『撃鋼戦輝ガンキャリバーR』個人的感想まとめ

銀河ノ風 @ginga_nj

『撃鋼戦輝ガンキャリバーR』 kakuyomu.jp/works/48522014… 改めて序盤から読み始めての感想。そういう先入観があったとはいえ、「怪奇小説」「サスペンス」より、「特撮」ないしそれに類するアニメのような雰囲気を感じる作品。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

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プロローグは人を襲う"殺人鬼"と、それを追う側と思しきプロテクターの"少女"が登場。ここを読む限り、人を襲う醜悪な怪物を狩るべく麗しいヒーロー…ヒロインか…が町を訪れる、というように受け取れる。敵対するであろう二者が描かれる導入部。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

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第一話は作品の舞台、御伽市に住む少女、鏡蓮の日常から始まる。舞台や主要人物が流動する作品とは思えないので、読者が長く付き合うことになる彼女と町の描写が細かいのはありがたい。一方で怪談めいた噂の話もあり、プロローグとの関連を気にさせてくる。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

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次に登場する重要らしき人物は秋原灯介。泣いてる子供を気にし、手を差し伸べたいと思い、しかし足は動かない、そんな青年。ヒーローに憧れた者が誰しもヒーローになれるわけではない、そんな憶えが自分にもあるので、彼のことは憎み切れない。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

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そんな彼女ら、彼らの日常は次第に非日常へ。偶然目撃した蜘蛛めいた怪人に襲われる鏡、その彼女を助ける"鬼"…と、ここでプロローグから言及されていた"彼"が必ずしも悪しき存在でないと確信が持てる。意図的にずらされていた認識が正されていく感覚。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

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自分を救った"鬼"…秋原を"正義の味方"に例える鏡の言葉を、しかし彼は否定する。そんな彼らを、見覚えのある少女らが取り囲み…というところで引き。作品の掴みとしては、強すぎずとも消して弱くない感じで、続きが確かに気になる第一話であるかと。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

銀河ノ風 @ginga_nj

プロローグから第一話で最も引き込まれた点は、プロローグでの描写…恐らく意図的に誤認させるようになっていた…の意味すべきものが真逆だったこと。何が善で何が悪か、あるいはそのようなものですらないのか、実態が気になり続きが読みたくなります。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

銀河ノ風 @ginga_nj

プロローグの描写であると、『キマイラ』が単に例えで使われていると思いきや…というところが印象強かったです。後々まで読み進めると、「そういうことだったのか」と膝を打つ描写であると思いました。 #ガンキャリバーR #プロローグ～第一話

銀河ノ風 @ginga_nj

『撃鋼戦輝ガンキャリバーR』 kakuyomu.jp/works/48522014… ヒーロー然として少女を救った男の前に、よりヒーローらしい女が現れる。二つに思われた勢力は三つに数を正し、物語が加速する。スロースタートと聞いていたけど、そんな印象は薄い。 #ガンキャリバーR #第二話

銀河ノ風 @ginga_nj

『正義の味方』を否定した男が、しかし『誰か一人の味方』として燻っていた心に火を点ける。ヒーローであることを否定し、しかしヒーローめいたマフラーをなびかせて戦うチグハグ…キマイラのよう…な鬼が、彼の想いと裏腹に、確かに眩しく感じられる。 #ガンキャリバーR #第二話

銀河ノ風 @ginga_nj

ここまで読んで、意図的に…かどうかは別として、上手いこと読者の認識を誤らせたり（財団の通信相手が蜘蛛男なのでは、等）、何気ない描写が後々大きな役割を果たしたり（窮地を救ったエネルギー、等）、そういったところの書き方、描き方が上手であると思いました。 #ガンキャリバーR #第二話

銀河ノ風 @ginga_nj

『撃鋼戦輝ガンキャリバーR』 kakuyomu.jp/works/48522014… 鬼と鎧の物語が真に混じり出す話。一人異形と化し、醜く足掻きもがく男にとって、あまりに眩しく、あまりに正しい女。一方でヒロインの兄と主人公の謎にも迫り出す。加速は続く。 #ガンキャリバーR #第三話

銀河ノ風 @ginga_nj

鎧の女…御剣ハルの装備や発声が機能的を通り越してある種玩具的なのも、単純に肉体が変質する秋原灯介の鏡映し故か。『カリバーン』と『ガントレット』。ここに来て、タイトルに合点がいきはじめる。話が動き、色々と分かり始め、さらに続きが気になっていく。 #ガンキャリバーR #第三話

