#私家版王女と吸血鬼まとめ

はつ/hatuburgさんの「王女と吸血鬼」(特設:http://hatuburg.wix.com/prinzessin)に感銘を受け、 自分で書いたらどうなるんだろうなあと思って調べたり妄想したりしたまとめ。主に備忘録です。
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銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

年代は大トルコ戦争末期からその後の1700年頃。故郷ワラキアがオスマン帝国に支配されている時代。かつてオスマン帝国と戦いワラキアを守ろうとしたヴラド3世は、オスマン帝国の工作で弟ラドゥに追い落とされ、落ち延びた先でオスマンに通じたという罪状で幽閉された。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-26 23:50:23
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

この時、ヴラド3世には串刺し公の異名や数々の異常者として貶められ彼は12年の幽閉の後、失意の中で改宗、命を落とした。レミリアの大願は曽祖父ヴラド3世の名誉回復と、ワラキアの奪還である。彼女はそのために最愛の妹と離れ、性別を隠し傭兵騎士として活動していた。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-26 23:53:53
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

ヴラド3世はドラクル(竜公)、すなわち竜の血が混じる異形であり、人間ではなかった。だが彼の統治は苛烈であっても異常ではなかった。レミリアとフランドールにもその血筋は「血の接吻」と共に受け継がれている。色素の薄い肌や異常な膂力、老いない身体、頑強な生命。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-26 23:57:10
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

この時代、吸血鬼(=ヴァンパイア、高貴なる夜の貴族)という概念はまだ存在しない。その誕生にはあと200年近く後、ブラム=ストーカーとレミリアの邂逅を待たねばならない。この頃の姉妹は、人間を凌駕こそするが非常識の塊のような幻想とは遠く及ばない食人鬼である。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-26 23:59:49
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

レミリアは傭兵として、少しばかりの魅了能力(カリスマをもたらす)、曽祖父より受け継いだ血の戦馬、人間の規格外である身体能力を以って、己の力を示しヴラド3世の名誉回復とワラキアの奪還を誓う。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:02:26
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

人間によって妖怪になった籠鳥のぬえとは違い、レミリアは生まれながらの化け物である。人とは違う存在がどうにか人間のように生きようとしてそれが叶わず、さりとて化け物であることを思い知らされても、たかだか数十人の兵士を薙ぎ払うこともできない程度の半端な怪物だ。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:03:49
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

私が人でないというなら、歴史よ、この血よ、なぜ私に力を、大悪たる恐怖の源を与えなかった。神よ。わが身が罪であるというならば、この身をもって天を焦がし、空の幾億の星を払い落す明けの明星のごとき力を与えなかった。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:06:14
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

このメンタリティを表現するには、レミリアの内心は共感されず理解されないほうが良い。同じレベルに立つ程度の幻想生物はおらず、群れるのは神を必要としない人間ばかりとしておかないと、彼女の嘆きが嘘っぽくなる。結果的にほかの紅魔館メンバーは出しにくい。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:08:52
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

レミリアが運命を操るということから、とうに幻想の奪われたはずの時代に新たな最強の幻想種、吸血鬼という幻想を生みだす契機になった感じで、彼女の能力を指摘するキャラはいてもいいかも。生涯を懸けて魔法の真髄を収めた大図書館ヴワルを探し求めた魔女ノーレッジとか。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:12:56
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

フランとは基本的に手紙でやりとり。495年は引き籠っていたらしいので、彼女は身柄を幽閉され続けている。ワラキアの失地回復とかに躍起になってるレミリアを「無駄なことに執念を燃やすしょうがないお姉さま」と案じる書簡のやりとりが入る。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:15:13
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

最大の問題点は今のところ本家以上にうまくレミリアの活躍を描く展開を思いつけないので、ここまで考えたところでいったん塩漬け状態。なんかしらオリジナリティが出せそうならそのうち続きを考える。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 00:17:19
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

本家が、国の屋台骨を失った王女が、出自不明の美しき騎士と交流してゆく(超大雑把なまとめ)流れだったので、方向としてベルセルクの鷹の団時代のグリフィス的なメソッドを用いればいいのではないか。大望まであと一歩の焦りがそれまで積み重ねた信用を崩壊させるやつ。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:36:01
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

