救世主に関するn番煎じ考察

何百何千何万回と繰り返されているであろう救世主に関する考察のメモ。
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スナハヤ @Sunahaya_sorane

誰かを助けるっていう行為は、規模の大小に関わらず、誰かの犠牲になるということだ。国を救うってことは、何十万何百万という人間の犠牲を肩代わりして敵を討つことだし、目の前の転びそうなおばさんを助けることは、おばさんが転ぶという犠牲を肩代わりすることだと思う。

2016-04-24 18:57:44
スナハヤ @Sunahaya_sorane

んで、その前提でいくと、救世主ってのははっきり言って人柱だし、言い方を悪く変えれば勇気がない実力がない何もできないそんな無能のためにとてもとても有能な人間が命をかけて何かと戦うってことだよね

2016-04-24 19:00:03
スナハヤ @Sunahaya_sorane

そもそも、救世主なんて考え自体がとてもとても非効率的であって、何故かは知らんが、分散させるべきその犠牲を誰か一人に集中させたろうっていう謎システムが救世主なわけじゃん。しかも救世主はそれを前向きであれ後ろ向きであれ受け入れてるってことじゃん。

2016-04-24 19:03:32
スナハヤ @Sunahaya_sorane

じゃあ、そんな救世主に向いた人間はどういう人なのかってのを考えてみたい。 少なくとも、「自分を信じる力がある人」じゃないと無理だ。そうでないとあっという間に砕け散るからだ。

2016-04-24 19:08:19
スナハヤ @Sunahaya_sorane

自分を信じる力があって、それでいて、自分の所属する組織に夢や希望を抱いている必要もある。自分を犠牲にしやがる集団に守る価値があるかどうかを考えた時に、夢も希望もないクソな集団のために命をかける馬鹿は流石にいないと思うからだ。

2016-04-24 19:12:56
スナハヤ @Sunahaya_sorane

自分を信じる力、組織を信じる力、じゃあ他に何を信じるかって言われたら「信条」だよね。 これだけは絶対に譲れない想い、例えば「神に背くまじ」「命を救わなければならない」「魔法少女は夢と希望の象徴でなければならない」っていう、一本の信念。

2016-04-24 19:17:04
スナハヤ @Sunahaya_sorane

自分を信じる力、自己肯定感を支えるのは、「自分を認めてくれる存在」「自分の能力を裏付ける実績」「素直に育ってきたこと」だと思う。 どれか一つでも欠けると、自己肯定感の維持は難しいと言える。

2016-04-24 19:30:09
スナハヤ @Sunahaya_sorane

というわけで、救世主には、自分を信じる力、組織を信じる力、信念を貫き通す力が必要である。では、次にその力を支えるものを考えなければならない。救世主そのものを支えるのは、三本の柱だけど、その柱を支える柱もあれば、そのまた柱を支える存在もあるべき。

2016-04-24 19:21:17
スナハヤ @Sunahaya_sorane

組織を信じる力の源は、「第一に組織の信頼性があること」「組織に守るべき価値があること」「組織が救世主を支えてくれること」。 これは結構単純だ。

2016-04-24 19:33:14
スナハヤ @Sunahaya_sorane

以上9点が、三本柱を支えるまた別の柱になるとすれば、救世主の条件はとてもとても限られてくる。 「恵まれた環境で伸び伸びと幸せに育った、素直でしっかりした人間」であることを条件に据えた時点で人類の9割9分9厘以上が脱落するに決まっているからだ。

2016-04-24 19:41:22
スナハヤ @Sunahaya_sorane

信念を貫き通す力は厄介だ。人間の信念なんてのはいとも容易くブレる。「信念そのものの土台が安定していること、説得力があること」もそうだし、「信念の普遍性が高く賛同者を集められること」も必要だろうし、「盲目的に信じる力があること」も重要だ。

2016-04-24 19:37:04
スナハヤ @Sunahaya_sorane

その上で、「選ばれし人間になる必要がある」。救世主は、決まって「自分よりも高位の存在によって選ばれた人間」だ。選ばれることで、救世主としての力を初めて得る。自分の意志で救世主になろうとする人間には、バックアップが存在しないのですぐに駄目になる。救世主は選ばれし存在だ。

2016-04-24 19:47:58
スナハヤ @Sunahaya_sorane

ほんでもって極め付けが、「組織の中で誰よりも誰よりも期待される存在になること」。救世主はナンバーワンを維持しなければならない。ナンバーツーになった時点で救世主は要らない存在になる。人望カリスマ無しには救世主を務めることは叶わない。

2016-04-24 19:52:10
スナハヤ @Sunahaya_sorane

つらつらツイートしてきたけど、結局は 「恵まれた環境で幸せに、何の歪みもなく育った、選ばれしカリスマ」 こんな人が、救世主になれるのだ。 滅多に存在することはない人類ヒエラルキーのトップがふと世界に現れた時に、そのトップは救世主へと様変わりするのだ。

2016-04-24 19:57:56
スナハヤ @Sunahaya_sorane

じゃあ、そんな救世主が何故必要かって言われたらそりゃもう「旗」となる存在が必要だからだよな。有象無象がついていくための強烈な目印。 救世主は救世主になった時点で人間じゃなくてただの記号になる。組織にとっては「願ったり叶ったりのシンボルマーク」として機能する。

2016-04-24 20:06:29
スナハヤ @Sunahaya_sorane

そう考えると、不自由なく幸せに暮らせたはずの存在に、救世主という名の人柱の役目を負わせて犠牲を集約させようとするシステムはとてもとても悩ましいものになるね。 これまた言い方が悪いけど、無能な人間が次から次へと群がって足を引っ張り続ける行為だからね。

2016-04-24 20:02:51
スナハヤ @Sunahaya_sorane

結局は、救世主の生まれる条件は、人類ヒエラルキーの頂点に立った人間が記号となることを強いられること、なんだな。 すごく当たり前な結果にすとんと落ちてしまった。今まで悩んできたのは一体なんだったのか。まあ何万回と言われてきたことだろうとは思うけどさ……

2016-04-24 20:09:16
スナハヤ @Sunahaya_sorane

救世主は所詮、とてもとても便利な道具だよなあ。人間じゃなくて道具。記号であり旗であり目印。 時が来れば用済みになることが決まっている消耗品。

2016-04-24 20:12:14
スナハヤ @Sunahaya_sorane

そして、自分の意志で救世主を目指したい人間は駄目になるって話をしたけど、よほど精神力と実力があれば救世主モドキぐらいにはなれるかもしれない。でも、救世主の条件を満たすことは決してないから真の救世主にはなれない。それでもいつか消耗品として打ち捨てられることは決まっている。

2016-04-24 20:17:02
スナハヤ @Sunahaya_sorane

それは果たして、救世主願望者の夢見た未来の形だろうか。救世主になれないまま消耗品となることを、どれほどの救世主願望者が望むだろうか。

2016-04-24 20:19:14
スナハヤ @Sunahaya_sorane

っていう救世主に関するよくわからないn番煎じ考察でした。

2016-04-24 20:21:49
スナハヤ @Sunahaya_sorane

最終的に「様々な作品に『救世主キャラ』は登場するけれど、いつか彼ら彼女らは都合よく利用された後に捨てられることが決まっているんだなあ……」っていうとても後味悪いタイプの結論に至っていくのであった。

2016-04-24 20:26:44
スナハヤ @Sunahaya_sorane

そもそも、救世主なんて存在を必要とする時点で組織そのものが破綻していると言えないこともないですね。 だって救世主システムって世界の不条理そのものだもの。それが正義として罷り通っている時点でダメだろうね。

2016-04-24 20:43:11