- zatsumumemo
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姫さま!!姫さま!!武将の方々や私、姫さまにこんなにもお届け物が!!責任を持って武将の方々にお届けしますよ!! pic.twitter.com/sZSxxXToGQ
2016-02-15 19:53:46姫さま!!ちょこをいただきましょうよ!!(●ω●)うん。 pic.twitter.com/gGHpXiaS6q
2016-02-16 14:15:14【戦国武将姫MURAMASA武将紹介・平手政秀】織田信長の傅役(簡単に言うとお守り)となり、その成長を見守るのだが……その最後は謎が多い。 pic.twitter.com/NEucU0qbSK
2016-02-16 14:53:59「さて……どうしたものでしょうか??」平手政秀はぽつり、夕刻過ぎの部屋で誰に聞かせることも無く、ただ呟いた。 1
2016-02-16 14:54:18政秀は顰めた眉は物憂げな表情により深い影を残し、畳の上に敷かれた袱紗、そしてその上に鎮座するものをただ見つめている。2
2016-02-16 14:54:26「思えばいつも……いつも……」声は低く、怨嗟に湿っているようであり、やはり誰に聞かれる事も無く、ただただ視線の先は袱紗の上にありつづけた。 3
2016-02-16 14:54:46政秀は『それ』を手に取った。何度か見た事はある『それ』であったが、よくよく考えると手に取ったことは無い。4
2016-02-16 14:54:52「甘蕉……ですか、信長様……」袱紗の上には甘蕉がある。太平の世ではバナナと呼ばれる南蛮で取れる果物である。5
2016-02-16 14:54:57その甘蕉は政秀は信長を追いかけた際に投げつけられたものであった。そして政秀はその意味を考え、懊悩していた。6
2016-02-16 14:55:03主君たる者が渡した品であるがその品に何らかの真意があるのではと考え、、考えは暗きに至る。政秀はかつてあった唐土の逸話を、魏の太祖となった曹操と王佐の才を持つといわれた荀彧の逸話を想像していた。7
2016-02-16 14:55:19「軍師荀文若は主君曹操より空の箱を賜る。その真意は最早、用無き者……そして、自ら命を立ったとも……」自らの境遇と重ねるように小さく声を絞り出す…… 8
2016-02-16 14:55:52政秀は手に甘蕉を取る。「これを刃として腹を召されよ……そう言っているのですね……」 9
2016-02-16 14:56:03物憂げな気持ちはより深まり、日は沈み往く……と、そこに騒々しい足音が迫るや障子が勢いよく開いた。なにやら小さな壷を小脇に抱えた織田信長であった。 10
2016-02-16 14:56:10「政秀!!ここに居たか!!それだよ、それ!!」いきなり現れた織田信長はそういうなり、甘蕉を政秀の手より取るやささっと皮を剥き、竹串に刺し、壷の中に押し込んだ。すると甘蕉は黒い何かがまとわりついている。11
2016-02-16 14:56:19「よし!!食え、政秀!!」もとより織田信長は往来で柿や餅を食い歩くほど食べ物に頓着しない。これも食べ物なのかどうかと政秀が思っているが……しぶしぶ食べてみる。政秀の人生で味わったことのない甘さが口の中に広がった。 12
2016-02-16 14:56:31「美味いだろう!!南蛮では好きな人にその黒いのを送るらしいぞ!!南蛮の果物とよく合うだろ!!」そういってはにっかりと白い歯を見せて笑う。砂糖が湯の中で溶けるように政秀の表情から憂いが溶けていく。 13
2016-02-16 14:56:43「政秀はうるさいがキライじゃないからな!!」少し恥ずかしくなったのか信長は頬を赤らめたまま、足早に部屋を去っていった。もうしばらくは成長を見届けようと……政秀は静かにそう思うのだった。 14
2016-02-16 14:56:55信長さんも政秀さんの最期は答えたようで政秀寺を作り菩提を弔い、狩りに言った際、獲物の肉を天高く投げ、食べろと言ったとも伝わってますね…… @casval0079b 平手さん…
2016-02-16 15:15:48