銀河ノ風 @ginga_nj

『撃鋼戦輝ガンキャリバーR』 kakuyomu.jp/works/48522014… 明かされる鬼の誕生秘話。二度と戻らぬあの日。消えぬ痛み。正義に託せぬ、熱いエゴ。あの日求めた"ヒーロー"に、"正義の味方"に奪われかけた、男の心が燃え上がる。 #ガンキャリバーR #第四話

銀河ノ風 @ginga_nj

"正義の味方"はしかし万能の存在ではなく、救えぬ命も、間に合わぬ危機も、気付かぬ事件も確かにある。そしてその上ヒーローの、御剣ハルの心はあまりにも正しすぎた。この時点では不明だが、その起源も気高く一片の曇りもないものなのではないか。 #ガンキャリバーR #第四話

銀河ノ風 @ginga_nj

あの日、その時、いまこの時代、テレビの中や誌面の上のヒーローには、己の復讐を乗り越えた者も確かにいた。しかし人は誰もが高潔に生きられない。悪いことだと、間違っているとわかりながらも、抱いた怒りを捨てきれない。正しい言葉は、彼らにとって劇物である。 #ガンキャリバーR #第四話

銀河ノ風 @ginga_nj

しかしそれでも、己の復讐のために翠の炎を燃やす彼は、倒れる者を、苦しむ者を見過ごせない。たとえ、戮すと決めた化け物の中身であっても。悪役の皮を被って、少年の背を押しもする。だから彼も、確かに誰かの味方であり、誰かにとってのヒーローなのであろう。 #ガンキャリバーR #第四話

銀河ノ風 @ginga_nj

ここまで読んで確信が持てたが、これは何かが"混ざり合う"物語だ。それは日常と非日常であり、旧街区と新街区であり、人と動物であり、オレンジジュースとレモンスカッシュであり、殲鬼と閃姫であり、拳と剣である。コンフュージョンでありながら、確かな一つの物語。 #ガンキャリバーR #第四話

銀河ノ風 @ginga_nj

となると、この"キマイラ"だらけの話の中で、にわかに怪しく思えてくるのが『ミグラントリィ財団』である。複数企業の"キマイラ"であるこの財団は、果たして本当に超常の犯罪に対処する…"正義の味方"なのであろうか？彼らの正体からも目が離せない。 #ガンキャリバーR #第四話

銀河ノ風 @ginga_nj

『撃鋼戦輝ガンキャリバーR』 kakuyomu.jp/works/48522014… 男にエゴがあるように、女に譲れぬ正義あり。あの日自分に差し伸べられた、あの手のようにいつの日か、誰かの希望になるために、鎧を纏い、剣を取り、気高く白く駆けてゆく─── #ガンキャリバーR #第五話

銀河ノ風 @ginga_nj

前回が殲鬼の再起であるならば、今回は戦姫が想起する話。御剣ハルは、あまりにも正しく、あまりにも気高く、あまりにも─ある意味、気味が悪いほどに─『正義の味方』であり、そして『誰かの味方』であった。どこか捻くれてしまった者には、辛い光を放っている。 #ガンキャリバーR #第五話

銀河ノ風 @ginga_nj

御剣ハルがその信念や装備でヒーロー性を示す一方で、秋原灯介はさらにコンフュージョンが進んでいく。単なる力の発現に止まらず、その身にさらなる変貌を呼び込む。人の生を捨て、鬼の姿すら保てず、復讐も人助けも捨てられず、彼はどこに向かっていくのか。 #ガンキャリバーR #第五話

銀河ノ風 @ginga_nj

本筋以外では、やっぱり作者の好きなものが色々とにじみ出てるなー…というのを改めて感じる点もチラホラ見られた話でした。名前が轟轟してたり、散乱してたり、バイクとかナントカ…分かる以上、私も好きですけど、ハイ。 #ガンキャリバーR #第五話

銀河ノ風 @ginga_nj

撃鋼戦輝ガンキャリバーR - カクヨム kakuyomu.jp/works/48522014… 虎穴に入らずんば虎子を得ず。醜悪な人の本性が渦巻く魔洞の中、鬼は背負った約束に迷い、そして決断する。そんな彼の前に突如落ちた眩い雷は、敵か、味方か、それとも─── #ガンキャリバーR #第六話

銀河ノ風 @ginga_nj

人と獣が、生物と機械が、殲鬼と閃姫が"混ざり合う"のがこの作品であると以前に書きましたが、物語と同時にこちらも進行していっていますね。"ガン"が殲鬼、"キャリバー"が閃姫であるとすれば、残る”R”はあの戦騎…ということになるのでしょうか。 #ガンキャリバーR #第六話