オスマン帝国のウィーン包囲の失敗の一因となったのがレミリアの戦働きであった。15世紀以降、銃砲の発達と共に従来の装甲が意味をなさなくなりさらなる重装甲化を求められた全身鎧は着用が不可能となり、重要部位だけを守る胸部装甲の騎兵という兵科に変わっていった。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:40:18
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

しかしこれは騎馬による機動力というものが無意味になったことを示してはいない。歩兵、砲兵、騎兵の区分で運用されたことから分かる通り、高機動で戦場を駆ける存在は戦場において十分な力を持っていた。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:41:58
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

要するに銃弾を完全に防ぐ超重装甲&すごい重量の全身鎧を着て、なお機動力を保てるのであれば、古めかしい全身鎧の騎士はこの時代のスーパーウェポンたりうる。実際、この時代にも堅固に騎士スタイルを貫こうとしてそれなりに成果を上げた人はいないでもなかったらしい。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:44:14
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

レミリアがこの騎士スタイルを貫いた理由として、ヴラド公の名誉回復のために固執したというスタンスとか、銃砲を組織運用し始めたのが仇敵オスマン帝国だったとか、怪異として最新テクノロジーに馴染めなかったとかそのへんの気はする。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:46:00
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

ワラキア奪還とヴラド3世の名誉回復のため、レミリアは人間として名誉を保たねばならないという一方で、どこか自分が化け物であることを誇示したいという欲求があったのではないかと述懐する。そうしなければ、恐怖されなければ、人間の世界で化け物は生きていけない。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:47:38
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

結果的にこの行為(おそらくは不利にしかならない状況)が英雄めいた畏敬と、本当に人間なのかという疑念を生んで、人間社会で生きるブルコラカスの末裔に、化け物であり続けるためのささやかな力を与えていたのではないか。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:49:04
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

やっぱ竜公として、かつての英雄物語の騎士、悪竜を討伐しそれに打ち勝って力を得たという文脈から、ヴラド3世の名誉回復のためには騎士スタイルを誇ることこそが肝要だと拘って、それをすてるなんてとんでもない、だったのかもな。でも配下の運用は割と柔軟そう。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:58:05
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

レミリアの美点の一つとして、できない事は基本人任せ(詳しいやつのほうが上手くやるので、要求とワガママだけ押し付ける)であるというのがあると思う。太子様大体自分でやっちゃおうとするしできちゃうからあの人根本的に政治に向いてないのじゃなかろうか。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-27 10:59:33
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

ユサール - Wikipedia ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6… ポーランド女王アンナに婿入りしポーランド王としてアンナ女王と王国を共同統治したステファン・バトーリが16世紀前半に祖国トランシルヴァニア公国から最初に持ち込んだと言われる。#私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-30 22:28:07
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

トランシルヴァニアのユサールが甲冑を脱ぎ捨て軽装になっていくのに対し、ポーランドのフサリアたちは厚い真紅のベルベットの服の上に贅の限りをつくした装飾をほどこした金属製の甲冑をつけ、豹やテンの毛皮を着込み巨大な鳥の羽飾りを背負った有翼衝撃重騎兵へと発展した #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-30 22:30:17
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

このフサリアをポーランドにもたらしたステファン・バートリの姪がバートリ・エルジェーベト。かの有名な血の伯爵夫人エリザベート・バートリ。フサリアは第二次ウィーン包囲戦でオスマン帝国軍15万を3千騎で蹴散らしたとか無茶苦茶なことが書いてあった。 #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-30 22:37:19
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

「フサリアは突撃用長槍、鎧を突き刺す超長剣、突き刺す他に叩き斬る用途にも使用される長剣、敵兵をなで斬りにする大型サーベル、接近戦で使われる戦斧、そして小弓ないしピストル、攻撃用メイスを全て同時に装備していた」それどこ情報よー? #私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-30 22:39:50
銅折葉@C99金曜ス44a @domioriha

マリア・エリーザベト。第二次ウィーン包囲当時の聖ローマ皇帝レオポルト1世の娘。生まれは1680年のリンツ、長じてオーストリア領ネーデルラント総督を務めた。ハプスブルク家の皇女でありながら未婚、生涯独身。#私家版王女と吸血鬼メモ

2016-03-30 22:43:34