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koppamyginco
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@koppamyginco
冷たくなる肩と絶えず浮かぶ波紋で雨を知る。 不可視の滴でも、当たれば冷たい。 服の色が変わるほど濡れてみても、 細すぎる錦糸のようにやはり雨は見えない。 波紋の中心を辿ったら何処に至るのだろうか。 水たまりの底、水鏡の世界から浮かんでくるのかもしれない。 #StoryofRain
2016-09-13 14:25:23
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白 真白 霞む朝 ただ落ちる おちる おちる 白く隠された線路の先を 貴女はついぞ教えることはなかった 今日は佳い日だから 連れて行ってくれないか ねぇわたしを その先に 連れていって #StoryofRain
2016-09-13 10:22:22
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貴方の目に映っている空の色 わたしの目に映らない世界の色 よけてもよけても泥の色 濁って沈む世界を 忌避すれど救いはしない それならもう 晴天の夢は要らない #StoryofRain
2016-09-07 11:15:01
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誰も聴いてない言葉 どこにも行けない声 此処にはない躯 どこにもない「 」 泥土の轟音が消すなら 叫んでもいい？ #StoryofRain
2016-09-07 11:14:23
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歩道橋から見下ろす雨の街並みに、忙しく咲いて流れていく色とりどりの花弁。みんな咲かせているそれは、わたしにはない。咲かすことを許されなかったから捨ててきたのだ。携えれば快晴、持たなければ嘲笑うような降雨。カミサマのメッセージは、「嫌い」。 #StoryofRain
2016-07-15 09:29:06
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流して流して溢れた涙が天に還った。これ以上瞳には留めおけないと叫んで溯る涙雨は、等しく神の膝元へ縋る。わたしだけではない。皆泣いている。残酷なうつしよの優しさを嘆き、呪い、慈しむがゆえに。 #StoryofRain
2016-07-14 19:59:07
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一心に滅びへ向かって濡れそぼつ生を、鮮やかに朽ちる姿を、捉え留めるエゴイズム。…花弁が嗤う。 #StoryofRain pic.twitter.com/DrwUiwStkv
2016-06-09 10:22:47
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しゃんしゃん、しゃん。雫の足音に混じって近づいてきた鈴の音が止まる。烟る霧の向こうに薄ら浮かび上がる、紫の花弁がヒトガタをとって手を振った。 #StoryofRain
2016-06-07 10:36:49
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白い雨にかき消される 最後の言葉 雨垂れのカーテンを引いて 貴方は空に隠れ 私は途方に暮れ 迷子のようにただ打たれた 溯る慈雨になって 貴方を追いかけたいと いつまでも いつまでも 雨よ この身体を奪ってしまえ 風よ 一粒となった私を舞い上げてくれ #StoryofRain
2016-05-17 12:49:58
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@koppamyginco 何故雨が好きかと問われれば、そのどこか幸薄げで儚い雰囲気を纏った彼女との関わりが要因なのだが、そんなお伽噺めいた思い出は誰にも言えるはずがなく。時とともにあの五月は幻のようになっていくのだろうと、雨天の度に思う。 #StoryofRain
2016-05-17 12:37:02
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@koppamyginco 梅雨の妖なるものがいるとは、今は亡き祖父に聞いた。むかし田舎の近所には古屋敷があって、ぼくはしばしば一人で遊びに行っていたのだけれど、そのころ出逢った不思議な女性のことをふと思い出す。 #StoryofRain
2016-05-17 12:28:49
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とっ、とっ、と雨音がわたしを呼ぶ。はるか昔、窓に投げられた合図の小石を思い出す。あのころの少年は、その他大勢と同じようにこの五月雨を厭うているのだろうか。そう思うと少し寂しくなった。 #StoryofRain
2016-05-17 12:21:16
