決意のスリーピング・ビューティー

童話に興味を持ったプテル(停止中) @manabuAschesama

今回の舞闘会は26回中、24回がドルミールだった。頑張ったな。ふふ、お疲れ様… pic.twitter.com/qLRxFHIneV

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ん？私か？私は一度だけ出撃したが、それ以外はずっと王子殿とバルコニーで試合観戦をしていたよ。 も、勿論ドルミールを応援していたぞ。王子殿と話すのに夢中で試合内容は全く憶えてないなんてあるわけないだろ。ほ、ほら。対面ツクヨミをイバラで囲って逃げられなくした後キルは格好良かったぞ。

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今回の舞闘会の主役はドルミールだった。見事だったよ。お前も、お前の相棒もな。 良い機会だ。久々に本を読もう。これは誰かに綴られた原典とは少し違う物語。眠れる森の美女とその相棒が我が陣営に加わる時にあった………かもしれないお話だ。 …長くなるから寝たかったら寝ても構わないぞ。

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「………おはようございまぁす。…あれ？私、眠って…。たしか、糸車の針を触った途端、意識が遠のいて…。そうでした。これが、私が生まれた時にかけられた呪いなのですね…。今は、何とか意識があります…。レム睡眠ってやつですね。 ん…？なんだかチクッとしました。これは…イバラ…？」

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「イバラ…みたいですね。イバラさんでよかったですかぁ…？」 「…。」 「もしや、魔女さんが私にかけた呪いの正体は貴方なんですか…？イバラさんも大変ですね」 「…。」 「じゃあ百年間、私の話し相手になってください。たまに少し目が覚めるんですよ」 「…。」

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「夢を見ました。私の城がイバラに覆われる夢を…。いや、現実なんですなね？」 「…。」 「呪いが発動した時の事、あんまり憶えてないんです。父や母、城の皆はどうしてますかね…？」 「…。」 「イバラさん、私、百年経ったら王子様が迎えに来るんですよ。ちゃんと来ますかね？」 「…。」

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「聞いてくださいイバラさん。私が眠ってから今日で99年が経ちました。あと1年で私は眠りから覚められる」 「…。」 「ですが何やら外が騒がしいですね。何やらドス黒い気配を感じます…」 「…。」 「気配で分かります。ああ、黒い何かが辺りを飲み込んでいく…。この城も…？」 「…。」

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「そんな…。あと1年。たった1年だったのに…」 「…。」 「起きないと…。ダメです…。脳は起きてるのに目は覚めません…。この城には…私だけじゃない。父も母も城の皆もまだ眠っているのに…！」 「…。」 ムクッ 「イバラさん…？あ、あれ…。何だか揺れてません…？」

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「マメール殿！サンドです！闇の軍勢の出現地に到着！応戦してます！」 『分かりました。辺りを侵食されぬよう速やかに討伐してください』 「承知しました！…待ってください。近くの城から何か出てきました！あれは、植物？」 ズルズルズルズル… ギョロッ 「キシャアアアアアアアアッ！」

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「い、イバラです！一つ目の付いた巨大なイバラの化物です！」 『何ですって？まさか新たなヴィラン…？』 「い、イバラさん…なんですか…？」 「クルルルルル…！キシャアアアアアアアア！！」 「イバラさん…なんですね。お願いします。私の…私達の城を守ってください！」

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「待ってください！イバラの怪物は闇の軍勢と戦ってます！まるで城を守るように！」 『敵ではないのですか…？』 「分かりません。マメール殿、指示をお願いします！」 『では…対象を味方とします！刺激しないように共闘作戦を開始してください！私もそちらに向かいます！』 「分かりました！」

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「あれ…？何だか部屋の匂いが違います…。ここはどこでしょう…？」 「お目覚めですか、眠り姫。私はマメール・ロワ。先の戦いの後、貴女を保護させてもらいました」 「くぅ…」 「眠らないでください」 「あ、はい…。レム睡眠の時なら何とか話せるので…ノンレム睡眠になる前にお願いします…」

