永遠の初恋

りかこ🐤@横倉担 @0516kj80825

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1 ……絶対また会おうね！ ……おん！約束！ これは私が昔、一緒に遊んだ男の子との思い出。 ＿＿＿＿ 朝7:00 今日は入社式。 不安と希望に満ち溢れた朝が始まる。 スーツを着て髪の毛を整える。 下へ降りるといい匂いが。 #永遠の初恋

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2 「茉優ー！おはよう！」 お母さんが朝ごはんを作っていた。 「おはよ。お腹すいたー。」 「もうすぐできるから待っててね。」 椅子に座ってできるのを待つ。 先にお父さんが座って新聞を読んでいた。 「茉優もついに就職かー。成長早いなあ。(泣)」 #永遠の初恋

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3 「もう、大袈裟だなあ。(笑)実家から通えるとこにしたんだから、離れるわけじゃないのに。www」 なんて笑いながら話す。 妹も起きてきて、全員揃って朝ごはん。 「いただきまーす！」 「緊張してる？(笑)」とお母さんが聞いてきた。 #永遠の初恋

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4 「うーん。ちょっとだけ。(笑)楽しみな方が強いかな！」 「そうか～～。それにしてもよかったな。希望のところに決まって。」とお父さん。 「うん。ありがとう。これから頑張ります。(笑)」 朝食を済ませ、準備をする。 「慌ててこけないようにね！」とお母さん。 #永遠の初恋

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5 「大丈夫だって～！(笑)じゃあ、いってきまーす！」 ドアを開けて、新しい世界へ。　 といっても実家から歩いて行ける距離だからいつもと変わらない景色。 商店街を抜けて、桜並木を歩く。 途中にある、神社でお参りをするのが通学のときの日課でもあった。 #永遠の初恋

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6 ここの神社はあの男の子といつも遊んでた場所。 もう10年以上前の話だから、名前も忘れてしまった。 階段を登ってお賽銭の前に来た。 お金を入れて鈴を揺らす。 「今日も一日、平和に過ごせますように！」 手を合わせてそう言った。 時計は8:10を指す。 #永遠の初恋

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7 「あ、行かなきゃ！」 少し早めに階段を降りる。 朝のお母さんの言葉を思い出した。 “慌ててこけないようにね！” 思い出したときには遅く、前に倒れかかっていて。。。 (あっ！やばい。) そのとき何かが私の前に来て ふわっと抱えられた。 #永遠の初恋

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8 「気ぃつけや？ちゃんと前見て歩き？」 そう聞こえた。 私はドキドキして顔が見れず 「す、すみません！ありがとうございます。」 と言ってその場を去ってしまった。 その人は上に登っていった。 ふいに後ろを見るとスーツだった。 少し背は小さい。 #永遠の初恋

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9 階段を降りると自転車が停めてあった。 おそらくさっきの彼のだろう。 スーツを来て、黒いリュックを背負っていたからここら辺で働いてる人なのかも。。 そんなことを思いながら 会社へと歩いた。 案外近くにあったので10分くらいで着いた。 #永遠の初恋

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10 そこそこ大きい会社だから新入社員の人数も多く、大勢の人が集まっていた。 同じ大学からも何人か就職している。 「茉優！おはよ！」 話しかけてきたのは同じ大学だった友達の美香。 「おはよ～！」 「ついに来たね、入社式。」 「早いね。あっという間(笑)」 #永遠の初恋

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11 「茉優、慌ててこけなかった？しっかりしてるけどおっちょこちょいなところあるからさ。(笑)」 なんてちょっとからかってくる。 「なにそれ。(笑)こけてないよ。こけそうにはなったけど。。。」 「そっか。こけてはないんだね。www」 #永遠の初恋

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12 「まあね。間一髪で助けてもらったの。」 「へえ。誰に？」 「ん？知らない人。スーツ着てたからサラリーマンだと思うけど。」 「そうなんだ。よかったね。(笑)」 会話をしているうちに入社式が始まった。 社長や先輩社員の話を聞いたりと長い時間を過ごした。 #永遠の初恋

