小説「うなじまで、7秒」読者のみなさまによるキャッチコピー集+続編「悦楽よりも、深く」告知など

BL作家・ナツ之えだまめ先生が読者のみなさまから募ったデビュー小説「うなじまで、7秒」[KADOKAWA フルール文庫ブルーライン/ISBN978-4-04-066104-9]のキャッチコピーの数々+2016年3月刊行の続編「悦楽よりも、深く」[KADOKAWA B-PRINCE文庫/ISBN978-4-04-865776-1]の告知などをまとめました。ハッシュタグ→ #unaji7 (※購入者特典・サイン本販売などの情報は、そのつぶやきがされた当時のものになります。ご注意ください)
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B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

貴船の温度を持ったそれが自分の口腔内に密着する。最初は驚いた巧みな口づけも、今ではその舌に自分のそれを絡ませ、熱情を伝えるほどには達者になった。 #bp_novel

2016-03-06 23:10:33
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

伊織にとってセックスは遊びにはならない。愛する気持ちと高まる情欲を分離することはできない。 だから、内側に他人を入れるというのは、相手のすべてを受け入れることにほかならない。とてもデリケートでたいせつで、真剣なことだ。 #bp_novel

2016-03-06 23:15:35
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

そしてそれは、「遊びの恋」を繰り返してきたこの男にとっても同様で、自分への想いは自惚れではなくますます深く、強くなっている。 最初の頃は見受けられた、伊織の淫蕩さを揶揄する様子もすっかりと消え失せ、ただ愛を乞うてくる。 #bp_novel

2016-03-06 23:20:38
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

彼の指に背骨を確かめるようにそろりと注意深く撫でられた。そのしぐさのひとつひとつが、伊織の恋心を確かめているかのようだ。いつのまにか両足のあいだに貴船の腿が入り込んでいる。ダンスをしているように伊織が背をそらせ、貴船がかるくのしかかる形になっている。 #bp_novel

2016-03-06 23:25:20
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

互い違いに局部がすりあわされ、高まっていく性感を伝え合う。 言葉を発しないまま、誘い、誘われて、もつれるようにベッドに倒れ込んで、相手の服を脱がせあった。 #bp_novel

2016-03-06 23:31:06
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

伊織は風呂からあがったときにすました顔で部屋用の服を着込んだけれど、貴船が来るときにはいつだってまともに着ているのはひどく短い時間だ。はぎとられるために着ているようなものだ。 鎖骨に唇をつけながら、貴船が口にする。 #bp_novel

2016-03-06 23:35:21
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「あなたと会っていないときの僕は、存在していないような気がするんです」 「なんだ、それは」 「心許なくて、だんだん薄くなって、最後にはなくなってしまう感じなんです」 「俺が、そんなことにはさせない」 伊織は彼の肩口から両側の肩甲骨を手で辿る。 #bp_novel

2016-03-06 23:40:37
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「確かめてやるから」 キスが唇にされる。それから、耳に落ちる。耳の柔らかい根元を貴船は乳を吸うように挟み込み、吸いつき、それから耳朶の輪郭をなぞっていった。呼吸が耳元でして、なんともこそばゆい。 #bp_novel

2016-03-06 23:45:30
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「伊織さん、手を」 言われるままに両手を差し出すと、それで輪を作らされる。さらに上から貴船の片手が添えられ、自分と貴船のペニスを包み込まされる。彼がそっと身体を前後に揺すった。 #bp_novel

2016-03-06 23:50:26
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

互いのペニスの鋭敏な先端部分の段差がこすれる。手の中でペニスの硬度が増していくのがわかる。貴船が手の圧を変えるたびに伊織の喉奥から小さく声が漏れた。 #bp_novel

2016-03-06 23:55:19
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

二つのペニスは濡れそぼり、ぐじゅぐじゅと湿った音を室内に響かせた。 「あっ……!」 最初の波が来た。さらわれてしまわないよう、必死で耐える。 貴船が手をほどいた。彼は上半身を起こすと下にずれていく。そうして、伊織のペニスの先に口をつけようとした。 #bp_novel

