井戸謙一さん「裁判における立証責任について」

seki_yo @seki_yo

3.11 前は、伊方最高裁判決の 枠組みで 原発の 差し止め裁判が 処理されてきた、というふうに いわれています。 しかし 本当に そうなのか、というと 問題があって、伊方最高裁判決、結論は 住民の 訴えを 退けたけれども、中身としては いいことも いっている。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

原発の 規制というのは、万が一にも 事故を 起こさないことだと、それから 訴訟において どちらが 何を 立証しなければ いけないか、ということについては、こういうふうに いっています。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

理論的には 原告側に 不合理だということを 立証する 責任が あるけれども、実際は 資料は 全部 被告側が 持っているのだから、被告側が 不合理な 点が ないということを 立証しなさい、それを 尽くしなさいと いっているのです。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

それを 尽くさなければ、不合理な 点が ない、安全であると いうことの 立証を 尽くすことが できなければ、それは 原告の 勝ちですと いっている。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

この 立証責任という 問題は 実は 非常に 大事な 問題で、裁判所が 審議をして、その 規制基準が 不合理だと、原告が 勝つわけです。 不合理な 点が ないと 判断すれば、被告が 勝つわけです。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

けれども、実は 多くの 場合は 裁判所は 判断が つかないのです。 判断が つかないときには、つかないから 判断しません、というわけには いかないので、判断が つかないときに どちらを 勝たせるかを 決める、それが 立証責任の ルールなのです。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

原告側に 不合理な 点が あると いうことについて 立証責任が ある 場合には、裁判所が 判断つかなければ、不合理な 点が あるとは いえないわけだから、被告側が 勝ってしまう。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

逆に、被告側に 不合理な 点が ないと いうことについての 立証責任が ある 場合、判断が つかなければ、不合理な 点が ないとは いえないから、原告が 勝つ。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

それから これは 志賀 2号機の、私が いい渡した 判決を 取り消した 金沢高裁の 判決ですけれども、これも「被告は 本件原発が 安全指針の 定める 安全上の 基準を 主張立証する 責任がある」(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

安全上の 基準、安全指針を 満たしているから 設置許可が でてくるので、そういう 原子力安全委員会の 判断が あるわけだから、これを 満たしていると いうことを 立証するのは 簡単です。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

けれども、それでも 危ないんだと いうことを 原告側に 立証させると いうことは、事実上の 争点については 原告側に 100% 立証させているのと 同じなのです。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

こういうことで いいのか、福島第一原発事故を 経験して、これから 日本において 原発訴訟を 審議で 判断する 裁判所が、こんな 判断で いいのか、ということが 問われたはずなのです。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

これは 私が 裁判長として 行なった 判決です。 私が 考えたのは、原告側が 人権的侵害の 具体的危険が あることを 100% 立証する 必要はない、相当程度を 証明、問題を 提起すれば、被告は それでも 原発が 安全なことを 立証しなければならない。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

それが できなければ、具体的危険が あることが 推認される、被告側に 立証責任を 負わしてるのです。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

これからの 日本において、裁判所が 危険とも 安全とも 判断が つかないような 原発を 動かして いいのかどうかと いうことです。 電力会社が 安全であるということを 主張立証して、裁判所も 安全と 判断したのなら、動かしてよいという 考え方も あるかもしれない。(井戸謙一さん)

seki_yo @seki_yo

しかし、裁判所が 判断つかないようなものを 動かしていいのか、そこに 裁判所が 原発訴訟に 臨む 基本的な 姿勢、問題がある。(井戸謙一さん)