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空がどこを切り取っても白い。切っては積み、切っては積み、白い雨の欠片を集めていく。いつしか高く積み上がって出来る、わたしの身体分の小さな空の国は、何時でもわたしの代わりに泣いてくれるだろう。 #StoryofRain
2016-05-17 11:39:15
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まばらに窓を打つ音。嘆きの足跡に身を委ねて、白い天井を飽かず見ていた。もう滴は零さないと決めた両眼を窓へ向けると、空は雪を重ねたように純白で、そこから湧き出るように小粒の涙珠が浮き、昇っていく。逆さの雨。 #StoryofRain
2016-05-17 04:52:21
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雨垂れが絶え間なく音楽を奏でる。静寂を破る天使の旋律が、窓辺で微睡むわたしの耳を心地よく流れている。水のオーケストラに身を委ねて、輪舞曲でも踊りたい気分。ステップを踏むうち、体は空高く舞い上がる。一瞬、そんな夢をみた。 #StoryofRain
2016-05-09 16:25:44
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とつとつと、窓を叩く音で目を覚ました。時間は午前5時前後。微睡みの中で雨音のメロディを聴いて、なにをするでもなく水の国へ想いを馳せる。いつかわたしも深い水溜りにとぷんと沈んで往くことができたら。 #StoryofRain
2016-04-28 10:03:39
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露草の靴、浅葱のストール、勿忘草の傘。捻くれ者の彼女は雨天の下を揚揚と歩く。願掛けかなにかかと問うてみると、返事は「逆転してるだけ」。全く意味がわからないまま、わたしは瑠璃紺の傘を広げた。 #StoryofRain
2016-04-28 09:51:34
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「涙というには雑然、慟哭というには悲愴、今日は複雑な天気ですね」ただの小さな嵐の日を、そんなふうに語る貴方の言葉が好きだった。決してわたしには注がれなかったそれを、いつまでも懐古してしまうのは何故だろう。 #StoryofRain
2016-04-17 11:29:54
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雨脚は気ままに焦燥を引き連れてきて、わたしの感情を巻き込んではばらばらにしてしまう。いっそ雷鳴を待ち望む、堕落めいた思考は破壊を望んでか。 #StoryofRain
2016-04-17 11:14:43
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@koppamyginco 花弁が散るように壊されるさかさまの世界を、ほんの一瞬捉えて慈しみたい。偽善と知るか、博愛と嘯くか、貴方の好きなようにするといい。 #StoryofRain pic.twitter.com/p5S7KrTfsb
2016-04-14 19:46:34
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@koppamyginco 今日はそのドアは開いているのだろうか。尋ねる術はもうない。彼女は一度も、「一緒に行こう」とは言わなかった。だから僕は今日も想像通りの硝子の向こうへ足をつける。 #StoryofRain
2016-04-14 09:30:03
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寂寞として孤高。虚しさに隠れた優艷な抱擁。さらさらと降る小雨の白とは、そんなものかもしれない。注いでも注いでも、気付かぬ者もある。時折見上げる者を恐れて、一面の白に隠れる。その奥を知らんとするならば、そうだ、いっそ溶けようか。 #StoryofRain
2016-04-14 09:16:58
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湿った空気が肺を満たしていく。ひとの言葉で淀んだそれを、日々誰もが吸いこむ。少しだけ静かな涙の日は、綺麗に変わる、そのことが愛おしいのにどうしてか、空しさが影を落とすのだ。 #StoryofRain
2016-04-14 09:05:24
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うっすら烟るいつもの世界は、どこか知らない街のように僕を出迎えてくれた。既知の世界、未知の空模様。あるものを忘れ捨てさってしまった僕の代わりをするかのように、この場所の空は表情豊かだ。 #StoryofRain
2016-04-14 08:48:46
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ぱたた、ぱたたと突然泣きだした空模様に、わたしは不思議と晴れやかな気持ちになった。たしかその時分からであったと思う。目尻から天へ伸びる不可視の糸が視えるようになったのは。 #story of rain
2016-04-13 18:13:36