空に君を

はち公。 @funkastic_8er

26 《好きでもない男と付き合うな》 「すばるも章ちゃんも 好きでもない女と付き合ってる」 《男と女はちゃうやろ》 「なんでよ･･･」 《女は･･･危ない》 変なスイッチ入ったら 女は逃げられんやろ？ でも倫は 「･･･わけわかんない」 譲らなくて #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

27 ────あぁ、面倒くさ 俺は咄嗟に 倫を引き寄せて 「え」 そのまま唇を奪って 「んっ･･･ふ」 強引に舌を割り込ませ 絡ませる 「ん･･･」 倫は真っ赤になりながら 必死に俺に応えて･･･ 《ちゃうやろ？》 キスを終え じっと見つめて聞く #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

28 《さっきのヤツとのキスと 全然ちゃうやろ？》 俺の問いかけに 倫は呆然としつつ 「全然･･･違う 電流･･･走った」 って･･･ ────うん、俺も 他の女とのヤツとは違う 電流が走った 《これがほんまのキスや･･･ だから･･･別れろ》 #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

29 言ってることめちゃくちゃ でも･･･必死やねん 《これ以上のキス 出来るヤツとなら 付き合ってええよ》 傷つけない代わりに お前を手放したくない 「･･･わかった」 身勝手な愛に巻き込んで･･･ごめん #空に君を pic.twitter.com/MnK6kkz3My

拡大

はち公。 @funkastic_8er

30 その後･･･私は 〝 彼氏〟という人と別れた 『どういう心変わり？』 章ちゃんに聞かれた時 あんな刺激的なキスを味わったら もう･･･無理だったから ってすばるとのキスの事を いおうかと思ったけど 「だってなんか･･･気持ち悪かった」 って答えた #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

31 なんとなく この3人の関係において どこかが仲を深める事は バランスを崩すと思っていたから 章ちゃんもすばるも必要 私にはこの関係を守る事が 何より大切だった ────まぁ結局 守れなかったのだけど 「え･･･？すばるが退所する？」 突然だった #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

32 かねてからすばるは 里親を探していた 出来るだけ裕福で 権威のある家へ入る事を望んでいた 《俺な。絶対のし上がって 金持ちになんねん。 でな？俺を捨てた母親探して そいつの頬を 札束で叩いてやるんよ》 すばるにとって 母親を見返す事が生きる意味だった #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

33 だから 大学進学か 就職か 選択を迫られたあの時期に やってきた里親話に すばるが乗らない訳がなかった 《大学行かせてくれるらしいねん！》 すばるの目は輝いてた 《家庭教師も つけてくれるらしくてな？ 今から必死に勉強して 有名な大学行くねん！》 #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

34 すばるを引き取る里親は とても優しそうなご夫婦だった 会社を経営してるのだけど 子宝に恵まれず 養子を決意したらしい すばるを気に入ったのは 貪欲な目だったとか 『すばるおめでとう』 章ちゃんはすばると抱き合って喜んだ 《お前･･･どうすんねん？》 #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

35 『奨学金もらってまで 大学行きたいと思わへんから。 働き口探すわ。』 二人の会話に 私はついていけなかった 一つ年上の二人が 先に退所するのは自然だし いつまでもこの施設に 一緒にいる事が いい事ではないとも分かってる だけど･･･受け止めれなかった #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

36 結局1度もおめでとうが言えないまま すばるがここを出ていく日を迎え 《倫･･･お前には章大がおるし これからだって 俺を頼ってええんやからな？》 それならずっと側にいて って言いかけて 「大丈夫だよ！ あたしだっていつまでも 子供じゃないんだから！」 #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

37 そう強がって見送った･･･ ────その後 ･･･その夜が大きな分岐点 「ほんとに･･･居なくなっちゃった」 就寝時間になっても寝られなくて 空っぽになったすばるの部屋に 「･･･広いな」 物がないだけで すばるが居ないだけで こんなに広いんだ #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

38 「すばる･･･」 二度と会えない訳じゃないのに 会いたい時に会えない 何とも言えない寂しさ 「すばる･･･」 泣いてたらすぐ 何があった！？って 心配してくれたのに 「なんでいないの？」 すばるが欠けて こんなにも胸が 空っぽになるなんて･･･ #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

