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あみ @ami_qitt25

1 人生2度目のハワイ 1度目は友人達に振り回されて 結局ショッピングしかしなかった たった１日の観光で訪れた ノースショア キラキラの浜辺とうねる波 次に来る事があればここだけで来たい そう思ってた それから、3年... #Ｗrainbow

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2 頑張って旅費と時間を何とかやりくりした 別に海に入る訳じゃ無いけど... この景色の中にただ居たかった 空港について調べたバスに乗って現地に 荷物はホテルに直送してもらってる から予定のバス停で降りて浜辺に向かう #Ｗrainbow

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3 日陰の無い浜辺は人が疎らで 直射日光を避ける場所を探して周りを見渡す 沖の波の合間にボードが見え隠れしてる 塀の傍に小さな木陰を見つけて そこに持って来たタオルを広げて座り込み 海を眺める... #Ｗrainbow

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4 さっきのボードが綺麗に波を切って 浜辺に近付いて波間に沈む 浮き上がると又沖に向かって漕ぎ出し 次の波を待つ そんな風景を眺めてると心地よい風が通り過ぎて行く、、、 来て良かった... #Ｗrainbow pic.twitter.com/qvKqbXPC07

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5 そう思いながらカバンから読みかけの本を出し、少し読んでは時折波間を見つめる 次第に時間の感覚が無くなり 時差ボケも重なり瞼が重くなる... こんな所で寝ちゃ駄目だって分かってるんだけど、、 ふっと気付くと...あ、やっぱり寝てた #Ｗrainbow

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6 慌ててバックを手探りで探すと... 誰かの手に触れた、、 「え？、、」 『あ、起きた？』 薄暗くなって来た風景の中に日焼けしたラフな姿の男が隣に座って居て 『あかんよ、こんな所で寝たら...荷物持ってかれてまうやんか』 #Ｗrainbow

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7 「あ、はい...もしかして、荷物見ててくれたんですか？」 『ん、見てた...』 「あ、ありがとうございます」 『ええよ、、じゃ』 そう言うと砂を払ってその人は立ち上がって立て掛けてあったボードを持って立ち去った #Ｗrainbow

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8 あたしも立ち上がるとバックとタオルを持ってバス停に向った ハワイのバスは時間があって無いようなものらしく、 予定の時間になってもバスは来ない... 次第に周りは夕闇から夜になりつつある 少し肌寒くなって来た バックの中からパーカーを出して羽織る #Ｗrainbow

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9 俯いた時、前に車が止まった 『ホノルルに戻るん？』 声を掛けられ顔を上げると... さっきの人 「あ、、」 『乗ってかへん？ホテルやろ？』 ピックアップトラックの荷台には ボードが積んであり 『送ってやるよ、、バスいつ来るか分からへんよ』 #Ｗrainbow

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10 「そうなんですか？」 『おん、もう暗なって来たし、、 女1人やと危ないやろ... あ、俺の事も危ない思っとる？』 そう言って笑う顔に何となく見覚えはあるんだけど 「いいえ、、じゃ、、お言葉に甘えて...」 #Ｗrainbow

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11 ドアを開けてくれて、乗り込むあたしに手を貸してくれて 『シートベルト締めてな、、』 言われるままシートベルトを締めると 車を発進させた ホノルルまでは約30分 段々街が近付いて明るくなる風景を見ながら 『どの辺？』 #Ｗrainbow

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12 「あ、免税店の所で大丈夫です、、」 メインストリートで降ろして貰えばABCで晩御飯買って行けるし... そんな事考えながら 『一人なん？』 「あ、はい、、」 『友達居らんの？』 「え？、」 『嘘ウソ、、なんで1人なん？ 傷心旅行とか？』 #Ｗrainbow

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13 「1人でハワイに来ちゃ駄目なんですか？」 別にムキになる事でも無いんだけど 何となく引っ掛かって 『ごめん、そんな怒らんといて、、』 さっきのからかう様なトーンから一変 シュンとして謝るから、、 「あなたこそ、1人なんですか？」 #Ｗrainbow

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14 『いや、ツレは居るけど、、潜りメインやから...』 ああ、この人は波乗りか... 『海好きなん？』 「え？」 『ずーっと見てたやろ、、昼から...』 「見てたんですか？」 #Ｗrainbow

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15 『あ、そんなじっと見てた訳や無いよ、、何となく...1人やし、、 大丈夫かなぁって...』 慌て説明するから、、 可笑しくなってクスクス笑うと 『わ、笑うなや、、そんな可笑しくあらへんやん』 「ふふっ、だって...」 #Ｗrainbow

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16 『笑うなって、、 もぅ...恥ずいやんか、、』 人通りの多いメインストリートは 昼間と変わらない賑わいで 『ほんまに、此処でええの？』 「はい、ありがとうございました、、助かりました」 お礼を言って車を降りてドアを閉めると窓を開けて #Ｗrainbow

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17 『いつまで居るん？』 「後3日、」 『そっか、、楽しんで...じゃ、』 「あ、」 『ん？...』 「名前、、教えて...」 『俺？...、、 亮、、錦戸亮、、ほなな...』 そう言い残すとトラックは走り去った #Ｗrainbow

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18 そう言い残すとトラックは走り去った 残ったあたしは、何処か聞き覚えの ある名前を口の中で繰り返してた 「錦戸亮...誰だっけ、、」 #Ｗrainbow pic.twitter.com/DvccaMfdhr

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19 買い物してホテルにチェックインし 部屋に入ってベッドに横になる やっぱり、慣れない場所は疲れる 送って貰って良かった あのままバスの中で寝てたかも... 錦戸亮 何処かで聞いた事のある名前 #Wrainbow pic.twitter.com/e1V7Im9QiZ

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20 でも、そんな記憶にある人じゃ無いから...芸能人？モデルとか？ 顔に見覚えがあるんだよね なんで見たんだろ...まあ、いいや、、 明日は朝から又あの海に行って１日 ぼーっとするの、、その為に来たんだから #Wrainbow

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21 お昼は... ちょっと贅沢して人気のカフェに でも1人だと色々頼めないのがネック こっちは量が多いから... ぼーっと考えながら、、 さっきの彼を思い出して... ああ、あのボード、、 波間にパドリングしてた、、 彼だったんだ... #Wrainbow

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22 はにかんだ笑顔、、 そう言えば泣きボクロがあった、、 やっぱり何処かで見てる... ああ、もう、寝よ... 翌朝、日が昇る前にバスに乗る 昨日の浜辺はまだ薄暗いままで #Wrainbow pic.twitter.com/WQNhf5ZXux

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23 波打ち際まで行って日が昇るの待つ 気の早いサーファーが沖に向かって 漕ぎ出した...まだ風が吹いて無いから波は無いのに 水平線が紅く染まり少しづつ周りが 明るくなる... ああ、これが見たかった、、 #Wrainbow

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24 登り始めた太陽を背に海からボードを手にあたしに向かって来る人影 『なんで泣いてるん？』 あたしの前で立ち止まったその人は...錦戸亮 「泣いてる...あたし、、、」 『おん、、知らんで泣いてたん？』 彼の手があたしの頬を拭い #Wrainbow

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25 『何があったか知らんけど、 泣かんで...』 冷たい彼の手に自分の手を重ね 「冷たくて気持ちいい、」 『あ、海ん中冷たいから...』 一瞬、引っ込めようとした手を返すとあたしの手を握って #Wrainbow