「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」が、ちょっと微妙な映画になってしまった理由とは?
「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」を観ました。う~ん、SKEのドキュメンタリーの印象から抱いた悪い予感が当たってしまった感じですね。映画が終わった時に私に訪れた感情は、少なくとも「感動」ではありませんでした。 pic.twitter.com/wsBGk5fgOU
2016-07-11 20:58:33「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」観て最初に感じたのは「これは、AKBに興味のない知人には勧められない作品だな」ということです。おそらくAKBを良く知らない観客は、状況が呑み込めず退屈してしまうでしょう。AKBファン以外の観客は想定していないのでしょうか?
2016-07-11 21:06:14ひと言でいえば「総花的で散漫」な作品です。これは構成と語り口に原因があります。ドキュメンタリーといえども、基本的には起承転結のような物語の構造に沿って構成されるべきで、そうでなければ観客は興味を持続できません。しかし、この作品は断片的なエピソードが、次から次へと流れて行くのです。
2016-07-11 21:21:01@uw_susu ですから、予備知識があるファンは良いですが、そうでない観客は「え?これ誰?今、なんの話をしているの?あれ、さっきの話はもう終わり?」と混乱し、振り回されるばかりでしょう。しかも、断片的なショットを畳みかけるような語り口(編集)が、それに拍車をかけています。
2016-07-11 21:27:21@uw_susu 何事にも順序があります。いくら「感動的な場面」でも、いきなりその場面だけを見せられても、(事情を知らない人ほど)感動はできないのです。その場面の意味は何か?の背景を説明する「導入」と、観客がその感動を咀嚼する「余韻」が必要なのですが、この作品には両方ないのです。
2016-07-11 21:47:16扱う登場人物とエピソードも多すぎます。大人数のグループの場合、数人に集約し象徴させて描かなければ、一般客は感情移入でません。高橋栄樹作品やNMB作品は、それが効果的でした。石原真監督は、良く言えば、優しくて切り捨てられない人なのでしょう。しかし、作家には時に非情さも必要なのです。
2016-07-11 21:56:57「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」は、一見、主人公がいないのですが、実は石原真監督が主人公なんですよね。(だからナレーションを務めている) 石原真監督自身が、AKBが10年間存在して来た理由をもう一度探って行く、という意図なのでしょうが…。
2016-07-12 08:36:51以前、あるドキュメンタリー作家が「ドキュメンタリーの編集には、作家の普段の話し方のリズムがそのまま現れる」と言っていました。「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」は、次から次へと話題を広げて、話がさっぱりまとまらない人の語りを、ずっと聞いているような映画です。
2016-07-11 22:11:26それでは、この作品がつまらなかったのかというと、そうでもありません。私はAKBについて多少は知っているので、断片的でもある程度分かりますし、興味深いシーンがたくさんありました。しかし、もう少し登場人物やエピソードを絞って、じっくり描いて欲しかったな、という物足りなさは否めません。
2016-07-11 22:25:12例えば、光宗薫さんのインタビューがあったのは、懐かしかったし嬉しかった。光宗薫さんは在籍は短かったですが、未だに多くのファンの心に棘のように残っている人ではないでしょうか?でも、せっかくなら、もう少し踏み込んで欲しかった。光宗さんの話は最後まで、どこか殻を被った感じのままでした。
2016-07-11 22:32:03週刊文春の取材も、良く許可を取ったと思います。しかし、ゴシップ・ジャーナリズムを生業としている人に「それが正しいでしょうか?」と問い詰めても、あまり意味はない感じがします。文春の記者の「それも含めて芸能人ではないですか?」という言葉は、好き嫌いは別にして、一つの真実ではあります。
2016-07-11 22:37:35ももクロの川上アキラが、AKBグループの中で「プロデューサーとして」注目しているのは、松井珠理奈さんなんだね。 どうでしょう? 松井珠理奈さんにソロで出向してもらって、川上アキラにプロデュースしてもらうとゆ~のは! (え?…ダメ?) (^O^)💦
2016-07-11 23:33:03しかし、前田敦子の物語(第3作)と大島優子の物語(第4作)はあるのに、なぜ高橋みなみの物語がないのだろう? 私は、ドキュメンタリー映画第5作は、当然、高橋みなみの卒業を柱に語られると思っていた。AKBの10年を総決算する意味でも。 なぜ、高橋みなみの物語ではなかったのだろう。
2016-07-11 22:51:07「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」で、唯一、私の心の奥底に響いたのは、高橋みなみ卒業コンサートとの舞台裏で、高橋みなみを囲む初期のメンバーたちの中から出た「私たちのAKBが終わった」という言葉だった。(この言葉を発したのは、大島優子さんだったろうか?)
2016-07-11 22:54:28こうなったら、高橋栄樹監督に、高橋みなみ卒業を軸にしたドキュメンタリー映画を、もう一本作ってもらいたい。高橋みなみ卒業コンサートDVDの特典に付ければイイじゃないですか。「ギンガムチェック」に高橋栄樹バージョンがあったんだから、こっちでもやりましょう!
2016-07-11 23:05:23@uw_susu あ...卒業コンサートDVDの特典は、もう無理か…。 それじゃ、「存在する理由」の特典で。 それも、石原真監督に悪いか…。 (^▽^;)
2016-07-11 23:19:39私が「存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48」を観ていて連想したのは、「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」の中で、バンクシーを追っかけている古着屋のオジさんが撮っていたドキュメンタリー(バンクシーが「こりゃダメだ」と言ったヤツ)ですね。 なんか、似てるよね。
2016-07-11 23:14:07アイドルのドキュメンタリー映画は、基本的にはファンに向けて作られるものなのでしょうが、やはり一つの「映画」として誰が見ても面白い、開かれたものであって欲しい。もともと好きな人だけが楽しめるのではなく、興味のない人を「好きにさせる」作品であって欲しいのです。難しいとは思いますが。
2016-07-12 08:37:01@uw_susu 舩橋監督によるNMBのドキュメンタリー映画は完成度の高い開かれた作品でしたが、少し客観的すぎて、ファンには物足りない面もありました。 高橋栄樹監督作品は、「ファン向けと一般向けの両立」という綱渡りを巧みに成し遂げていて、あの3作でAKBが好きになった人も多い。
2016-07-12 08:43:15「存在する理由」、いろいろ批判めいたことを書いて来ましたが、ひょっとしたらカルト・ムービーになるのかもしれない。 若い人(この言葉遣いがすでにオジさんですが)が見ると、また違った感想なのかなぁ? 私の生理は、よく言えばオーソドックス、悪く言えばちょっと古いからね…。
2016-07-12 00:05:16