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いままで書いたプラスのまとめ
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このん @knn_x

死んだ奴には勝てないと思い知った。…ただただひたすらに憎い。実体がないにも関わらず、そばにいないにも関わらず、指輪ひとつで彼女をつなぎ止めている、あの男が。#コナンプラス 「…秀、ごめんね」下で横たわる彼女が静かに云う。―心はあなたにあげられないの。その言葉に唇を噛み締めた。

2016-06-26 22:08:11
このん @knn_x

秀一さんが珍しく煙草をふかしている。…彼が吸うときは大抵、苛苛したときだ。#コナンプラス 「…あの男は誰なんだ」「朝のひと?サークルの先輩だよ」「ほう」淡々とした口調だったけれど…目は笑っていない。「秀一さん…?」「いや、どうしてやろうかと思ってな」―その先輩とやらも、…お前も。

2016-06-27 13:13:05
このん @knn_x

あの男と楽しそうに歩く姿を見たとき、怒りでどうにかなりそうで。…あいつは要らないと認識したときにはもう、すでに手は動いていた。#コナンプラス 「最近見ないんだよね、あのひと」ジン、知ってる?と何も知らない彼女に思わず笑みが零れてゆく。「さあ?知らねえな」―邪魔者は排除するまでだ。

2016-06-27 19:08:48
このん @knn_x

どうやら同僚を連れ添っていたところを目撃したらしい。先ほどから彼女は酒を浴びるように飲んでは自棄になっていた。#コナンプラス 「秀一はわたしだけのものじゃあないの?」舌っ足らずでそんなことを聞いてくる彼女が、たまらなく愛おしい。「…ああ、」唇を寄せてくる恋人にキスの雨を降らせた。

2016-06-27 22:50:38
このん @knn_x

どうやら俺はお天道様とやらにつくづく嫌われているらしい。改札を出たときにはあ然とするほどの土砂降りで。どうしたものかと考えているとふと目についたのは見知った傘。#コナンプラス 「赤井さん!」丁度通りかかったんです、と黒い傘を差し出す。―嘘が下手だな、ずっと俺を待っていたのだろう?

2016-06-28 09:58:41
このん @knn_x

@knn_x 「…どのくらい待っていたんだ」「え?…買い物の帰りにたまたま―」可愛い嘘を突き通そうとする彼女の遮るように名前を呼ぶ。「…だって赤井さん、傘持っていかなかったから」そのままで帰ったら、風邪引いちゃうでしょ、なんて。「……傘閉じろ」「どうして?」「…ひとつでいい」

2016-06-28 10:10:23
このん @knn_x

@knn_x 「相合傘なんて珍しいね」俺の傘ひとつで歩幅を合わせて歩くのはどことなく新鮮だった。「そういう気分でな」「…ふうん」次に目についたのは彼女の腕にぶら下がる買い物袋。貸せ、と半ば奪うように取り上げて。「どうしちゃったの」―今日の俺は、きみを甘やかしたいようだ。

2016-06-28 10:17:58
このん @knn_x

部屋に入ったときにまず鼻についたのは甘ったるい匂いだった。…どうやらあいつが飴を舐めているらしい。「ジンにもあげるね」と笑顔で飴を差し出してきたが―どうせなら。#コナンプラス 「…っ、!」彼女の口の中で飴を味わうと、案の定睨まれた。「ばか!」…顔を真っ赤にして怒っても怖くねえよ。

2016-06-28 20:06:04
このん @knn_x

心に、身体に、染みついたあのひとを忘れられなくて、手当り次第だったと思う。そんな最中に、その当人と出逢ってしまった。#コナンプラス 「…俺に似た奴を探しているのか」困ったように云う秀一が憎い。―探しても探しても見つからないのに。いまだにわたしに住みつく、あなたの殺し方を教えてよ。

2016-06-28 20:19:48
このん @knn_x

迂闊だった。あろうことか見られてはいけない人物に、ふたりでいるところを見られてしまった。…ジンの場合、何もないと云っても聞き入れてはくれないだろう。#コナンプラス 「俺は優しいからなァ、選ばせてやるよ」―この部屋に閉じ込められるか、その身体に刻み込まれるか。なァ、どっちがいい…?

2016-06-28 23:38:17
このん @knn_x

ジンはやはりどこかで、わたしを疑っているようだ。〝すき〟を信じてくれない彼に、思わずぶつけてしまった。どうしたら分かってくれるの、と。#コナンプラス 「…誓え」―俺のために全てを捧げ、俺のためだけに生きると。一見すれば重すぎるそれも、もうどうだってことはない。「もちろん、誓うよ」

2016-06-29 07:35:52
このん @knn_x

夜遅くにやって来た彼女に手料理を振る舞う。「秀、ほんとうに料理上手いよね。練習したの?」作ったものに口をつけ、微笑みながらそんなことを。#コナンプラス ―全く、誰のせいだと思っているのか。飯なんて食えればいいと考えていたのに、お前のその笑顔が見たくて躍起になってしまったのだから。

2016-06-29 11:30:03
このん @knn_x

あいつにこじ開けられた心の行き場が分からない。ひどく真っ直ぐな奴だった、愛に愚直だったからこそ災いに召されたのだ。#コナンプラス 「…責任、取るんじゃねえのか」ジン、と俺の名を呼ぶ彼女の笑顔が浮かんだ。すきだと云った花はひとりでに咲いていて。―頬には、生暖かいものが伝っていった。

