あなたの声

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イジメのせいで耳が突然聴こえなくなったとき あなたはどうする？ 私なら、、、死ぬかもね。 あの日、彼に会ってなかったら。 #エイトで妄想 #あなたの声 pic.twitter.com/tbTYwngovG

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１ 中学での思い出 それはひどく辛いものだった 私の居場所はどこにもなくただ1人 友達もいない イジメ ひどく傷ついた心はもう崩れそうになっていた いっそ死のう。 そんなことも考えた、、、だけどそんな勇気は無く私には無理だった #エイトで妄想 #あなたの声

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2 中学3年になり私にある異変が起きた 朝起きら ー耳が聞こえないー なんの音も入って来ない 私は恐怖に襲われた 「ママ？」 （おはよう！桃） やっぱり聞こえない 涙が溢れてきてママは驚いていた #エイトで妄想 #あなたの声

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3 （桃？どうしたの？） 口元の動きを見れば大体何を言ってるのか分かった 「ママ、私、耳が聞こえない」 その日のうちに私は病院に行った ［原因不明の聴覚障害ですね、今まで聞こえていたのであればものに戻る可能性もあると思います］ （そんな、、） #エイトで妄想 #あなたの声

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S4 ママはひどく落ち込んだ 私は耳が聞こえなくなったことを隠して学校に行き続けた 眼を凝らして先生の口の動きを見て いつしか変な能力？が身についた。 でもイジメは止まらない 横や後ろから声かけられてもそれは聞こえなかった #エイトで妄想 #あなたの声

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S5 だから無視してるって思われるのは仕方ないよね 我慢するしかない イジメが続くある日、1人の男子生徒が転校して来た その人の名前は“安田章大” 私は忘れていた 私の全てだったこの人を、この人の名前を、、、忘れていた #エイトで妄想 #あなたの声 pic.twitter.com/i9VO8JIOcP

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6 『どうも、安田章大です。よろしく』 彼は私の横の席 少し背は低いけどイケメンですぐにみんなと仲良くなった 『よろしく』 そう声をかけてくれたけど、私にあなたの声は届かない 声は出せるから私も答えた 「よろしくお願いします」 #エイトで妄想 #あなたの声

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7 できるだけ彼とも関わらないようにして 1ヶ月がたった 後ろから何か言われてるのを察知したけど振り向くことはできない 紙を丸めたものや消しゴムいろんなものが飛んで来た そろそろ私も心持たないなぁ、 心臓がズキンズキンして苦しかった #エイトで妄想 #あなたの声

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8 その場からできるだけ遠く、誰もいない所へひたすら走った 向かった先は屋上 端に立ち目を閉じて風を感じる 音は聞こえないけど想像できる “死ね” 耳が聞こえなくなる前にクラスで最後に聞いた言葉 私の中でずっと繰り返されてる #エイトで妄想 #あなたの声

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9 目を閉じたまま一歩前へ。また一歩前へ あと一歩踏み出せば落ちるかな？ 楽になれるかな、、、？ 私が踏み出そうとしたら誰かが私を引っ張り抱きしめた 目を開くとそこにいたのは 「や、すだ、、くん」 私の目線に合わせて彼は手を動かした #エイトで妄想 #あなたの声

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10 それは手話で“1人じゃない”って。 私は涙が出た 彼の言葉にではなく、手話をした彼になぜか涙が出た 泣いてる私に 『耳聞こえへんのなんで黙ってんの？』 口パクと手話で会話をしてくれる 彼の質問の返事、、 「言ってもイジメは終わらないでしょ」 私は諦めてた #エイトで妄想 #あなたの声

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11 私は言葉で返す すると彼はまた口パクと手話で 『イジメ、いつからなん？』 「忘れた。いつからなんだろう」 弱った声で呟くとまた抱きしめてくれた 優しさを感じるハグ そして彼は言った 私には聞こえない声で 『俺のことを思い出して』 #エイトで妄想 #あなたの声

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12 抱きしめられてるから口元見えないけど顎が動いたのがわかったから 「何か言った？」って聞いたら 『俺は桃の味方やから』 手話ではなく口パクだけでもそれは伝わった 私の心の奥で眠っていた何かが動き出した #エイトで妄想 #あなたの声

