
「おはよう未央ちゃん。ちょっと待っててね。朝ごはん作っちゃうから」 後ろ手でエプロンの紐を結ぶ彼女に起こされた 「初めて見た。あーちゃんのそんな格好」 「これから、毎日見せてあげますね」 私たちはこの春から同棲を始めた。毎日あーちゃんと一緒に起きて、食べて、寝るんだ。
2016-03-14 00:33:59
恋とはどんなものかしら なんて、思っていたのが遠い日のように感じる。 オレンジ色の笑顔のあなたに出会ってから、私のゆっくりだった世界はめまぐるしく動き出したの。
2016-03-14 00:53:10
「速水奏よ、よろしく。えぇと、文香、って呼んでいいかしら?」 「……はい、よろしくお願いします……奏さん」 彼女ははにかんだ笑顔を見せ、その瞬間に前髪に隠れた綺麗な瞳が見えた。 私はまさに今この瞬間、恋に落ちた。
2016-03-14 00:54:24
子供扱いしないで、なんて。それ自体が子供の意見でしかないと気付いたのはいつだったのだろう。きっとそう遠くないのだろう。だって私はまだまだこんなに未熟で、稚拙で 「ありすちゃん。」 ほら、あの人が穏やかに名前を呼んでくれる、たったそれだけでこんなに胸が騒がしい
2016-03-14 01:00:24
故意とはどんなものかしら。誤字ならいいのになんて思うくらいひどいことをぼくは考えているけど許されてもいいんじゃないかな。 だって 「だってこんなに次々書けないよぉ……」 ケータイの通知欄に現れる文字書きヤクザの引用リツイートの表示にぼくは今日も笑顔で頭を抱えてる。
2016-03-14 01:04:32
「故意とはどんなものかしら」ぼくの真月先生への気持ちをしたためました。かまってくれてほんとはうれしいです。しんじゃいそうなくらい(白目)
2016-03-14 01:05:21
「私は今、自分の気持がわかりません!」 だって裕子ちゃんに貰ったスプーンを見て胸の内で燃え上がるこの気持ちが、なんなのか分からなくて。部屋で一人、ついそう叫んでしまったんです。
2016-03-14 01:08:41
今日は私をプロデュースしてくれている奏さんが、特別にステージに上がる日です。私は舞台袖で、それを見させてもらう。 「綾ちゃん」 奏さんが私の名前を呼ぶ。 「正直、ステージは久しぶりすぎて緊張してるの……だから、私だけを見てて?綾ちゃんが見ていてくれれば、私はなんでもできるから」
2016-03-14 01:14:48
キラキラ眩しくて。アイドルの存在が。 キラキラ眩しくて。そこで歌うあなたが。 キラキラ眩しくて。同じ場所に立って見えた景色が。 キラキラ眩しくて。隣にいてくれるあなたが。 キラキラ眩しくて。私に恋をしたというあなたが。 きっとキラキラ眩しくて。あなたと過ごしていくこれからの日々。
2016-03-14 01:16:20
気持ちの通わないアンバランスなキスは、一度だけ。 恋に敗れた登場人物は、結ばれた二人の視界から消えていく。 どんなドラマだって、マンガだって、そんなおじゃま虫のその先に興味は抱かれない。 発破をかけて、見事爆散した私の心を誰か拾って―――最後の悲しいキスだった
2016-03-14 01:20:39
「大っ嫌いです!」 そう吐き捨てて、卯月は家を飛び出した。 驚いた。こんなに怒るなんて思ってなかったから…… 私はバカだ。仕事が忙しい私を心配してくれたのに「卯月には関係ない」なんて、機嫌が悪いからって言って良いことでは無かったのだ。
2016-03-14 01:23:13
何度もその背中を追いかけそうになった。何度も叫びだしそうになった。でも堪えた。だってあなたの瞳はいつも彼を追ってるのに私は気付いていたから。あなたは全然気付いてないみたいだけど。 「ねぇ、橙子。」 でも。 それでもやっぱり私は、掴めないと知ってて光に手を伸ばしたんだ
2016-03-14 01:25:10
「月が綺麗ですね」 二人で事務所までの道を歩いてると、綾ちゃんがそんなことを言い出した。 「……私、もう死んでもいいわ」 「い、今のどこにそんな要素あったんですか!?」 「あら…?」 もしかして、古い? それか、綾ちゃんはただ本当に月が綺麗だって思っただけか…
2016-03-14 01:31:04
「ん、ん…」 今日は私の家で二人で勉強会……だったのに、卯月は私のベッドに寝っ転がって寝てしまった。 おかげで、服がはだけて色々見えている。 私の中のシグナルが、「島村卯月、奴は敵だ」と鳴り止まないコールを送り続けてくる。
2016-03-14 01:34:04
「どう、奈緒?」 「普通に美味しいけど?」 「せっかくバレンタインだからって、ケーキ作ってみたんだから、もうちょっと褒めてよー」 「じゃあ…」 奈緒はクリームの付いた口で、私にキスをしてきた? 「……甘い?」 「……バカ」
2016-03-14 01:38:03
私ってこんなに嫉妬深かったのかな。まさか私の理性があの全力天然キュートマッシーンとその牧羊犬を敵と認識しかけるなんて。 だって、あんな柔らかい、私も見たことないような笑顔、ずるいよ、羨ましいよ。 という独白に、まさか私の話をしていたなんてオチをつけられるとは思いませんでした。
2016-03-14 01:39:03
ほら、真っ赤に染まってる。 向こうに見えるビルも、すぐそばを流れる川の流れも、あなたのほっぺたも。 繋いだ手は固く握って離さないで、何でもない風に行きましょうなんて言ってみせるの 私のほっぺたも赤いのは沈みかけたオレンジのせいにした
2016-03-14 01:39:11