2016-06-29 14:03:04
このん @knn_x

腰を下ろしてふたりで落ち着ける時間がようやくやってきた。お互いグラスを空にしたところで切り出してはみたのだが。#コナンプラス 「お前にしか背中は預けられない」至極真面目だったが、どうやら彼女にはよく伝わっていないらしい。「…秀、酔ってるわね」もう出ましょう、と紡がれ―また完敗だ。

2016-06-29 20:02:02
このん @knn_x

今日は早く帰れそうだとメッセージを送ってから数時間。ため息をついてふと見上げると、ぽつりと灯された明かりが。#コナンプラス あろうことか彼女が飯も食わずに起きていた。テーブルにはラップがかけられた料理の品々。「秀一さんと食べたほうが何倍もおいしいから」―明日は何が何でも早く帰ろう

2016-06-29 22:03:31
このん @knn_x

何かとつけては「赤井さん赤井さん」と全てにおいて頼るようになった奴がいる。…ほら今日だって、涙目になりながら俺に縋りついてくるのだ。#コナンプラス 「お前はほんとうに―俺がいないとだめなんだな」すみませんと謝る彼女に内心では笑みが零れて。そう仕向けたのは他でもない、この俺なのだ。

2016-06-30 07:07:36
このん @knn_x

いくら〝黒〟の組織と云えど、あいつはひどく真っ白だった。それも、目が眩んでしまうくらい。だからこそ、それを汚す真似はしたくなかったし―彼女の手も染めたくはなくて。#コナンプラス 「…どけ、俺がやる」ジン!と不満そうな顔をされてもこれだけは譲れない。―お前はそばにいるだけでいいんだ

2016-06-30 09:18:13
このん @knn_x

地面に横たわる彼女がひどく霞んで見える。この光景が夢だったのなら、どんなによかっただろう。#コナンプラス 「生まれ変わってもきっと、赤井のことをすきになるよ」息も絶え絶えに言葉を放った奴が信じられない。「……馬鹿野郎」そんな殺し文句を、こんなときに吐くな。俺だって―愛しているのに

2016-06-30 17:15:53
このん @knn_x

「すきだ、」彼女にだけ愛を謳いつづけて一体全体何回目だと云うのだろう。告白のたびに彼女は切なそうな顔をする。#コナンプラス 「…気持ちは嬉しい」でも秀一にはもっといいひとがいるよ。その科白だって聞き飽きた、俺はお前しかいらないと云っているではないか。―どうして、伝わってくれない。

2016-07-01 00:04:11
このん @knn_x

主演が決まったの!と嬉しそうに報告されたものだから、試しに見てみたのだが…絡みが濃くて胸糞が悪くなった。#コナンプラス 俺のただならぬ雰囲気を感じ取ってか、先ほどから謝罪ばかり。「…秀、ごめん」正座している彼女の前にしゃがんで、一言放つ。「あの男にしたようにすれば―許してやろう」

2016-07-01 08:11:39
このん @knn_x

真夜中を過ぎてから突然扉が開かれた。…その主は分かりきっている、あのひと以外にいない。#コナンプラス 「…ジン、おかえり」おつかれさま、と笑顔で迎えると―それまで痛いくらいに張り詰めていた彼の糸が切れてゆく。ほっとしたような表情を浮かべる彼を見ては、ああ、愛しさが溢れて仕方ない。

2016-07-01 23:47:30
このん @knn_x

「プラトニックな恋愛っていいよね」隣で寝転がりながら少女漫画を読んでいた彼女が突然、ぽつりと呟く。…どうやら、青春を謳う内容に影響されたらしいのだが。 #コナンプラス そんな彼女に覆いかぶさって、漫画を取り上げた。「生憎だが―お前が相手だと、俺の辞書にはそんな言葉は存在しないな」

2016-07-02 08:15:19
このん @knn_x

俺たちの関係と云えば自分の孤独を癒すもので、それはそれは不純なものだった。…けれど今日も互いに互いを貪るのだ、罪悪感を背負いながら。#コナンプラス 「…秀一、」煙草を吸う俺の腰に後ろから手が伸びてきた。―このときばかりは、信じさせてくれ。お前のなかで俺が、一番になっていることを。

2016-07-02 09:07:59
このん @knn_x

任務を終えてひと息ついたころにベルモットからの着信。「…早く帰ってきてくれないかしら」―あなたの皇子さまがお怒りなのよ。「誰が皇子さまだ、てめえ」…怒ってることは否定しないんだ、ジン。「すぐ帰るから。待っててってご機嫌斜めな皇子さまに伝えてちょうだい、ベルモット」#コナンプラス

2016-07-02 12:28:01
このん @knn_x

赤井と私の関係を一言で云い表すのは簡単だ。…けれど、そこに何の感情も入れないのは私にはあまりにも難しすぎた。#コナンプラス 「忘れ物があったぞ」と律儀に連絡をくれる度にちくりと胸が痛む。いつ切られてもおかしくない関係だからこそ―部屋に行く口実を作るためにわざと忘れているのだから。

2016-07-02 18:35:47
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