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13 その日以降彼は色々手伝ってくれた 先生が後ろに行った時どこをやってるとか 本読みはどこからかとか何を言ってるかわからないとき彼を見たら みんなに気づかれないように手話で教えてくれたり 私は彼のことを頼りにし、恋の花が咲き始めたのが分かった #エイトで妄想 #あなたの声

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14 そんな時私はある夢を見た “桃〜俺引っ越すねん！” 夢に出てきたこの子、誰かに似てる っあ、、この子私好きだった子だ、、 名前、、名前、なんだっけ、、 思い出せないまま朝が来た そして安田くんが家まで迎えに来てくれて一緒に学校へ #エイトで妄想 #あなたの声

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15 『今日学校終わったらさ、ちょっと付き合って！』 「っあ、いいよ//」 だけどお昼休みに私は意識を飛ばした 紙を渡されて読んだ瞬間目の前が真っ暗になって 私の中で繰り返される“死ね”の言葉 気付いた時、私は保健室にいた #エイトで妄想 #あなたの声

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16 先生に気づかれないように保健室を出た 向かったのは教室 教室の中が騒がしいことに気づいた クラスのみんなが彼を囲むように立ってて 彼の口元が見えるように後ろのドアにまわった 『誰やねん、これ書いたやつ』 彼は私が見た紙を持ってクラス中の子たちに怒ってた #エイトで妄想 #あなたの声

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17 『最近あいつは隠してたけど嫌がらせまだしとったんか？ お前らな、大人数であいつを傷つけて笑って？クズか？ お前らに何されても学校に来続けて、あいつはな？ あいつはお前らのせいで耳聞こえへんなったんじゃ』 クラス中がざわついた #エイトで妄想 #あなたの声

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18 そして誰かが私の存在に気付きみんなの視線が私に注がれた 涙を流す私に彼は手話で話し出した それは多分私にしかわからない会話 『ごめん、言ってしまった。ごめん』 「私のためにありがとう」 私は微笑んでから屋上へ走った #エイトで妄想 #あなたの声

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19 彼もついて来ていて私は彼を見ないように話しかけた 「安田くんはどうして私のこと助けてくれるの？」 その質問に彼は少し笑いながら私に目線を合わせて言った 『助けてくれたやろ？俺のこと。覚えてない？小学校の時同じクラスやった安田章大を』 #エイトで妄想 #あなたの声

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20 私の中で消えていた記憶が戻った 「しょう、ちゃん、、？」 『またさ、俺のこと安田くんじゃなくて昔みたいに章ちゃんって呼んでよ？』 私の初恋の人、、 目の前にいる、、？ ずっと泣いてる私をギュっと抱きしめて 彼は私にキスをした #エイトで妄想 #あなたの声

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21 人生初めてのキスに呆然としてると 『あ、ごめんごめん//』 我に戻った私はなぜかとっさに彼に抱きついた 『桃？』 「章ちゃん、、章ちゃんだ、、」 思い出した あの夢に出て来た男の子は彼だ 「私ずっと好きだった」 『俺も桃のことずっと今も好きやで』 #エイトで妄想 #あなたの声

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22 彼と一緒に教室に戻るとクラスはシーンとしてるのが分かった 何も誰も見ないで帰る用意してたら肩をトントンされて振り向く 『みんなホンマに耳聞こえへんのやって驚いてるって』 「言ってなかったからね、、」 ［桃、、ごめん］ 1人の女の子が言った だけど私は、、 #エイトで妄想 #あなたの声

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23 それ以来イジメは無くなった だけど私の生活は変わらない 耳は聞こえないまま。 私はクラスに溶け込もうなんて思わなかった 『桃〜！』彼が私の前に座った 「どしたの？」 『高校どこいくん？』 「誰も私のこと知らないとこかな」 『そっか、、』 「章ちゃんは？」 #エイトで妄想 #あなたの声

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24 『俺は、、俺も誰も知らんとこかな！』 「また離れ離れになっちゃうね」 彼の声を聞けないままサヨナラ、、 卒業式が近づいてきても耳は戻らないまま 『病院行ってるん？』 「行ってるよ、、でも原因不明だしいつ治るかもわからない」 「あなたの声、、聞きたいな」 #エイトで妄想 #あなたの声