39 ────コンコン 『やっぱりここにおった･･･ 倫･･･？泣いてんのか？』 私が泣いてたら 一番に気づいてくれる章ちゃん 彼まで居なくなったら･･･ 「ねぇ章ちゃん･･･ 章ちゃんもいつか 私の側に居なくなる？」 そんなの 耐えられないよ #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

40 『どうしたんw』 「でも･･･そうだよね 章ちゃんもいつか 私より先にここを出てくよね」 そしたらきっと 私の事なんか･･･忘れるよね 涙が止まらなくて うずくまっていたら 『･･･倫。りーん。 こっち･･･見て？』 いつも以上に優しい声がした #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

41 顔を上げたら そっと手を添えて涙を拭ってくれた 『寂しいな すばるおらんくて』 「うん･･･章ちゃんまで おらんくなったら･･･私」 『俺はおらんくならんよ？ ずっと･･･倫の側におる』 「ほんと？」 『うん･･･』 気づくと章ちゃんの腕の中 #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

42 ぎゅっと抱きしめられた腕の中で 章ちゃんの心音に聞き入る 『この音も･･･倫のもの 俺の全部･･･倫にあげるから それなら寂しくない？』 その言葉が 私を温かく包んで 「寂しくない･･･頑張るよ」 欠けた部分を 埋めてくれている気がした #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

43 「それなら･･･」 自然と言葉になった誘惑 「私の全部も･･･章ちゃんもの」 その言葉が どんな鋭利な刃物かとも知らず 『ほんま･･･に？』 「うん･･･」 繋ぎ止めること その一点に 必死だった #空に君を pic.twitter.com/UzHT4JIYod

拡大

はち公。 @funkastic_8er

44 倫の全部･･･俺のもの？ 『じゃあ･･･キスしてもええ？』 拒否されると思ったのに 「･･･うん」 倫は目を伏せた そんな･･･ 頭に何度もすばるを思い出して ダメだ･･･そう葛藤したのに 『ん･･･』 唇はあっという間に 倫に吸い寄せられて #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

45 （柔らか･･･） 夢にまでみたその感触は 俺の理性を吹っ飛ばした 「ん･･･ん」 舌を絡ませ 君を貪る 「ふぁ･･･息が」 唇が離れて ぷはっと息をした倫を そのまま押し倒す 『もっと･･･もっと頂戴？』 告げて胸に手を当てれば #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

46 倫は少し顔を紅くして でもすぐ小さく頷いた ･･･ゆっくりとシャツを捲って 膨らみに手をかける 「ひゃっ･･･」 『･･･止める？』 「止めな･･･い」 お利口 心でつぶやいて 肌にキスをした 『嫌やったら言うて？』 止めるつもりはないけど #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

47 「ふぁ･･･あ」 少しずつ 感じる声をあげる倫 その声を全部耳に刻みつけたい 「んっ･･･」 俺が与えた刺激で ツンと固くなる胸の飾りや 濡れ始めた中心の感触を 指先に全部覚えさせたい 「章ちゃ･･･」 潤んだ目の倫を 目に焼き付けたい #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

48 俺だけが知る倫を すばるの知らない倫を 『あかん･･･もう ひとつになりたい』 「うん･･･うん」 君の初めてを独り占めしたい 『あっ･･･やっば』 「う･･･うぅ」 狭い君の中を 少しずつ･･･少しずつ広げて 『見て倫･･･入った』 #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

49 繋げて 繋がって 「やぁ･･･章ちゃ･･･ なんか･･･壊れるっ」 ええよ ええやんか 『壊れたらっ･･･拾ってあげる』 だから俺を･･･受け止めて 『倫っ･･･愛してる』 「章ちゃ･･･んっ」 吐き出す想いを 全部･･･飲み込んで #空に君を

はち公。 @funkastic_8er

50 すばる なぁ･･･すばる 今までお前には 何でも譲ってきた 倫とのキスも お前に先に譲った 養子の話だって 最初は俺に持ちかけられたんやで？ でも お前の野望を知ってたし その野望を叶えるに最適な 話しやってわかってたから 断って お前に譲った #空に君を