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「驚きましたよ。こんな力を秘めたキャストがいたなんて…」 「ん…？私、何かしました…？」 「何をって。イバラの化物を操り、闇の軍勢を蹴散らしていたではないですか」 「それは…夢ですよ。私の城を壊されたくないって思ったらイバラさんが敵をやっつけてくれたんです。すごい夢でした…」

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「夢ではありませんよ。眠り姫。そのイバラの化物は実際に動いていた。そして城を守り抜いた」 「イバラさんが…？」 ムクッ 「ひゃあ…！？ああビックリした。寝てる時にビクッとなりました…。これジャーキングって言うんですよ…」 「それはいいですが…貴女が操っていたのではないのですか？」

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「私は…さっきも言ったようにイバラさんにお願いしただけです」 「イバラさん…ですか」 「はい。99年間、私の話し相手になってくれてたんですよ」 「ふむ…日ノ本では『長年想いが込められた物には魂が宿る』という迷信がありますが、99年間話していた事で魂が…？それとも呪いの副作用…？」

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「そうですか。イバラさん、私達の城を守ってくれたんですね。ありがとうございます…」ポンポン 「ところで眠り姫、貴女をお連れしたのは他でもありません。私達の仲間になってほしいのです」 「仲間…？」 「世界は今、闇によって滅ぼされようとしています」 「私の城を襲ったあの黒い気配…？」

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「そうです。私達はあれを闇の軍勢と呼んでいます」 「あの…、そういえば私の城は…？」 「安心してください。私の仲間と、貴女の相棒が守り通してくれました」 「ああ、良かった…。あの城の中には…私の父や母、城で働く皆が眠っているんです…。私のせいで…」 「随分強力な呪いのようですね」

童話に興味を持ったプテル(停止中) @manabuAschesama

「あの闇と戦わないと…また城が闇に呑まれるかもしれない…。私は…城に住む皆を眠りの呪いに巻き込んでしまった。ですから眠りの呪いが解けるまであの城を守る義務がある…。静かな夜から皆が良い朝を迎えられるように…。マメールさんでしたね…。お願いします。私もこの戦に協力させてください…」

童話に興味を持ったプテル(停止中) @manabuAschesama

「私どもも貴女の大切な城を守る事をお約束します。眠り姫」 「ありがとうございます…。あ、それと……」 「それと？」 「私の名前は眠り姫じゃなく…ドルミール……ムニャムニャ…」 「ドルミール様？完全にノンレム睡眠に入ってしまいましたか」 「………まちがえました」 「え。は、はい？」

童話に興味を持ったプテル(停止中) @manabuAschesama

「わたしたちのなまえ…ぐぅ…。ドルミールと…イバラさん………くぅー…くぅー」 「…はい。よろしくお願いします。ドルミール様、イバラ様」 「今日は初陣。皆と共闘作戦ですよ、イバラさん」 「…。」 「呪いが解けるその日まで私は城を…家を守ります。行きましょう、イバラさん」 「…。」

童話に興味を持ったプテル(停止中) @manabuAschesama

ふう。おしまい、と。どうだ？ドルミール。 …もう寝たか。いや、コイツの事だ。最初から寝てたのかもしれないな。 お前にも守る家族があるんだな。ならば私も全力でお前を助けよう。全てが解決した暁には、お前の両親に元気な姿を見せてやるのだぞ。おやすみ。

ユメ(地下要塞) @CenAsch_kudasai

イバラさんと共生してるドルミール超可愛いと思うんすけど

ユメ(地下要塞) @CenAsch_kudasai

マメール「お飲み物でもお持ちしましょうか」 サンド「では紅茶を下さい」 アシェ「コーヒーをくれ」 ドルミ「あの…私にもお水を…」 マメール「はい。睡眠中は多量の水分を失いますからね」 ドルミ「ではなくて…その、イバラさんの分です…」 マメール「…ティンク。蛇口にホースを」

ユメ(地下要塞) @CenAsch_kudasai

ドルミ「ふふふ、勝ちましたよイバラさん。買った時は…ふふ、いつものアレです…」 ズルズルズル… マメール（何でしょう…？ま、まさか倒した敵から養分を搾り取るとか…！？） ドルミ「そりゃあ。わーっしょい。わーっしょい」 マメール（イバラがドルミール様を胴上げし始めた…）