
橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』に対する批判3
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【参考サイト】
ふしぎなキリスト教@ウィキ (ふしキリ批判まとめウィキ)
・トップ http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/1.html
・間違い総合 http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/14.html
・間違い(歴史編) http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/18.html
・間違い(聖書篇) http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/17.html
・疑問符 http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/15.html
・入門書紹介 http://www32.atwiki.jp/fushiginakirisutokyo/pages/16.html
【ふしキリを批判する理由】
・基本的な間違いがあまりにも多過ぎるから。
『ふしぎなキリスト教』は「キリスト教入門」と名乗っておりながら
歴史的な部分でも教義的な部分でも事実誤認があり過ぎるので、
それを指摘しスタンダードな事実を示す事を中心にまとめています。
間違った知識を前提に見解を出したとて、それが正しい見解と言えるでしょうか?
ちなみに批判者達はキリスト教徒に限らず一般人達も参加しています。
【御注意】
別話題からも参考になると思った発言を収録する事があります。
不都合な場合はその発言の削除や注意書き記入など対応しますので
ご連絡いただけたら幸いです。
【このまとめの見出し一覧】
・「文献案内」批判2
・「ふしキリ」にかわる推薦図書
・日本人正教徒の方からの意見
・「(ユダヤには)王もいたけど」?
・例え話
・橋爪氏の考える「日本人は一神教が受け入れられない理由」
・東工大でも教科書に採択された様子
・「ふしキリ」批判者に対する批判について
お坊さんとの対話
「ふしキリ」を批判しているのは、信仰云々という事ではない
無知な信徒には「ふしキリ」の間違いに気付けない事
議論に必要なスキル持ってない人も多いという話
・出版社側からの視点
・橋爪大三郎氏の「宗教社会学」の授業で使われたパワーポイント
・橋爪大三郎が1998年から使い続けている講義のレジュメであること。また、原典に当たらず、孫引きばかりなことについて
病気の信徒が死を恐がったというエピソード
イエスの二十歳前後のこと?
ここだけカトリック
初期教会の活動の説明の酷さ
オスカー・ワイルドの「サロメ」まんまな説明
ゲッセマネで最後の晩餐?
遺骸は母マリアらが引き取った?
「契約の更改」説明の矛盾
×メシアはギリシャ語で「救い主」 ○ヘブライ語で「油注がれた者」
使徒行伝の説明に、何故か聖書ではなく犬養道子氏の小説から引用
宗教ネタ映画のビデオを勧める橋爪先生
ユダヤ教に個人救済がない?
「二王国論」についての誤解
質疑応答で魔女狩と異端審問を混同
質疑応答で両性説と三位一体論を混同
仏教、神道、儒教、と、満遍なく出鱈目
・橋爪氏のパワーポイントへの突っ込み再び
パウロの立場は?
アリウス派とアタナシウス派についての無茶な説明
二王国論への橋爪氏の誤解・無理解
×分裂する前に開かれた6つの公会議 ○7つの全地公会議
学問的には教授連を巻き込まないと駄目かも?
参考文献は小説
(犬養道子、1980『新約聖書物語 上・下』新潮文庫)
金髪の巻毛のダビデ??
予定説と自由意志の否定を混同
×イグナチウス・デ・ヨロラ ○ロヨラ
・「 橋爪大三郎先生の教養講座 | 『ふしぎなキリスト教』橋爪先生の 宗教から世界を楽しく読み解く講座」
慶應よ、お前もか…
・橋爪氏と芸術
・ここまで確認して来て思うこと
・橋爪氏の混同する、カトリックの「聖と俗の分離」と、ルターの「二王国論」
- 「文献案内」批判2
橋爪大三郎×大澤真幸『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)批判2
の文献案内批判の続き

