- EcoNomyT28
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これまでのあらすじ レイル・レーラビがレギの手に落ち、アルカ・クライアは"名も無きトーア"を封じる為の人柱として自らのその身を捧げた。 ...二人は必死に運命から逃れようとした、しかしそれは所詮、無意味な時間稼ぎに過ぎなかったのか...?
2016-03-13 19:55:03ーーー 本社付近、デベロッパー部隊と巨大ギガースショグゴスとの戦闘は長期化していた。 だが高出力攻性テトラダイ砲の修理と調整を終えた雷電のオーバーンが遅れて戻って来た事により、事態は好転した。
2016-03-13 20:05:03『ドルザーッ!ビームッ!!改善版!!』 謎エコーのかかったボイスと共にドルザルガンのボディから強烈な閃光が放たれ...プロトデルミスの触手と装甲を蒸発させる! 『よし、パワーダウンは発生していないな...完璧だ』 機関部を破壊されたショグゴスは一撃で機能停止した。
2016-03-13 20:10:08『流石だな、オーバン...最早私以上の設計者だ...』 コーバンは高出力攻性テトラダイ砲の使用時に発生する消耗・負荷・熱量等の問題を"複数のアームヘッドによる合体"によって解決したオーバーンに対して純粋に敬意を表していた。 『そんなに褒めるなよ...じいさん』
2016-03-13 20:15:07ショグゴスの触手と装甲が蒸発した事により空気中のプロトデルミス濃度が回復...機体活動限界は少し先に伸ばされた様だ。 『これなら後数分は持つはずです!』 『よし、総員本社ビルに乗り込むぞ...今度は我々が反撃する番だ!』
2016-03-13 20:20:10ーーーーー 「レイルレーラビ」 「何でしょう?」 「君の手で"巫女"を取り込んだ"名も無きトーア"を破壊して欲しいんだ」 「.....」 「君は僕の祝福を受けて本当の兄弟となった...期待しているよ?」 「...はい」 ーーーーー
2016-03-13 20:25:07...メッサー本社地下。 そこにはアームヘッドが自由に動き回れる程の広大な空間が存在する。 その中央に、"ツヴァイヘンダーだったもの"が佇んでいた。 空気中のプロトデルミスが殆ど枯渇しているにも関わらず、未だ機体の再生が続いている。
2016-03-13 20:30:07電気駆動式の旧式アームヘッド、アーキデルタの部隊がそこへ到着した。 (レーラビくん、そこにいるの?) 何かを感じ取った古い白熱電球の様に弱々しく発光するツヴァイのカメラアイが、その内の一機を捉える。 (そこにいるんだね) -システムに深刻なエラーが発生-
2016-03-13 20:35:02カメラアイの光が赤に変わる! 「...!」 レイルは無人アーキデルタに突撃の指示を出す!無人機は発砲しつつ接近! 対するツヴァイは弾丸を装甲で受け、床を凍結させながら接近し...再生した氷の左手でその内の一機を優しく撫でる! (おやすみなさい)
2016-03-13 20:40:07左手で触れられた無人アーキデルタは瞬く間に凍り付き、氷像と化した! 「!?.......!」 接近は危険と判断したレイルは自機を後退させ、狙撃を行いつつ無人機にも同じ動きを指示する! だがツヴァイはそれ以上の速度で接近してくる!
2016-03-13 20:45:03...アーキデルタ部隊は、ツヴァイにありったけの攻撃を叩き込んだ。 が、それが決定打になる事は無く次々と氷像に変えられていく。 ...そして残り一機、レイルに狙いを定める! 「!」 グレネード迎撃!だが一瞬で凍り付き不発!迫る左手!
2016-03-13 20:50:09...結論から言うと、アーキデルタ、レイル・レーラビは無事だった。 「...?」 全ての熱を奪おうとする氷の左手を、ツヴァイヘンダー、アルカ・クライアの右手が抑えていたのだ。 (....レーラビくん...僕を、殺して)
2016-03-13 20:55:03ーーー 「そう、"アルカ"は高い融合係数を持つが...強い意思さえあればそれに抵抗できる力も持ち合わせている。 ...そういう"システム"なんだ。」 次回、第30話「凍結システムアルカ②」に続く。
2016-03-13 21:00:12