「パナマ文書」に登場したプーチン大統領の友人セルゲイ・ラルドゥーギン氏てどんな人?/4年前の取材メモから
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パナマ文書26)よく西側の外交官たちは『柔らかい言い回しをした方がいい』と言う。だが、ワロージャはそうしない。例えばNATOがロシアの国境に迫らないと最初約束し、結局接近したとき、彼が西側に言ったのは直接的だった。『だったらなぜ約束したのだ』と。(続く)
2016-04-06 21:26:10パナマ文書27)欧州ミサイル防衛計画についてもそうだ。『ロシアにミサイルを向けないと言うのなら、公式文書にそう書いてくれ』と。彼が会談できないと言ったらできないし、できると言ったらできる。煙に巻くような、駆け引きはないのだ」
2016-04-06 21:28:19パナマ文書28)プーチン氏が大統領に返り咲いたことについて、ラルドゥーギン氏はこう言いました。「そもそも前回選挙でワロージャには大統領職を続けて欲しかった。メドベージェフ氏を後任の大統領にしたことは間違いとは言いたくないが、プーチンには辞めて欲しくなかった。(続く)
2016-04-06 21:35:02パナマ文書29)だが、ワロージャは憲法違反はしたくなかったのだ(当時の憲法では大統領は連続2期までと規定されていた)。ある高官が合法的に大統領に残る方法を彼に8通り指南した。例えばロシアがベラルーシと統合して新しい国家になれば、ロシア時代の2期はカウントされないとか。(続く)
2016-04-06 21:37:20パナマ文書30)しかし、ワロージャは決してそれらを採用しなかった。そして今回の大統領選。彼以外の代替の候補はいなかったのだ。例えば狂信的な野党支持者でさえ、共産党党首のジュガーノフ氏や自民党のジリノフスキー氏を大統領にしようとは望んでいなかったはずだ」
2016-04-06 21:41:17パナマ文書31)そして、6年後(2018年)の次の大統領選についてもラルドゥーギン氏は言及します。「ワロージャは次の任期も大統領を務めるかどうかは、1年後に明らかになるだろう。国の状況がいい方向に変わるかどうか、だ。もし変わるなら、2期目がある。これは彼自身も言っている。(続く)
2016-04-06 21:44:45パナマ文書32)もし変わらなければ、別の人間が大統領がつくだろう。国民が信頼できる人が出現して。でも今の野党では荷が重すぎる。ワロージャはしっかりした候補が必要なんだと言っている。彼は大統領の椅子にしがみついたりしない。(続く)
2016-04-06 21:46:09パナマ文書33)エリツィン氏が彼を後継指名したとき、彼は政治の素人とだった。だが、彼はそのとき言った。『ポジションは重要ではないのだ。私はどこにいても、ロシアに尽くす覚悟だ』と」
2016-04-06 21:47:25パナマ文書34)ラルドゥーギン氏は日ロ関係についても話しています。「私は日本にも公演で行ったことがあり、ロシアに反感を抱く人がいることを知っている。反ロシアのデモも見たことがある。しかし、日本人とロシア人は(領土の)論争に決着をつける妥協点を見つけることができると思う。(続く)
2016-04-06 21:51:36パナマ文書35)日ロ間には平和条約がなく、厳密にば戦争状態。でも文化的な結びつきは大きい。ロシア人は日本文化が好き、日本人もチャイコフスキーなどが好きでしょう。前を向きたくない日本人は『島を返せ。でないと日ロ関係の未来はない』と言う。このような問題の立て方はダメだ。(続く)
2016-04-06 21:55:03パナマ文書36)ワロージャは日本も含め、西側に嫌われているだろう。彼はとても厳しい姿勢の持ち主だから。だが、同時に彼は柔軟な思考の持ち主でもあり、妥協点を見つけることができる人だ。ロシアの国益にかなうと考えれば、柔軟に対応する人物だ」
2016-04-06 21:58:34パナマ文書37)そして、プーチン氏と自身が率いる音楽施設についても言及します。「ワロージャは、私がトップを務めるこの『音楽の家』を支援してくれている。私は政治問題にはノータッチ。文化の分野で貢献するだけ。そしてある人は財界で。私たちが諸外国との関係をよくし、あとは政治もよくなる」
2016-04-06 22:04:28パナマ文書38)そして、カネにまつわる話も。「私とワロージャとの友情をあてこんで、多くの人が抱えている問題の解決に彼を利用しようとする。時には金をちらつかせる。ワロージャからは『そんなやつは信用するな』と言われた。(続く)
2016-04-06 22:06:18パナマ文書39)私が率いるこの施設にもいい『スポンサー』がいる。確かにそのうちの何人かはワロージャの友人だ。しかし、友人としてのコネを使っていることはない」
2016-04-06 22:08:14パナマ文書40)ラルドゥーギン氏の取材からの紹介は以上です。長々と失礼しました。取材は4年前であり、パナマ文書には直接関係する話はないのですが、日本ではあまり知られていない彼について、多少なりとも皆さんがイメージすることができたなら幸いです。早速まとめたいと思います。
2016-04-06 22:11:11