2016-03-07 23:03:48
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

それを伊織は押しとどめる。 「そうじゃ、なくて」 貴船の唇に迎えられてしまったら、もうもたない。 #bp_novel

2016-03-07 23:05:52
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「そうじゃなくて。その。貴船に挿れて欲しい」 言ってから、自分の体温が上がっていくことを感じる。さんざんいやらしいことをしてきたのに、貴船の前で痴態を見せたことなど数限りなくあったというのに、羞恥を感じずにはいられない。 #bp_novel

2016-03-07 23:11:08
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「伊織さんは、そのほうが好きなんだ?」 そう確認する貴船は、誇らしげな笑みを浮かべている。 「いいだろう」 「嬉しいですよ?」 #bp_novel

2016-03-07 23:16:07
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

そう答える貴船は、まるで図画工作がとても上手にできたからと母親に見せびらかして自慢する子供みたいで、あまりに純粋なのでこちらの胸が熱くなるほどだ。 #bp_novel

2016-03-07 23:20:49
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

貴船には、こういうところがある。皆が成長するうえで忘れ去ってしまった傷つきやすい部分を、いまでも保ち続けているところが。 そのくせ、身体は習熟していて、こと色事に関しては伊織が及びもつかない経験を積んでいる。 #bp_novel

2016-03-07 23:25:33
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

こちらへの快楽の推し量り方でもそれはわかる。 今だって彼は、舌先を伊織のペニスの先端の小さな穴につけてあふれる雫を舐めとりながら、指を受け入れ口に押し当ててきていた。 #bp_novel

2016-03-07 23:31:52
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

彼は決して欲望に任せて無理に押し込んできたりしない。伊織の身体が貴船にどう扱われたのかを思い出すまで、ていねいに愛撫し続ける。 ほどなく伊織のその部分は、彼の指を喜んで飲み込んでいった。 #bp_novel

2016-03-07 23:31:52
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

伊織の中に入ってすぐの箇所で、さながら挨拶のように、貴船の指が動く。彼の指がなじんだ「いい」場所をていねいに撫で上げるから、伊織はたまらなくなる。断続的に声をあげてしまう。 伊織の深いところが貴船をあまりに待ちわびてじんじんしている。 #bp_novel

2016-03-07 23:35:32
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「貴船」 「はい?」 わかっているくせに、言わせようとする。でも、貴船だからいい。どんなに乱れても受け止めてくれるから。 #bp_novel

2016-03-07 23:40:46
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「おまえが、欲しくてたまらない」 「ここに?」 彼が覆い被さってくる。ペニスが彼の腹にこすれて、すっかりとろけている受け入れ口にゴムを装着した性器の先端を押し当てられる。なんどか入り口でこちらを窺うように先端が割り入れられては引かれる。 #bp_novel

2016-03-07 23:46:00
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

ぐうっと体内の奥深くが、彼の仕打ちが恨みがましいと疼く。 彼の腰を腿で挟む。 「早くしてくれ」 「動けないよ、伊織さん」 「おまえが、いつまでたっても、くれないからだ」 「欲しかったの?」 「ああ」 「うんと?」 「すごく。ものすごく」 #bp_novel

2016-03-07 23:50:45
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

今日、いつものように貴船が来ていたのを知ったそのときからずっと。いや、正確にはこの前の日曜日、貴船と別れてから。ああ、違う、本当は彼とのセックスが終わってからだ。前の週末、彼のペニスが自分から出て行ってしまってからずっと、こうして欲しかった。 #bp_novel

2016-03-08 23:04:04
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「すっかりあなたは、僕のものになったね」 そう言って、押し入ってくる彼の性器の形、なじんだ開かれ方に陶酔が全身を駆けめぐる。 #bp_novel

2016-03-08 23:05:55
B-PRINCE文庫編集部 @b_prince_novel

「伊織さん……」 貴船が愛しくてたまらなかった。再びこの身体に帰ってきたことに、歓喜している。侵攻の助走をつけるためにわずかに彼が身体を引くたびに離れないでくれと伊織の内部が絡みつく。 きっと自分はどんな女より淫蕩なふるまいをしている。 #bp_novel

2016-03-08 23:11:04
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