こころをひらいて【亮×泉水】

白色 @whiteeighter

1 『えー？好きなとこ言えって？そんなん嫌やあ笑』 「聞きたいのー！お願いっ」 『ええ、ほんまに言うん？// んー、気遣いできるとこ？優しいとこ、料理上手いとこ…や、あかんってぇ！もう勘弁して//』 私はあなたが想ってるような人ではないかもしれない #こころをひらいて

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2 『なに笑ってんねん！//』 でも不思議なんだけど あなたの声を聞いてると 『もおー泉水は俺にばっか言わして…』 とても優しい気持ちになるのよ 『なあ、明日天気よかったらさ』 「うん？」 『海いかへん？！』 「私サーフィン出来ないからやだ」 #こころをひらいて

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3 『俺教えたるって言ってんのにやらへんのお前やんー』 「怖いもん笑」 『そっかー、じゃあどこ行こかな』 「……海見たい」 『どっちやねん！笑 いま嫌やって』 「サーフィンはしないけど、亮がしてるの見るのは好き。」 早朝の海辺は気持ちいい #こころをひらいて

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4 向こうからボードをかかえた亮が手を振ってる 私は砂浜で子どもの頃みたいにお城を造る 『それなに？』 「…何に見える？」 『……ゴジラ？！』 「…」 『あっごめんちゃうかった？！えっとあれやろ…』 「お城。」 『…へったくそ！笑』 #こころをひらいて

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5 ここままずっと忘れたくない 現実が思い出に変わっても 「亮キライ！もお帰るっ！！」 『ごめんってえ…でもこれお前…爆笑』 言葉はないけどきっとあなたも 同じ気持ちでいるよね ＿＿＿ 出会いは大学時代のバイト先 イケメン過ぎるからか #こころをひらいて

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6 誰からも少し距離を置かれて 仕事を黙々とこなす 表面上はみんなと仲良くしてるけど きっと心はそこにない 「…お疲れさまです、お先です」 『あっお疲れっした！』 いつも一番にタイムカード切って帰るのにロッカーに残ってる彼 様子がおかしい？ #こころをひらいて

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7 「どうかしたんですか？」 つい声をかけてしまった 『え…あ、…原チャ壊れてもうてとりあえずここ置いて帰って、んで電車で帰ろうと思って』 ？？ 『財布ん中なんも入ってへんねん……どーしよぉ』 おおおおお レアなもの見ちゃった！！ #こころをひらいて

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8 切なさそうに眉毛を下げて タレ目も更に下げて 落ち込んでる彼 (か……、かわいい…///) 「ぷっ、あの…笑」 『あ、笑った？！いま笑ったな//』 今度は照れてる！ 「だ、誰かに借りれば…電車賃くらい…笑」 『んなん……はずいやん…』 #こころをひらいて

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9 『……俺あかんねんな、人見知りっつーか…はああぁ…ごめん、すんません巻き込んで』 「貸しますよ？手持ちあるんで笑」 『や、普段やったらこんなことないねんでっ？！たまたま今日は…！』 「とりあえず、駅まで行きますか？」 歩きながら #こころをひらいて

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10 初めてちゃんと話をした 『自分ずっと笑ってるやん！//』 「いえ、なんか…イメージと違って。もっと怖い人かと」 『怖い？！俺が…？ですか？』 「急に敬語！笑 いいですよタメで大丈夫」 『ああ、じゃあお互い…敬語なしで。 怖いんかあ…？』 #こころをひらいて

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11 ブツブツ何か言ってる 「かっこいいし仕事もテキパキしてるし、話しかけるなオーラ出してるし？」 『…それいうたらあんたもやん？仕事いっこもミスせえへんやん』 「や、私は今のとこ長いし… でもよかった。今日声かけて」 『ん？』 #こころをひらいて

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12 人と深く付き合うこと 私もそんなに得意じゃなかった 「ウザがられたらどうしようかと…笑」 『嘘やん？！俺そんなやつに見えてたん？』 「や、まあ？笑 私も男の人と話すの苦手だし…」 『やろ？いきなり何話したらええかわからんくない？笑』 #こころをひらいて

