聴川和樹と黒条くんのパロ

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いと @itoturu_yubesi

聴川くんは「磯野ー野球行こーぜー!」くらいのノリで退部しようとしてる黒条くんを部活に誘ってほしい

2016-02-13 13:23:51
いと @itoturu_yubesi

素直じゃないしょうがないやつと聴川くんに世話を焼かれる黒条くんと、ポジティブハッピー聴川くんだといいなと

2016-02-13 21:03:06
いと @itoturu_yubesi

ポジティブ聴川くん「あいつの退部届、受理しないでください!」と律田先輩に言って走り去る。策なんてない。しかし聴川は激怒していた。(走れメロス風に)

2016-02-13 13:28:25

走れメロス風に

いと @itoturu_yubesi

@itoturu_yubesi 聴川は激怒した。必ず、かの悪友の短慮を阻止せねばならぬと決意した。聴川には詳しい事情はわからぬ。聴川は、竹風の次代を担う存在である。ホルンを吹き、師を仰いで暮して来た。けれども悪友の声なき嘆きに対しては、人一倍に敏感であった。

2016-02-13 13:35:31
いと @itoturu_yubesi

@itoturu_yubesi 律田から黒条が吹奏楽部を辞すると聞いて、聴川は激怒した。「なんて奴だ、伊調先輩の作る音楽の前に恐れをなしたか。オレ達の闘いはこれからじゃないか」 聴川は、単純な男であった。ホルンケースを携えたままで、たちまち彼は、黒条の連絡先を調べ上げた。

2016-02-13 20:40:51
いと @itoturu_yubesi

@itoturu_yubesi 聴川は黒条の家のチャイムを叩き、出てきた黒条と対峙した。「…一緒に、吹奏楽、やろう!」息せききって言う聴川を冷めた目で一瞥すると、黒条は振り返って声を上げた。「母さん、ちょっと出てきます。ええ、ええ、すぐに戻りますよーー」

2016-02-13 20:49:59
いと @itoturu_yubesi

「…すぐ終わるんだろう?聴川和樹」 「ああ!お前が退部届を出したと聞いたけど、お前素直じゃないからなぁ」 黒条はふっと溜息をついた。 「いや、伊調先輩が万全の状態で復帰した今、僕があそこでできることなんて…」 「天才オレがこうして止めにくるのを期待してたんだろ!ったくお前は〜!」

2016-02-13 20:56:14

我輩は猫である風に

いと @itoturu_yubesi

オレは天才ホルン奏者である。名前は聴川和樹だ。こゝで始めてオレを超えるかもしれない天才といふものを見た。然もその方はオレの新たな才能を見いだし、オレを更なる高みへ運ぶ種族であつたようだ。

2016-02-13 14:10:15
いと @itoturu_yubesi

@itoturu_yubesi 此指揮者といふのは時々我々を捕へて煮て食ふといふ話である。然し其當時はこちらが食ふてやらうとも思つていたから別段恐しいとも思はなかつた。

2016-02-13 14:10:58
いと @itoturu_yubesi

@itoturu_yubesi 但(たゞ)彼の掌に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフハフハした感じが有つたばかりである。掌の上で少し落ち付いて彼の音を目の当たりにしたのが所謂運命の出会ひといふものゝ始めであらう。此時妙なものだと思つた感じが今でも殘つて居る。

2016-02-13 14:13:28

ごんぎつね冒頭より

いと @itoturu_yubesi

これは、オレが稀代のホルン奏者へと変貌を遂げた頃の話です。オレの席から少しはなれたところに、黒条善人という男がいました。彼は愛想はいいもののどこかひとりを愛する男のようで、特に仲が良いのはオレだけのようでした。しかしどうも、昼でも放課後でも、気づけばどこかへ去っていくのでした。

2016-02-13 14:33:58

山月記風に

いと @itoturu_yubesi

竹風の黒条は博学才穎、愛想も良く、音楽も達者で、ついで人へ物事を教えることもいとわぬ男だったが、その実矜持が高く、人に己の弱気を預けるを潔しとしなかった。いくばくもなく部を退いた後は、人とまじわりを絶って、ひたすら策略にふけった。 (以下略) 「お前はわが友、黒条じゃないか!」

2016-02-13 14:55:19
いと @itoturu_yubesi

@itoturu_yubesi 聴川は黒条と同年に竹風の門をくぐり、聴川からすればまことの友人の少かった黒条にとっては、最も親しい友であった。子細をいとわぬ聴川の性格が、黒条の性情と衝突しなかったためであろう。

2016-02-13 15:00:57