『ふしぎなキリスト教』の「文献案内」は痛いよなぁ。ちょっと正典の成立と史的イエスに言及(したつもり)だから田川を置き、Godと神の違いに触れた(つもり)だから『「ゴッド」は神か上帝か』を置き、宗教画に触れた(つもり)だから『アートバイブル』を置き、といちいち仕掛けが見える
2012-03-18 00:45:00
『ふしぎなキリスト教』のp.280-83 でトマス・アクィナスの『神学大全』をカギカッコ付きで怪しげな引用をし、長々とそこで述べられてる自然法の概念について(あやしげな)解説をしているけど、これも巻末の「文献案内」にないんだね。ウェーバーの『古代ユダヤ教』は「文献案内」にあるのに
2012-03-18 01:17:20
私が「ふしぎなキリスト教」に感じる嫌悪感は、古風な言葉を使わせてもらえば「最高学府」で教鞭をとる人間が、こうも「知」に対して不誠実な態度をとり続けているからなのよね。
2012-03-18 02:13:06
もうひとつ、「ふしキリ」のファンの方々は、少なくとも間違っていると指摘された点について自分で確認したのだろうか? 例えば、ヘロデ大王の4人も息子・・・ちょっと調べれば解ると思うのだが。それとも、あの面白さの前にはそれは些細な事なのだろうか???
2012-03-18 02:19:14
ヘロデ大王の4人の息子は手元にある11刷でも訂正されてないですね。「四分領太守」って単語から単純に誤解したとミエミエで分かるミスだけに痛すぎます
2012-03-18 02:23:11
ググれば分かることですし、それに「文献案内」にある田川建三の『イエスという男』の目次のすぐ後のヘロデ家の家系図ににも載ってるし、本文中でかなり詳しく述べられてるんだけど・・・。ヘロデの4人の息子ねえ・・・ホントに橋爪大三郎は絶対「文献案内」の本読んだの?
2012-03-18 02:30:56- 「ふしキリ」にかわる推薦図書
キリスト教理解のために…

ああ、位格を表すギリシア語のヒューポスタシスとラテン語のペルソナの違いに自分が初めて触れたのは、木原謙一の『イェイツと仮面』第5章5節 p.250-55だ。そこで引用されてるのは坂口ふみの『<個>の誕生』だね
2012-03-18 00:35:45
@DogRuskin 『<個>の誕生』は良書だと思いました。『ふしぎなキリスト教』なんかを読むより、こちらの方がよっぽど西欧思想の基盤としてのキリスト教に真に深く触れることができるのでは、と個人的には思っているのですが(苦笑)。『イェイツと仮面』は未読なので、今度読んでみます♪
2012-03-18 00:57:57- 日本人正教徒の方からの意見

橋爪の「ふしぎなキリスト教」を、名のある知識人は目立って批判しないどころか、あろうことか「売れている本の著者を今日はお招きしました」と、教会主催の会合に招いている牧師すら居る。なんてこった! #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 00:59:11
「視点や語り口が面白ければ(…私は大して面白いと思わないが)、基本的な知識も間違っていて裏付けも検証も無い、思い込みだけで本を書いて権威付きで売っていい」という価値観を認めるのなら、本来は大学教授の自殺行為なんだが。こんなのが罷り通るから、文系は舐められる。 #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 01:02:39
「教会主催の会合」と書いたが、実は「キリスト教系大学主催のセミナー」(かなり辛辣に批判する、名指しは避ける)。その感想文に「一般向けの言葉と信者向けの説教の乖離について考え直さなければならない。『ふしぎなキリスト教』はそのことを考えさせてくれる」云々。 #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 01:07:59
…申し訳ないが、大学教授がこの程度の「知識への誠実さ」しか持ち合わせていないのなら、その向き合っていると思っている一般人から舐められて当然じゃないか。どこの学者・職人・商人が自分の用語をぞんざいに扱っているというのだこの日本で。 #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 01:09:19
「一般人に通じる言葉」を発するのと、「一般人が期待する答えを媚びて発する」のとは違う。「解る」とは何か。「通じる」とは何か。そのレベルからしっかり考えなければ、「解り易い」=「自分の既成観念に落とし込み易い」でしかない、ということになりがちだ。 #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 01:11:53
正教はこういう場面では殆ど触れられないので、実は批判する必要は殆ど無い(ほぼ相手にされていない事自体は批判出来るけど、それはウチの力不足の結果でもあるから)。しかし出鱈目書かれまくっている西方教会が沈黙、甚だしきは持ち上げている人すら居るのはどういう訳だ? #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 01:20:18
人間一人「知る」というのは大変なことだ(本来は「しる」というのは男女の交わりまで指すほど重大なものだ)。まして我々は「真理とは何か」と理屈を問うたピラトのようにではなく、神人ハリストスを「知る」ことが求められている(エペソ4:13)。「解り易い」筈が無い。 #ふしぎなキリスト教
2012-03-18 01:26:05- 「(ユダヤには)王もいたけど」?

「イエスは、モーセの律法に違反する重大刑事犯なので、議会が逮捕して裁判にかけた。王もいたけれど、宗教法に関することなので、関与しなかったと思う」(『ふしぎなキリスト教』p.164) はい、ここ笑うところですよー
2012-03-18 02:41:33
あの時代のユダヤ属州はローマ統治下なので王は持てません。「ユダヤの王」を名乗ったらローマに対する反逆罪で国ごとつぶされる恐れがあった。だからユダヤ属州には王はいなかったし、イエスがユダヤの王だと思われたらローマににらまれそう、大勢を守るために一人を殺そう、ってことで処刑された
2012-03-18 02:44:58