張本人がいう。鮒は、なんていうか、もう。 「くるしそう」 「大丈夫大丈夫」 そのまま彼女は僕にキスをする。 「ほら、死なないでしょ?」 「..阿呆」

2016-01-13 21:58:55
空付 碧 @sola_meilo

日の沈んだ18時。雨脚も弱まり、私は車へ荷物を取りに出た。歩いて25步の距離。車庫へは1度通りに出なければならない。まばらな街灯に、水溜りが照らされる。ふと、振り返った。人影はない。足を進める。ふと、振り返る。真っ黒な影が目の前にあった。真ん丸な瞳が間近で私を見ている。家に帰らな

2016-01-29 23:17:10
空付 碧 @sola_meilo

恋をするなら高校理科教師か大学研究室のヒキコモリがいい。研究対象に心を奪われた相手にヤキモキしながら、私も顕微鏡を覗く。私に構う暇なんかなくて、きっと気分は2階のベランダから落ちた、積み木の三角形のようだ。苛立ちと少しの爽快感で、私の気持ちは空中分解する。私にぴったりの恋である。

2016-01-30 23:41:31
空付 碧 @sola_meilo

数学じゃ巨大迷路の入口で相手を探すようなものだし、古典じゃ遥か彼方の大海原をお椀で漕いでいくようだ。途方もなくて、無謀で、ギュッと裾を握りしめてしまう。でも理科は、生物も化学も物理も、地学天文学ですら、耳を塞げな目の前にあって、見失ってもすぐそばにいる。彼はきっと見つけ出せる。

2016-01-30 23:47:00
空付 碧 @sola_meilo

だからきっと理科を樹海のように感じても、同じ天体に住む生物なのだから、彼はきっと私に気づかなくても私は彼を見つけ出せるから、私は理科教師か研究者がいい。 最も、白衣姿が好きだからという理由は、砂糖菓子と一緒に飲み込んでおく。

2016-01-30 23:52:41
空付 碧 @sola_meilo

今日はとてもいい天気だった。 いい天気が何を示すかわからないが、そう言えばみんなが笑顔でうなづくから、いい天気はいいことだ。今日は、とてもいい天気。

2016-02-02 19:05:38
空付 碧 @sola_meilo

お腹空いたね、と声がして目が覚める。確かに腹は減っている。むくりと起き上がって、冷えたキッチンのガスコンロに火をつける。まだ早いよね、と焦った声がする。確かにね、と火も消さずにやかんに水を入れた。

2016-02-07 04:07:57
空付 碧 @sola_meilo

そう。例えば、コーヒーのように得体の知れない形無い液体とか。ウィスキーにチョコレートが合うとか。好きだけども別に捨てられる物とか。きっと私は忘れられたとか。ありふれたものから成り立つ上に、私は立ってて。思い出は大切だけれど、お腹は膨れない。そんな、バレンタインの午後のコーヒー。

2016-02-11 22:07:13