ダークダスク・ダーカードーン #2
「キエーッ!」オイランは手に手にカタナを構え、落下するニンジャスレイヤーへ斬りかかる!「イヤーッ!」「アレーッ!」落下しながら繰り出した裏拳が赤オイランのカタナを一撃で粉砕!赤オイランはバック転を繰り出して飛び離れる!すぐに紫オイランが続けて斬りかかる!「キエーッ!」
2011-05-26 16:14:27「イヤーッ!」「アレーッ!」着地ざまの回し蹴りが紫オイランのカタナを一撃で粉砕!「キエーッ!」紫オイランはバック転を繰り出して飛び離れる!そこへ割り込みニンジャスレイヤーへ斬りかかるのは緑オイランだ!「キエーッ!」
2011-05-26 16:34:22「イヤーッ!」「アレーッ!」回し蹴りの勢いで回転しながらの裏拳が緑オイランのカタナを一撃で粉砕!「キエーッ!」緑オイランはバック転を繰り出して飛び離れる!青オイランがニンジャスレイヤーの背中へカタナを突き刺しにかかる!「キエーッ!」
2011-05-26 16:35:59「イヤーッ!」「アレーッ!」裏拳を出した勢いで回転しながらの回し蹴りが青オイランのカタナを一撃で粉砕!青オイランはバック転を繰り出して飛び離れる!ナムアミダブツ!なんたる一矢乱れぬ波状攻撃!そして四人のオイランはニンジャスレイヤーを前後左右で包囲した形となった!
2011-05-26 16:39:25このオイラン達の身体能力は只事では無い。ニンジャであろうか?ニンジャスレイヤーは実際オイラン達の動きの軌跡からニンジャソウル痕跡を感じ取っている。しかし考える猶予は無い!オイラン達は一斉に足下のタタミを叩いた。タタミが跳ね上がる!その下に格納されていた武器を四人は同時に取り出す。
2011-05-26 16:43:51危険!四人のオイランが取り出したそれは、RPG(対戦車ロケットランチャー)である!波状攻撃によって彼女らはニンジャスレイヤーを集中砲火の射線上に誘導し、自らは、あらかじめ配置された兵器の格納場所へ移動したということであろうか!なんたるショーギめいた立体的戦術!
2011-05-26 17:07:22ニンジャスレイヤーは低く身を沈めた。「イイィ……」その上半身、装束ごしに縄の如き筋肉が浮かび上がる!オイランはロケットランチャーを一斉に構える!「キエーッ!」四方向からロケットが同時に発射された!ナムアミダブツ!
2011-05-26 17:10:56ニンジャスレイヤーは!?「……イイイヤァーッ!」投げた!スリケンを!天井に!なんたるアサッテ!?だがそのスリケン速度は通常の数倍!これはかつてあの特殊ニンジャ、アゴニィを葬ったジュー・ジツの奥の手「ツヨイ・スリケン」に他ならない!狙いは何だ!?「グワーッ!??」
2011-05-26 17:43:14天井から悲鳴!そしてオイランがどういうわけか一斉に悲鳴をあげる!「アーレーッ!?」ニンジャスレイヤーは瞬時にうつ伏せとなり、広間に敷き詰められたタタミ上にぴったりと寝そべった。その上を交差して通過するロケット弾!
2011-05-26 17:46:27それぞれの対角から放たれた砲弾が各オイランに迫る!だがオイラン達はそれを避ける事もせず苦しむばかりである!「アーレーッ!アーレーッ!」KABOOOOM!!ナ……ナムアミダブツ!!オイランは四人同時に対戦車ロケットを受けて爆散した!
2011-05-26 17:50:18ニンジャスレイヤーはすぐさま立ち上がり、備える。悲鳴の上がった天井でバチバチと音が鳴り、ステルス装束を着たニンジャが火花と共に姿をあらわす!「グワーッ!」
2011-05-26 17:53:23ナムサン!黄色と黒の縞模様ニンジャ装束のニンジャだ!背中にスリケンが刺さった彼は苦悶し、張り付いていた天井から剥がれ落ちる!「イ、イヤーッ!」破れかぶれの落下しながらのチョップが襲いかかるが、「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーの蹴りで叩き落され、首の骨を折って即死!