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13 入社式が終わって研修室へ移動することになった。 適当な場所に座ると、前の席に見覚えのある後ろ姿。 もしかして。。 「あ、あの！」 声をかけてみた。 「なんですか？」 不思議そうに、でも笑って振り向いてくれた。 「朝、近くの神社にいませんでしたか？」 #永遠の初恋

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14 思いきって聞いてみた。 後ろ姿が似てるだけでこんなこと聞く自分も変だなと思った。 「おりましたよ。気を引き締めようと思ってお参りしました。(笑)」とにこっと笑って答えた。 「あっ。やっぱり。。」と小さく呟いた。 「え？」と彼が聞き返す。 #永遠の初恋

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15 ちょっと恥ずかしいけど、話そうかな。お礼ちゃんと言えてなかったし。 「私も毎朝行くんです。今日もお参りしてからここに来たんですけど、階段から落ちそうになって。」 「おっちょこちょいやね。(笑)」 いたずらっぽく笑う。 恥ずかしくなったけど、話を続けた。 #永遠の初恋

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16 「それで、あの、助けてくれた人がいたんですけど、その人に後ろ姿が似てたので声をかけてしまいました。急にすみません。」 なんだか辿々しくなってしまった。 「確かに、おったなあ。めっちゃ急いで降りてくる人。まさか君だったとはね。(笑)」 やっぱりこの人だった。 #永遠の初恋

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17 「あ、あのときはありがとうございました！おかげでちゃんと会社に来れました。」 すると彼が笑って 「ええよ。てか同期なんやし、敬語やめへん？(笑)俺、安田章大って言います。よろしく。」 手を差し出された。 私も自己紹介をする。 #永遠の初恋

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18 「山田茉優です。よろしく。」 それからと言うものの 怒濤の日々が始まり、覚えることがたくさんあった。 安田くんとはたまにお昼を一緒に食べたりすることもあった。 会話の中で関西から来たことと 商店街の近くで一人暮らししてることを知った。 #永遠の初恋

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19 思ったよりも物腰が柔らかで、話しやすい。 二人でいる時間が楽しくて、私は安田くんのことがだんだん気になってきた。 ある日のこと。その日は新入社員の歓迎会 会社近くの居酒屋で開かれる。 仕事が終わってからその居酒屋に各自集合と言われた。 #永遠の初恋

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20 「なあなあ、茉優。」 その声にドキッとする。 いつしか安田くんは私のことを呼び捨てにするようになった。 「ん？どうしたの？」そう聞くと。 「その居酒屋まで一緒に行かん？俺場所わからくて。(笑)」 あ、そっか。初めて来たからわからないもんね。 #永遠の初恋

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21 「うん、いいよ。」と答えた。 「おっ。よかった。」と笑う安田くん。 その笑顔を見るたび胸がきゅんとする。 そして、なぜか懐かしい気分になる。 「じゃあ、また後で。」と安田くんが私のもとを後にした。 仕事が終わり、参加する人たちが続々とオフィスを出る。 #永遠の初恋

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22 「ほな、俺らもそろそろ行く？」と安田が言う。 「そうだね。てか私たち一応主役なのに一番最後っぽいね。(笑)」 気がつくと私たちだけだった。 「まあ、ええやん。皆きっとお酒飲みたいだけやろうし。(笑)それに主役は遅れて登場するって言うやろ？(笑)」 #永遠の初恋

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23 「なにそれ(笑)まあ、いいや。もう行こう！(笑)」 会社の外に出ると安田くんが 「神社行かん？まだ時間あるし。」と提案してきたので行くことにした。 「あれ？今日は自転車じゃないの？」 「今日お酒飲むから自転車だめだろなって思って歩いて来てん。」 #永遠の初恋

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24 「そうなんだ。」 しっかりしてる人だな。 「着いたな。じゃあ、上まで競争！」 と安田くんは階段をかけ上がる。 「えっ！ずるい。」 と思えば、こんな子供っぽいところもある。 あのときもこんなことしてたなー。 なんてを懐かしいこと思い出す。 #永遠の初恋