橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』に対する批判３

ラスキンの犬 @DogRuskin

そもそも、さんざんユダヤ教は政治＝宗教のみ、だと間違った知識で述べまくってるのに、「王もいたけれど、宗教法に関することなので、関与しなかったと思う」ってどういうことなの？本の後半で述べる別の概念、王＝世俗法のみ、というのと混同してるのもミエミエで痛い

ラスキンの犬 @DogRuskin

ヘロデ大王が死んで領土が分割され、ヘロデ・アグリッパ一世がまたローマに認めてもらうまで、その間の期間にユダヤ属州に王はいないはず。　

ラスキンの犬 @DogRuskin

ヘロデ・アンティパスは王じゃない

ラスキンの犬 @DogRuskin

そもそも、「金の冠」のかわりに「イバラの冠」、「王笏」のかわりに「葦の棒」、「紫の衣」のかわりに「裸に兵士の赤いマント」ってのは、「王になれない偽者の王だ」っていう見せしめ、精神的な拷問の意味もあるのですよ。そして十字架にINRI、「ナザレのイエス　ユダヤの王」が罪状書きだ

secilia2010@猫のお守り @secilia2010

@DogRuskin 日本の社会学というのは「ぼく・わたし が すごいりろんをかんがえたぞ！ なんでもせつめいできるし おもしろいよ！」でいいのでしょうか？ 実証とか文献研究ェ…

ラスキンの犬 @DogRuskin

橋爪大三郎はなんでイエスが「イバラの冠」をかぶせられたのかを考えたこともないし、知らないんだな。象徴的な意味を抜きにして、刑罰としてどんな意味を持っていたかをまったく分かっていない。ただ痛いだろう、くらいにか思ってないんだか。あるいは「イバラの冠」自体知らないのか？

ラスキンの犬 @DogRuskin

イエスの裁判のシーンを読んだことがないのレベル。ローマ提督ピラトは「イバラの冠」などでイエスを王になれない偽者の王として飾り立て、ユダヤ人たちに「見よ、あなたたちの王だ」と見せ付けてさらしものにする。それに対してユダヤ人は「わたしたちには、皇帝のほかには王はありません」と答える

ラスキンの犬 @DogRuskin

今引用した箇所はヨハネ19：14-15の記述だけど、イエス裁判のシーンでピラトがイエスに真っ先に聞くのは「お前はユダヤの王なのか」ということなどは、すべての福音書に共通している

ラスキンの犬 @DogRuskin

というか、水戸黄門で水戸光圀が副将軍でないとお話が成り立たないように、当時、ユダヤ属州にユダヤの王は存在してはいけなかった、ということを前提としてないとあの裁判のシーンは成り立たない。橋爪先生はそれすらわかっていらっしゃらない

ラスキンの犬 @DogRuskin

あとイエス裁判は映画でもよくあるし、宗教画でもよくある。それを知らないということは、もちろん画題としての「この人を見よ」（Ecce homo）を知らない。…えーと「文献案内」に『アートバイブル』があるんだけど、その本でイエス裁判や「この人を見よ」などは扱われてたっけ…？読んだの？

ラスキンの犬 @DogRuskin

【『ふしぎなまどか☆マギカ』（１) 】　『ふしぎなキリスト教』じゃなく、『ふしぎなまどか☆マギカ』という架空の新書大賞受賞作でたとえて話をしてみる　

ラスキンの犬 @DogRuskin

【『ふしぎなまどか☆マギカ』（２) 】　あるところに、著名な大作家がいました。彼は売れっ子新書作家だったので、とある編集者から某まどか☆マギカというアニメ作品について書いてみてほしい、と頼まれました

ラスキンの犬 @DogRuskin

【『ふしぎなまどか☆マギカ』（３) 】しかし、大学者で売れっ子作家の彼にはアニメごときをいちいち詳しく見る時間などありません。客観的なデータとして、まどか☆マギカの公式アンソロジーを手に入れ、そのカバー裏などの絵から、その作品に関する最大公約数としての共有知識を入手しました

ラスキンの犬 @DogRuskin

【『ふしぎなまどか☆マギカ』（４) 】そのアンソロジーには、まどか☆マギカ本編を水に、同人誌の二次創作だけ知って書いている人もいました。しかし、そんなのは19世紀のcut and paste文献学者からの偉大な学問の伝統なので、逆に価値があるものと考え、受け入れました

ラスキンの犬 @DogRuskin

【『ふしぎなまどか☆マギカ』（５) 】そのアンソロジーにはマミさんと仁美を混同し、マミさんを「ですわよ」口調で書いている絵もありました。そして低俗なアニメ絵のカラーなど大学者には不用だったので、高尚な白黒の絵のみを脳内に焼き付けました。

ラスキンの犬 @DogRuskin

【『ふしぎなまどか☆マギカ』（６ 】結果、その大学者さんはマミさんと仁美が同一人物だという新たな視点を持って、まどか☆マギカを論じるました。彼が語る新説は、とても革新的なものでした。マミさんイコール仁美説を取るため、マミさんが上条くんを寝取ることの意義を学術的に論じました

ラスキンの犬 @DogRuskin

『ふしぎなまどか☆マギカ』（７ ）】マミさんが上条くんを寝取ることの意義に、読者は興奮しました。本は売れに売れ、この本だけを基にして、まどか☆マギカを語る人も増えてきました

ラスキンの犬 @DogRuskin

『ふしぎなまどか☆マギカ』（８ ）】それに対して、「基本的な前提が間違っている！」と言い出す不届き者どもがいました。ですが、そんな批判者は所詮まどか☆マギカの狂信者で、話しても日本語が通じない相手なので、そんな批判は無視するに限るのです

ラスキンの犬 @DogRuskin

『ふしぎなまどか☆マギカ』（９）】斜太興行など、大手アニメ会社もその大学者の本に賞を与え、その本はアニメーターの学校でも教科書として採用されました。そのような賞に批判を言う輩もいましたが、アンチがつくのは良作の証。ネットではよくあること。ネットでしか批判できない輩は無視すべきです

ラスキンの犬 @DogRuskin

『ふしぎなまどか☆マギカ』（１０）】さすが大学者さまの解説はすばらしい！大学者さまは語ります。「まどか☆マギカが分からなければ、アニメはわからない」。読者は同意します。「そうだ！まどマギ信者は盲目的だから、まどマギを客観的に見れない！さすが大先生は客観的に分かりやすく解説してる」

ラスキンの犬 @DogRuskin

『ふしぎなまどか☆マギカ』（１１）】大先生の著書の成功に続こうと、他の人々も続きます。わかりやすい本を書くためには勉強してはいけない、作品を見てもいけないということを、大先生は教えてくれました。今度はどんなわかりやすい本が出版されるのでしょう！期待です！　（めでたしめでたし）

secilia2010@猫のお守り @secilia2010

@kanedaitsuki あとユダヤ教が負け組、みたいな記述もいやでした。バビロン捕囚や故郷を失い、挙句迫害された民族の苦しみをそうやって冗談にできる感性は恐ろしいです。

ラスキンの犬 @DogRuskin

橋爪大三郎いわく、「救われたいと心底願うには、この社会が間違っていると思っていないといけないのですよ。日本人はこの社会が間違っていると思っていないから」（『ふしぎなキリスト教』p. 185）　とりあえず橋爪大三郎の考えは間違っているとは思いますけれど・・・