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13 「ふふっ…うん、分かる笑 話題に困るよね」 『せやねん…//』 でもあなたを見ていると 私と似ていてもどかしい 「仕事に対しては自信あるんだけど」 『おん。人付き合いがなあ…難しい』 「…同じだね」 そういう所がたまらなく好きなの #こころをひらいて

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14 そこから急に錦戸くん…亮とは仲良くなり ほら人見知り特有の、心開いたらもう一直線とゆうか笑 お互いに気持ちを確かめ合った日の夜は 身体も繋がった 『なんか…不思議』 「え？」 『泉水ってすごいな！俺こんなすぐ他人と仲良なったん初めて』 #こころをひらいて

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15 「あんなモテるくせに」 今日もお客さんに連絡先聞かれてた 『ちゃうやん！あーゆうのはホラ…俺のことよう知らんと、勝手に…』 モテる人なりの葛藤があるのか 『彼女おるってゆうたけど！なんか無理やりさあ…』 「イケメン店員として噂なんだって」 #こころをひらいて

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16 『俺はお前だけやし…//』 困りながらも失礼にならないようにお客さんに対応してて 私の方をチラチラ気にしてたのを知ってる 「亮……大好きだよ」 ぎゅっと抱きついた 『泉水、…ん、もっかい…あかん？』 甘くキスをして上目遣いをされては #こころをひらいて

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17 この人には誰も逆らえないんじゃないかな 「ん…// 次からは聞かないで…いいよ…？」 『あかん// あんま煽んなっ』 首筋へキスをされて 羽織っただけのシャツをまた脱がされる 少し日焼けした亮の素肌に手を滑らせた 『…っ、そこ触るなら』 #こころをひらいて

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18 手を彼自身へと導かれる 『こっち…触ってぇや…』 両手で包んでスライドさせると 少しずつ硬さが増す 「気持ちいい…？」 あまり経験がなくてちゃんと出来てるのか心配 『ん、ええよ……っは…もう、泉水ん中、入れたい…//』 #こころをひらいて

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19 求められるのが嬉しくて 亮をもう一度中に受け入れる 熱くて溶けてしまいそう…… 『お前ん中……、気持ちええ…っ溶けてしまいそうになる…ッ』 「…ふぁ、あっ……一緒だね…っ」 分からないとゆうように微笑んで 突き上げが速まる #こころをひらいて

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20 温かいものが広がるのと同時に 私も溶けていく ＿＿ 朝起きたら私はパンを焼いて 亮はジュースを作って バイト中は素知らぬ顔で仕事をこなす 休みが合えば ドライブで遠出したり 海に行ったり そんな日々を重ねて ずっと過ごせるはずだった #こころをひらいて

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21 『…泉水もっと思ってること言ってや』 ささいなことで言い合いに 「言ったって亮の性格が変わるわけじゃないでしょ」 最近少しケンカが増えた 『…そんなん！お前が我慢してばっかやと…意味無いやんか！俺のおる意味…！』 「そうかもしれないね…」 #こころをひらいて

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22 『…は？どういう意味？』 好きな気持ちは変わらないのに どうしてかな 「…わかんない」 『またそうやって誤魔化す…！』 「ケンカしたくないの！分かってよ…っ」 『そんなん解決にならへんやんか』 亮の言うことは正論だ いつも正しい #こころをひらいて

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23 衝突を避けて私が何も言わないようにしたら ケンカは減った でも亮の気持ちが…遠い…… 『泉水…？どした？』 優しいのは変わらない 「…ううん、なんでもないよ」 『今日は…どうする？俺んちくる？』 ビルの隙間に２人座って #こころをひらいて

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24 道行く人をただ眺めていた 「…今日は…いかない。ごめんね。友達明日来るから部屋片付けなきゃ」 彼に嘘をついたのはこれが初めて この時にはもう 亮の家には行かない 『おん…ええけど。色々…無理すんなよ？』 もう会わない そう決めてた #こころをひらいて

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25 「もうちょっとだけ…いい？」 時間が過ぎるのが悲しくて あなたの肩に寄り添った ＿＿ 私はあの後すぐバイトをやめて 引越して地元へ戻った 携帯の番号も変えて きっと今頃起こってるだろうな きちんと自分に向き合わないで逃げた私のこと #こころをひらいて