静かな夜の『身体』

身体を中心として、患者、福祉、医療の断絶を明確に言語化。 しようとしてるんだろうなと、思う。
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Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』1】つぶやき連載をだれにもたのまれてないのに勝手にはじめます。テーマ「身体」。少子超高齢化社会、医療崩壊、さまざま叫ばれ久しいですが、イマイチいい感じの糸口がみえません。なぜ「福祉」がこれほどお寒くみんなも難病患者もしにそうなのか、デンジャラスな根幹にタッチw

2011-01-23 19:50:02
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』2】「障害」「患者」、とはなんでしょうか。意味は、定義はとても大事です。なぜなら、ものごとは言語化され、意味づけられることによって、それが社会の中で現実化するからです。日本ではこれまで、身体についての仕事や研究、即ち言葉は、専ら「医学」が占有してきました。<続

2011-01-23 20:00:03
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』3】患者にとって、治療するとき「医学」はだいじですね。お医者さんはだいじです。しかし、「医学」には<正常>という前提が不可欠です。「医学」は、「患者」を<正常化>する受動的な対象とします。すると。医学的アプローチを繰り返す限りにおいて、わたしたちは永遠に、<続

2011-01-23 20:10:01
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』4】<正常>ではない、無力で、害のある、存在であるということになります。病や死を免れるひとはいませんから。繰り返しますが、意味づけは現実化をもたらします。人の身体を測るものさし、測られたり、判定されたりするラインも、それが定められることにより現実化します。<続

2011-01-23 20:20:01
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』5】<正常>ではないひとは、周辺化されるか、美化され遠い他人事とされるか、その両極端として扱われます。ふつうの、あたりまえの現象としては捉えられません。しつこいですが、現実は、誰かが意味づけ言語化することによって「つくられる」のです。今日はこのあたりで。また。

2011-01-23 20:30:02
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』6】前回の続きを。現実は、誰かが意味づけ言葉にされることで「つくられる」という話をしました。身体に関する言語の<医学的アプローチ>の占有は、どのような現実を結果的にもたらすかを、考えてみたいと思います。病気になった時、医学的な身体へのケアは、不可欠です。<続

2011-01-30 20:43:20
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』7】問題は、医学的な治療が行われた後です。医学にとり「患者」は治療の介入を受ける受動的存在であり、正常化させる対象です。部分的な分析の対象とします。「患者」は診察室の中ではなく社会で生きる社会的存在であるということを、本来は医学は抱えきれないのです。<続

2011-01-30 20:53:50
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』8】治らない病気や身体の欠落を、医学的に定義することで身体はさまざまな困難を抱えることになりました。身体の難を抱えるひとが、日常の中で直面するさまざまな問題は、そのひと個人の病気や欠陥が原因である、という<問題の個人化>もそのひとつです。気をつけなければ<続

2011-01-30 21:05:36
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』9】ならないことは、身体の言葉をつくりだす<リサーチャー>にとり、「患者」のQOLの向上に本当に寄与するかどうかは、彼らのキャリアとあまり関係がないということです。既存の実態調査とは<リサーチャー>が事前に作っておいた言語の、裏付けなのです。今日はこのへんで。

2011-01-30 21:15:45
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』10】身体の言葉をつくりだしてきた<リサーチャー>による既存の実態調査とは、事前に作っておいた言語の裏付けであった、という話の続きから。この<つくりだされる言葉>によって、歴史的に、病人や障害をもつひとは、社会から排除され無視されるか、神格化されるか、<続

2011-02-06 20:00:02
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』11】続>両極端な存在としてしか存在することができませんでした。社会の中で一般的に生じるふつうの現象としては、あつかわれてきませんでした。じつは、初期の「福祉国家」こそが、身体の<医学的アプローチ>を必要としてきたのです。産業社会の急激な勃興は、<続

2011-02-06 20:10:01
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』12】続><労働>の形態を大きく変えました。伝統的な社会秩序が崩れ、さまざまな問題が生じる中で、その解決策として<統制><管理>は国家にとってきわめて重要な課題となったのです。ここで、<施設>という装置があらたかに登場します。装置として<施設>は、<続

2011-02-06 20:20:01
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』13】続>刑務所、保護施設、学校、病院、さまざまな秩序を産み、ひとがその秩序に順応することで<管理>をおこなってきました。その秩序に順応できないひとは。<隔離>されることを強制されました。<隔離施設>は医学的アプローチの負の象徴的存在です。今日はこのへんで。

2011-02-06 20:33:20
Saori Watanabe @wsary

【静かな夜の『身体』14】続>不適合者を<異常>、無力な存在として言説化してきました。近代のシステムは病や災厄、様々な事を<個人化>したがります。<個人の悲劇>ならクジをひいた誰かが絶望すれば、福祉は、国は何もしなくてすむ。「はたらく」ことにはもう少しちがう意味があるきがします。

2011-02-11 21:28:15