2011-05-26 17:59:47ゴウランガ!もはや顧みられることも無いこのニンジャの名を読者の皆さんにお伝えしておこう。彼の名はスパイダー。ラオモトのみがその存在を知る闇のニンジャであった。彼は天井で ステルスし、フドウカナシバリ・ジツの亜種を用いてオイランをコントロール。ニンジャスレイヤーを襲わせたのである。
2011-05-26 18:11:00ニンジャスレイヤーはオイランのニンジャソウル痕跡を電撃的速度で辿り、ニンジャソウルをジョルリ人形の糸めいて操る天井のスパイダーを察知したのである!奥義ツヨイ・スリケンは、かつてナラク・ニンジャにその身を任せねば放てぬ大技であった。だが成長を経た今のフジキドはその限りではない!
2011-05-26 18:17:34「さあ、これでオヌシの元に辿り着いたか?ラオモト=サン」ニンジャスレイヤーはタタミ玉座の上で依然アグラするラオモトへ人差し指を突きつけた。「他にくだらぬ余興があるなら出してみよ。全て受けて立つ。オヌシの寿命が数分延びるだけだ」「ヌウウーッ!」ラオモトが唸る!
2011-05-26 18:24:23グイン!グイン!グイン!音を立ててタタミ玉座が下がってゆき、広間のタタミに収納されて平らな高さになる。ラオモトはゆっくりとアグラを解いて立ち上がった。冷酷な目がギラギラと輝く。そのスーツが一瞬で燃え上がり、灰燼となって足下へ散らばる!スーツの下は四聖獣を刺繍したニンジャ装束!
2011-05-26 18:32:57「よかろうニンジャスレイヤー=サン。その前にひとつ教えてやる」ラオモトの声は低く、尊大である。「……」「ワシは七つのニンジャソウルをこの身に宿す。七つだ。ゆえにワシはこの世で最も強い。そんなワシがなぜこれだけ多くのニンジャを配下に抱えておったか、わかるか」「……」
2011-05-26 18:37:21「ワシに勝てるものはいない。貴様もワシの敵ではない。ではなぜここまで多くのニンジャやトラップで防御を固め、外敵を阻まんとするか。わかるか?」「……」「面倒だからだ!」ラオモトは言い放った。
2011-05-26 18:40:08「よいか?仮にワシが、視察先で財布を落としたとする。ワシはそれを拾わん。SPも拾わん。捨て置くのだ。何故かわかるか?なぜならそれを拾う動作に費やされる時間!その損失!ワシが回しておる経済規模を鑑みれば、それは落とした財布のくだらん中身とはまるで比べ物にならんからだ!」
2011-05-26 18:48:37「……」「ワシがこうして貴様と遊んでやる時間!こうして話してやっておる時間!こうしておる間に、ワシの貴重な才覚は一体どれだけ有意義なビジネスに活用できた事か。こんな面倒は本来堪え難いことだ。ワシがこんな面倒をせずに済むよう、シックスゲイツがあるのだ」
2011-05-26 18:53:23「……だがそんなシックスゲイツも今は無い」ニンジャスレイヤーは口を挟んだ。「私が全員殺したからだ。今や、オヌシ一人。オヌシを守る者などおらぬ。面倒?同感だ。私にも、延々使い古されたくだらん財布の寓話など聞いてやる時間は無い。今すぐにでもオヌシを痛めつけ、惨たらしく殺す」
2011-05-26 18:58:29「ムッハハハハハハ!やはり噛み合わん!」ラオモトは笑った。「所詮、地べたを這いずる虫に、イーグルの思考は理解できん。もう一度繰り返しておこう。ワシは最も強い。貴様よりも遥かに強い。単に、面倒なだけなのだ。それを、身を持ってわからせてやろう」
2011-05-26 19:02:37ラオモトは荘厳な仕草で両手を高く掲げた。その両手が光り、迸り出たエネルギーの筋が周囲のタタミを剥がし、裏返す。ゴウランガ!なんたる強力なサイコキネシス!タタミの下にはタケダ・シンゲンめいた甲冑のパーツが隠されていた。それらが浮かび上がる!
2011-05-26 19:16:20「ムッハハハハハハ!ムッハハハハハハ!」ラオモトの周囲を、金で縁取られた黒い鋼の甲冑パーツが旋回!一つ一つ、まるで磁石で吸い寄せられるように、ラオモトの体に装着されて行く!脚部!腰!胸!腕!両肩!
2011-05-26 19:18:50そしてラオモトの頭上に、バッファローめいた巨大な頭飾りをあしらった兜が浮かぶ。ゆっくりと降下し、装着!ナムアミダブツ!全身を江戸戦争の甲冑で覆った姿はまさに、当時の最強戦士、タケダ・シンゲンの生き写しか!?
2011-05-26 19:25:36